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飴と鞭と教育と根気

 長蛇の列となるテーマパークの人気アトラクションは、割増料金を払えば優先的に割り込みできると言います。
 お金持ちにとっては便利なサービスかもしれませんが、炎天下或いは寒風吹きすさぶ中、何時間も並んでいる庶民にとってみれば、文句の一つも出そうな話です。

 ただ、こうした不条理は、決して珍しくありません。
 例えば、1997年の京都議定書。
 地球温暖化抑止のため、先進各国が温室効果ガスの削減目標と期限を定めました。
 
 但し、この取り決めには「排出量取引」という名の、合法的な抜け道があります。
 それは、自国での排出量がオーバーしていたとしても、排出量目標をクリアできる国との間で余裕シロ分を売買することができるというものです。
 空は一つなのに・・・。
 それでもアメリカや日本は早々に挫折し、画に描いた餅となってしまったことが、何より大きな問題です。
 
 さて、先日の日経新聞一面の「春秋」欄に、興味深い一節がありました。

 『最近のフランスの話には驚いた。
 注文のとき「お願いします」と言い添えた客のコーヒー代を、邦貨で20円ほど割引くカフェが出始めたそうだ。
 僅かな額とはいえ、遂に常識までもが売りものである。』

 確かに、マナー的次元の一言がお金で切り売りされることに、違和感は否めません。
 しかし、常識やモラルが、当たり前だからといって徹底できないのも人の世です。

 煙草の吸殻の投げ捨て、迷惑駐車、ペットの排泄物処理・・・こうしたことも、常識といえば常識ですが、守らない人がいるからこそ、罰則によって牽制します。

 会社の中におけるルールも同様です。
 やるべきことや提出物の期限を定めても、なかなか徹底できません。
 忠実に頑張る社員との不公平感を是正するために、評価や罰金といった飴と鞭も必要です。

 かつて、オフィス内禁煙が導入された際、喫煙時の罰金を50円と定めました。
 ところが、ある社員は、罰金を入れる貯金箱に50円を投入し、堂々とデスクで喫煙し始めるのです。

 「何故駄目なのか」という真意の説明責任や、人間教育の重要性がここにあります。
 良い取り組みを、社風や文化にまで昇華させようとするならば、飴と鞭と教育と、徹底するまで貫く根気と、何れを欠いても成り立たないのです。
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人を変える九原則

 デール・カーネギー著「人を動かす」特集も、この第四弾で遂に最終回です。
 
第四部:人を変える九原則

第一章 まずほめる
 「まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのにもよく似ている。
 もちろんあとで、ガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。」

第二章 遠まわしに注意を与える
 「遠まわしに注意を与える方法は、直接批判されることに強く反発する神経質な人達には驚くほど効果がある。」

第三章 自分のあやまちを話す
 「人に小言をいう場合、謙虚な態度で、自分は決して完全ではなく、よく失敗するがと前置きをして、それから相手の間違いを注意してやると、相手はそれほど不愉快な思いをせずにすむものだ。」

第四章 命令をしない
 これは、目的達成のためにやらなければならないことを、自ら気付く方向へと導くことを指します。
 誰しも、言われてからやって当たり前と思われるよりも、自主的・主体的に行動して評価されたいものです。

第五章 顔をつぶさない
 「相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪に陥らせるようなことを言ったり、したりする権利は私にはない。
 大切なことは、相手を私がどう評価するかではなくて、相手が自分をどう評価するかである。
 相手の人間としての尊厳を傷つけることは、犯罪なのだ。」サンテグジュペリ

第六章 わずかなことでもほめる
 「私の過去にも、僅かなほめ言葉で人生がすっかり変った経験がある。
 人間の歴史は、ほめ言葉のもたらす魔法の例に満ち満ちている。」

第七章 期待をかける
 「相手をある点について矯正しようと思えば、その点について彼は既に人よりも長じていると言ってやることだ。」

第八章 激励する
 「大いに元気づけて、やりさえすれば容易にやれると思い込ませ、そして相手の能力を信じているのだと知らせてやるのだ。
 そうすれば相手は、自分の優秀さを示そうと懸命に頑張る。」

第九章 喜んで協力させる
 この項目は、一章~八章までを上手く運用した場合に得られる結果でしょう。

 こうして振り返りますと、私も含めて至らぬ管理者の多くは、カーネギーの唱える原則に背き続けています。
 勿論、「うかつにほめれば増長する」「遠まわしに言っても気付かない」といったケースもあるでしょう。
 本著は、イレギュラーにまで言及するものではなく、あくまでも原理原則に過ぎません。

 原理原則を知らずしてマネジメントするのは、アクセルとブレーキの区別もつかずに運転する様なものです。 

人を説得する十二原則

 ここまで来ると、「人を動かす」の第四部まで走りたいと思います。

第三部 人を説得する十二原則

第一章 議論をさける
 例え議論で言い負かしたとしても、気持ちよく受け入れてはくれない

第二章 誤りを指摘しない
 相手の誤りを指摘して、恥をかかせたとすれば、生まれるのは反発だけ

第三章 誤りを認める
 自分の誤り(非)を認めるところから始めれば、話し合いはスムーズに進む

第四章 おだやかに話す
 感情的な言葉をぶつけ合うのでは、互いの気持ちは相容れない

第五章 イエスと答えられる問題を選ぶ
 Q 歯磨きは面倒くさいわよね yes
 Q 歯医者に行くのは嫌よね yes
 Q 歯医者に行くよりも、歯磨きする方が良いわよね yes

第六章 しゃべらせる
 トップセールスは、喋り上手よりも聞き上手に多いのが現実だ 

第七章 思いつかせる
 答えを知っていたとしても、知らないふりをして、相手に思いつかせる
 そして、「素晴らしいアイディアだ」と称賛する

第八章 人の身になる
 相手は間違っているかもしれないが、多くの場合、本人は間違っているとは思っていない
 だから、賢明な人は、相手を非難するのではなく、相手を理解しようと努める

第九章 同情を持つ
 口論や悪感情を消滅させ、相手に善意を持たせて、あなたの言うことを聞かせる魔法の文句
 「あなたがそう思うのはもっともです。もしも私があなただったら、やはりそう思うでしょう」

第十章 美しい心情に呼びかける
 人間は誰しも正直で真摯で誠実で、人としての義務を果たしたいと思っている
 相手に心から信頼され、正直で公正な人物として扱われると、なかなか不正なことはできないものだ

第十一章 演出を考える
 プロポーズする時、服装・場所・時間・指輪、そして言葉を選ぶのは、愛する人を説得するためだ

第十二章 対抗意識を刺激する
 「仕事には競争心が大事である。あくどい金儲けの競争ではなく、他人よりも優れたいという競争心を利用すべきである」
チャールズ・シュワッブ

 この十二条が完璧に体得できれば、セールスもマネジメントも自由自在でしょう。
 解散総選挙の真っ只中にあって、政治家の言動は真逆の様に思えてなりません。

人に好かれる六原則

 昨日に引き続き、デール・カーネギー著「人を動かす」からです。

第二部 人に好かれる六原則

第一章 誠実な関心を寄せる
 かつて、某営業マンはこう言いました。
 「お客様の顔が金に見える」
 成績を上げれば給料が上がり、コミッションが入ることから、こうした感覚に陥る訳です。
 しかしお客様は、営業マンの聞き取りや提案が、どちらの都合を優先しているかを鋭敏な嗅覚で嗅ぎ分けます。
 お客様にお役立ちできる、最良の提案を引きだすための、誠実なスタンスの聞き取りが重要です。 

第二章 笑顔を忘れない
 笑顔は、営業マンとお客様との間に、信頼の掛け橋をつなぐ、コストゼロの販促手段です。
 銀行の窓口でも、不動産の店舗でも、素敵な笑顔の担当者の前には列ができます。

第三章 名前を覚える
 「人間にとって、最も心地良い響きの言葉は、自分の名前である」
 ホテルやガソリンスタンドといった思わぬところで名前を呼ばれたら、心がハッピーに成ります。
 自分がして貰って嬉しいことを、自分のお客様にして差しあげましょう。
 これもコストはゼロ、決して難しくありません。

第四章 聞き手にまわる
 売れない営業マンに限って、説明することが営業だと勘違いし、設備や構造や間取りといったスペックを語りがちです。
 その商品を本当に欲するお客様は、こちらから説明しなくても、自然と聞いてきます。
 お客様にお役立ちしようと思えば、希望条件や希望間取は勿論、他社提案の履歴や現住居の不満のポイントといった、一歩踏み込んだ聞き取りが必要でしょう。
 世の中の殆どの人は、相手の話を聞くよりも、自分の話を聞いて貰いたいものです。

第五章 関心のありかを見抜く
 営業が、名前と電話番号の次に掌握すべきは「何故引越しをされるのか?」という動機です。
 結婚後の新居、就職を機にした独立、離婚による世帯分け、子供の部屋を持たせたい、家賃の安い所へという生活防衛、転勤に伴う転居、ペットが飼いたい・・・。
 その真の動機と、プライオリティ(優先順位)を掴まず提案した場合、「判ってくれない営業マン」の烙印を押されてしまいます。
 
第六章 心からほめる
 くれぐれも、「無理に褒めろ」という意味ではありません。
 見え透いた、歯の浮くようなお世辞は、簡単に見透かされてしまいます。
 「お子様が素直で明るい」「車の手入れが生き届いていて奇麗」「申込書の字が美しい」「持たれているバッグのセンスが良い」・・・。
 大それたことでなくても、些細な点をピンポイントで掘り起こし、さりげなく褒めるだけで効果的です。
 そのためには、相手に常に関心を持つことと、高い気付きが欠かせません。

 以上の様に、人に好かれる六原則は、換言すれば優秀な営業マンに成るための六原則でもあります。

人を動かす三原則

 発刊から百年経過しても未だ色褪せない、デール・カーネギーの「人を動かす」は管理職必読の名著です。
 全四部で構成されており、それぞれについての原則が綴られています。
 
第一部:人を動かす三原則

第一章 盗人にも五分の理を認める
 同僚の失敗により、お客様や会社に迷惑がかかる時、その失敗を責めるのは当然の行動です。
 でも、その失敗に至った真の理由とは何でしょうか?
 知らなかったから、未熟だったから、怠ったから、優先順位を間違ったから、逃げたから・・・。
 失敗の真因にスポットを当てない限り、再発防止も未然防止も図れません。
 釈明に耳を貸さず、サディスティックに責め続けたのでは、人格も含め相手の存在を全否定することになります。

第二章 重要感を持たせる
 よく使われるテクニカルな手法は、「奈良の鹿」です。
 一つの仕事を任せる際、「君にもできるだろう」よりも、「君ナラできるだろう」もしくは「君にシカできない」というアプローチの方が、自己重要感が高まります。
 この拙文を通じて、営業マンの成功事例等を紹介するのも、その一環です。

第三章 人の立場に身を置く
 基本的に人は身勝手で、自分が一番可愛いものです。
 と同時に人間には、災害に遭った人への思いやりや、恵まれない人への慈しみや、喜びを分かち合うといった、相手の気持ちを慮る、高等な感情が備わっています。
 それが他の動物と人間との決定的な違いでもあるのです。

 どんなに優秀な人間であっても、自分一人でできる仕事には限りがあります。
 経営でも、政治でも、宗教でも、賛同者の輪を拡げ、人を動かさなければ大事は成し遂げられません。

貴方好みの部屋教えます

 10月度の、「ビッグスマイルキャンペーン」アンケートハガキ集計結果が整いました。
 これは、ご成約頂いたお客様の声を集め、今後のサービス向上に役立てるためのものです。
 以下三項目について、非常に良い ← 良い ← 普通 ← 悪いの四段階評価を受けます。

 ① 接客マナーは良かったか?
 ② 商品知識&情報提供は充分であったか?
 ③ 質問に対する回答は的確であったか?

 総回収ハガキの内、実に84.6%がALL「非常に良い」の満点でした。
 ここまでは、客観的に序列のつく定量的な指標です。
 
 こうしたアンケートで、数値以上に重要なのは、定性的なフリーコメント欄でしょう。
 お客様が手間暇かけて、長文のコメントを寄せて頂く場合は、例外なく思い入れの深さを表します。
 松山久米店:岡田さんのお客様からの声。

Aさん 女性
 「フレンドリーで相談し易かったです。
 何度もメールで不明点を聞いてしまいましたが、お忙しいところ、こころよく返信・対応いただきありがとうございました。
 (他社管理物件の斡旋であったため)管理会社がエイブルさんでなく残念です。」

Bさん 女性
 「分からない点の質問や、こちらからの注文にも、すごく明るく丁寧に対応してくださり、とても良かったです。
 素敵なお部屋を探していただき、ありがとうございました。」

 また、大洲駅前店:中伊さんのお客様からの声は、簡潔ながら絶賛の極みです。

Cさん 女性
 「わかりやすく、丁寧、優しい、きれい。
 何を質問しても対応できてよい。
 私の好みの部屋だと教えてくれた。」

 特に最後の一行は、営業冥利に尽きる会心のコメントです。
 確かに、ニーズ(必要なモノ)やウオンツ(欲しいモノ)を握っているのはお客様でしょう。
 しかし、所詮お客様は素人です。
 
 インターネットで物件情報を見比べても、帯に短し襷に流しで、目移りばかり。
 利便な立地で、設備が良くて、お洒落で、広くて、築浅で、家賃が安くて、初期費用ゼロ・・・。
 そんな夢の様な、100点満点の住まいは無いのです。

 実際に、無い物ねだり&高望みなお客様が他決した部屋を確認すると、希望とはまったくかけ離れた物件で着地していることも少なくありません。
 営業は、お客様の言われるままに、お部屋を探すだけでは駄目なのです。
 
 ニーズとウオンツを聞き取り、優先順位を見極め、限られた予算の中で、最良と思われる住まいをチョイスし、「貴方が望むのはこのお部屋じゃないですか?」と投げかけます。
 
 お客様の意識の奥底にある潜在ニーズの的に照準を当て、「そうそう、こんなお部屋が欲しかった!」と、ジャストフィットに納得を射抜く、プロフェッショナルな提案営業を目指しましょう。

財政の崖もまた良し

 アメリカでは、「財政の崖」問題が不安視されています。
 
 「財政の崖とは・・・」
・2000年代に始まった所得税などに対する大型減税策、いわゆる「ブッシュ減税」が2012年末に期限切れ。
・加えて、2011年にアメリカの債務上限が問題になった際の取り決めとして、2013年1月から国防費を中心に10年間で最大1兆2000億ドルの歳出削減が発動。

 つまり、減税解除に伴う消費の冷え込みと、大規模な歳出削減のダブルパンチによって、崖から転落するような急激な景気悪化が懸念されている訳です。

 実は、財政の崖はアメリカだけの話ではありません。
 日本においても、くすぶっている問題があります。

 「モラトリアム(返済猶予制度)とは・・・」
 法令により金銭債務の支払いを一定期間猶予すること。
 中小企業や個人の返済困窮者の住宅ローンを3年間返済猶予する法案が、3年前に施行された。

 2013年・・・即ち来年の3月で、この猶予期限が切れるのです。
 過去三年間、延命され、ストックされた返済困窮者の、生命維持装置が遂に外されます。
 
 となれば、破綻を見越した任意売却、或いは破綻後の競売が増大し、モノが溢れてくるでしょう。
 すると、供給が需要を超え、物件価格は当然に下落する筈です。
 
 年内選挙により新しい政権は樹立するものの、小異を捨てて大同につく連立、ならびに衆参ねじれが不可避な中、政権与党の法案成立は一筋縄ではない筈です。
 タイトな日程の中で、何らかの対策の手は施されるのか。

 但し、崖を転げ落ちたとして、必ずしもネガティヴとは限りません。
 売りたい人にとってはアゲインストの風が、買いたい人にとってはフォローの風が吹きます。
 あたふたすることなく、風上に身を置けば良いのです。

アップル社のリスクヘッジ

 日経新聞に面白い記事が掲載されていました。

 大袈裟では無く存亡の危機に晒されているシャープが、起死回生を賭ける切り札が、消費電力の少ない新型液晶「IGZO」。
 この液晶は、米アップルのヒット商品「iPad」に採用されていることでも知られています。

【 しかし、iPadを買ったとしても、液晶パネルがIGZOとは限らない。
 新型iPadには、シャープ製のIGZOと、韓国サムスン電子などが作るアモルファス液晶という2種類のパネルが混在しているからだ。
 それが、消費者に判らないよう、アップルは性能で勝るIGZOの解像度をわざと落としている。 】

 これは驚愕の事実です。
 性能が高いものを作れるにも関わらず、わざと低く抑えているというのです。
 
【 なぜ、そんな面倒なことをするのか。
 それは、IGZOがシャープにしか作れない「オンリーワン」の液晶だからだ。
 アップルは重要な部品を複数の企業から調達する。
 一社に事故があっても供給が止まらないし、価格を競わせることもできるからだ。 】

 かつて、SONY陣営VSナショナル陣営とで繰り広げられた、壮絶なホームビデオ戦争を彷彿とさせる話です。
 VHSとベータマックスを比較すれば、間違いなく後者の方が高性能・高画質でした。
 しかし、消費者の購買意欲を捉え、最終的に勝利したのはVHSです。

 アップルがメーカーとして敷くリスクヘッジは、一昨日にupしたブログを裏打ちします。
 「サムスンは『売れる液晶がよい液晶』と考えるが、シャープは『良い液晶は売れるはず』と考える」
 作り手側の自己満足で、玄人好みのオーバースペックな商品を開発することは甚だ危険です。
 
 我々が提供する賃貸住宅の性能も設備も、管理上のサービスも、顧客ニーズとコストとの、許容範囲の一線をしっかりと見極める必要があります。

パワーバランス

 先日のブログで、維新の会の橋本さんの発言を引用しました。
 その、言葉足らずの点を補足しておきたいと思います。

【 政策の異なる、個性の強い二人が手を組んで上手くやっていけるのか?という声がある。
 しかし、それは全く心配ない。
 
 今の政治の課題は明確で、与野党含め、やらなければならないことは共通。
 やらなければならないにも関わらず、先送りして実行し切れないのが、今の政治の最大の問題。
 一番大事なのは、スピーディーな実行力。

 一つのことを変えよう、進めようとした時に、新たな問題や反対は必ず起こる。
 そうした意見を踏まえた上で、長期的・総合的に決断し、実行するのが政治の役割だ。
 
 石原さんは13年に渡って人口1300万人の東京都を、自分は880万人の大阪府を、今は政令指定都市である大阪市を率いて、それぞれ諸問題に当たり決断実行してきた自負がある。 】

 この歯切れの良い発言と、実行力に対して、国民が期待していることは間違いありません。
 しかし、石原さんと橋本さんが長けていたのは、何れも、あくまでも、内向きの実行力の話しです。
 東京や大阪が進める内向きな政策に対して、原則アメリカや中国が口出しすることはないでしょう。

 しかし、仮に維新の会が政権与党となり、外交的な決断を迫られた場合、いかな石原・橋本ラインでも、自国だけで解決という訳にはいきません。
 具体的には、TPP・沖縄の米軍基地・尖閣や竹島や北方領土・北朝鮮の拉致家族返還・・・これらの問題を動かそうとすると、確実に対外的な圧力がかかります。
 正しいことであっても、正しいというだけでは推進できない場面もあるでしょう。

 石原前都知事が、尖閣諸島を東京都として購入という強硬路線に打って出たことは好例です。
 これは、会社の了解を取らずに、一店の店長が暴走した様なもので、関係諸国から「どうなっているんだ」と抗議されても、「都が勝手にやったこと」との弁明は通用しないでしょう。
 だからこそ、国が乗り出して収拾しようとしている訳です。
 
 企業でも、店舗最適が、必ずしも企業最適でないこともあります。
 企業最適でも、金融機関や協力業者との事前協議無しには、頓挫することもあります。
 正しいことを正しく推し進めるのにも、パワーバランスを見極めた調整力が必須なのです。

企業が陥る錯誤の罠

 かつて、日本の高度成長を牽引してきた製造業が不振に喘いでいます。
 家電のパナソニックもシャープも、かつては世界の勝ち組でした。
 日経新聞では、「危機の電子立国」というコラムで、シャープ危機が取り上げられています。

【 シャープと韓国サムスン電子の双方と取引のある電子メーカーの幹部は言う。
 「サムスンは『売れる液晶がよい液晶』と考えるが、
 シャープは、『良い液晶は売れるはず』と考える。 】

 これこそまさに、企業が陥る錯誤の罠です。

 ◆ プロダクトアウト 生産者目線 作ったモノを売る
 ◆ マーケットイン 消費者目線 求められるモノを作る

 日本の高度成長期は、モノを作って棚に並べれば売れる時代です。
 貧しさの中で、「いつかはTVを我が家に」「いつかはマイカーを」という欲求が消費を盛り上げてきました。
 
 ところが今や、車もTVも一家に一台から一人一台にまで普及し、豊かさの現れとしてモノは溢れています。
 そうした飽食の時代に、「作ったモノを売る」或いは「良いモノを作れば売れる」という、プロダクトアウトの思想は受け入れられません。
 先述した、取引先の幹部は、こう続けます。
  
【 私もメーカーの人間だから、技術を極めようとするシャープの技術者魂には共感する。
 だが、その考え方ではシャープは救えない。 】 

 これは製造業だけに限ったことではありません。
 賃貸住宅業界もかつて、良い部屋が希少で「新築を建てれば満室」という時代がありました。
 しかし今は、知恵を絞り、汗を流さなければ、空室を埋めることはできないでしょう。

 その答えは、会議室では見つかりかねます。
 お客様の声に耳を傾けずして、マーケットインはあり得ないのです。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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