飴と鞭と教育と根気

 長蛇の列となるテーマパークの人気アトラクションは、割増料金を払えば優先的に割り込みできると言います。
 お金持ちにとっては便利なサービスかもしれませんが、炎天下或いは寒風吹きすさぶ中、何時間も並んでいる庶民にとってみれば、文句の一つも出そうな話です。

 ただ、こうした不条理は、決して珍しくありません。
 例えば、1997年の京都議定書。
 地球温暖化抑止のため、先進各国が温室効果ガスの削減目標と期限を定めました。
 
 但し、この取り決めには「排出量取引」という名の、合法的な抜け道があります。
 それは、自国での排出量がオーバーしていたとしても、排出量目標をクリアできる国との間で余裕シロ分を売買することができるというものです。
 空は一つなのに・・・。
 それでもアメリカや日本は早々に挫折し、画に描いた餅となってしまったことが、何より大きな問題です。
 
 さて、先日の日経新聞一面の「春秋」欄に、興味深い一節がありました。

 『最近のフランスの話には驚いた。
 注文のとき「お願いします」と言い添えた客のコーヒー代を、邦貨で20円ほど割引くカフェが出始めたそうだ。
 僅かな額とはいえ、遂に常識までもが売りものである。』

 確かに、マナー的次元の一言がお金で切り売りされることに、違和感は否めません。
 しかし、常識やモラルが、当たり前だからといって徹底できないのも人の世です。

 煙草の吸殻の投げ捨て、迷惑駐車、ペットの排泄物処理・・・こうしたことも、常識といえば常識ですが、守らない人がいるからこそ、罰則によって牽制します。

 会社の中におけるルールも同様です。
 やるべきことや提出物の期限を定めても、なかなか徹底できません。
 忠実に頑張る社員との不公平感を是正するために、評価や罰金といった飴と鞭も必要です。

 かつて、オフィス内禁煙が導入された際、喫煙時の罰金を50円と定めました。
 ところが、ある社員は、罰金を入れる貯金箱に50円を投入し、堂々とデスクで喫煙し始めるのです。

 「何故駄目なのか」という真意の説明責任や、人間教育の重要性がここにあります。
 良い取り組みを、社風や文化にまで昇華させようとするならば、飴と鞭と教育と、徹底するまで貫く根気と、何れを欠いても成り立たないのです。
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人を変える九原則

 デール・カーネギー著「人を動かす」特集も、この第四弾で遂に最終回です。
 
第四部:人を変える九原則

第一章 まずほめる
 「まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのにもよく似ている。
 もちろんあとで、ガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。」

第二章 遠まわしに注意を与える
 「遠まわしに注意を与える方法は、直接批判されることに強く反発する神経質な人達には驚くほど効果がある。」

第三章 自分のあやまちを話す
 「人に小言をいう場合、謙虚な態度で、自分は決して完全ではなく、よく失敗するがと前置きをして、それから相手の間違いを注意してやると、相手はそれほど不愉快な思いをせずにすむものだ。」

第四章 命令をしない
 これは、目的達成のためにやらなければならないことを、自ら気付く方向へと導くことを指します。
 誰しも、言われてからやって当たり前と思われるよりも、自主的・主体的に行動して評価されたいものです。

第五章 顔をつぶさない
 「相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪に陥らせるようなことを言ったり、したりする権利は私にはない。
 大切なことは、相手を私がどう評価するかではなくて、相手が自分をどう評価するかである。
 相手の人間としての尊厳を傷つけることは、犯罪なのだ。」サンテグジュペリ

第六章 わずかなことでもほめる
 「私の過去にも、僅かなほめ言葉で人生がすっかり変った経験がある。
 人間の歴史は、ほめ言葉のもたらす魔法の例に満ち満ちている。」

第七章 期待をかける
 「相手をある点について矯正しようと思えば、その点について彼は既に人よりも長じていると言ってやることだ。」

第八章 激励する
 「大いに元気づけて、やりさえすれば容易にやれると思い込ませ、そして相手の能力を信じているのだと知らせてやるのだ。
 そうすれば相手は、自分の優秀さを示そうと懸命に頑張る。」

第九章 喜んで協力させる
 この項目は、一章~八章までを上手く運用した場合に得られる結果でしょう。

 こうして振り返りますと、私も含めて至らぬ管理者の多くは、カーネギーの唱える原則に背き続けています。
 勿論、「うかつにほめれば増長する」「遠まわしに言っても気付かない」といったケースもあるでしょう。
 本著は、イレギュラーにまで言及するものではなく、あくまでも原理原則に過ぎません。

 原理原則を知らずしてマネジメントするのは、アクセルとブレーキの区別もつかずに運転する様なものです。 

人を説得する十二原則

 ここまで来ると、「人を動かす」の第四部まで走りたいと思います。

第三部 人を説得する十二原則

第一章 議論をさける
 例え議論で言い負かしたとしても、気持ちよく受け入れてはくれない

第二章 誤りを指摘しない
 相手の誤りを指摘して、恥をかかせたとすれば、生まれるのは反発だけ

第三章 誤りを認める
 自分の誤り(非)を認めるところから始めれば、話し合いはスムーズに進む

第四章 おだやかに話す
 感情的な言葉をぶつけ合うのでは、互いの気持ちは相容れない

第五章 イエスと答えられる問題を選ぶ
 Q 歯磨きは面倒くさいわよね yes
 Q 歯医者に行くのは嫌よね yes
 Q 歯医者に行くよりも、歯磨きする方が良いわよね yes

第六章 しゃべらせる
 トップセールスは、喋り上手よりも聞き上手に多いのが現実だ 

第七章 思いつかせる
 答えを知っていたとしても、知らないふりをして、相手に思いつかせる
 そして、「素晴らしいアイディアだ」と称賛する

第八章 人の身になる
 相手は間違っているかもしれないが、多くの場合、本人は間違っているとは思っていない
 だから、賢明な人は、相手を非難するのではなく、相手を理解しようと努める

第九章 同情を持つ
 口論や悪感情を消滅させ、相手に善意を持たせて、あなたの言うことを聞かせる魔法の文句
 「あなたがそう思うのはもっともです。もしも私があなただったら、やはりそう思うでしょう」

第十章 美しい心情に呼びかける
 人間は誰しも正直で真摯で誠実で、人としての義務を果たしたいと思っている
 相手に心から信頼され、正直で公正な人物として扱われると、なかなか不正なことはできないものだ

第十一章 演出を考える
 プロポーズする時、服装・場所・時間・指輪、そして言葉を選ぶのは、愛する人を説得するためだ

第十二章 対抗意識を刺激する
 「仕事には競争心が大事である。あくどい金儲けの競争ではなく、他人よりも優れたいという競争心を利用すべきである」
チャールズ・シュワッブ

 この十二条が完璧に体得できれば、セールスもマネジメントも自由自在でしょう。
 解散総選挙の真っ只中にあって、政治家の言動は真逆の様に思えてなりません。

人に好かれる六原則

 昨日に引き続き、デール・カーネギー著「人を動かす」からです。

第二部 人に好かれる六原則

第一章 誠実な関心を寄せる
 かつて、某営業マンはこう言いました。
 「お客様の顔が金に見える」
 成績を上げれば給料が上がり、コミッションが入ることから、こうした感覚に陥る訳です。
 しかしお客様は、営業マンの聞き取りや提案が、どちらの都合を優先しているかを鋭敏な嗅覚で嗅ぎ分けます。
 お客様にお役立ちできる、最良の提案を引きだすための、誠実なスタンスの聞き取りが重要です。 

第二章 笑顔を忘れない
 笑顔は、営業マンとお客様との間に、信頼の掛け橋をつなぐ、コストゼロの販促手段です。
 銀行の窓口でも、不動産の店舗でも、素敵な笑顔の担当者の前には列ができます。

第三章 名前を覚える
 「人間にとって、最も心地良い響きの言葉は、自分の名前である」
 ホテルやガソリンスタンドといった思わぬところで名前を呼ばれたら、心がハッピーに成ります。
 自分がして貰って嬉しいことを、自分のお客様にして差しあげましょう。
 これもコストはゼロ、決して難しくありません。

第四章 聞き手にまわる
 売れない営業マンに限って、説明することが営業だと勘違いし、設備や構造や間取りといったスペックを語りがちです。
 その商品を本当に欲するお客様は、こちらから説明しなくても、自然と聞いてきます。
 お客様にお役立ちしようと思えば、希望条件や希望間取は勿論、他社提案の履歴や現住居の不満のポイントといった、一歩踏み込んだ聞き取りが必要でしょう。
 世の中の殆どの人は、相手の話を聞くよりも、自分の話を聞いて貰いたいものです。

第五章 関心のありかを見抜く
 営業が、名前と電話番号の次に掌握すべきは「何故引越しをされるのか?」という動機です。
 結婚後の新居、就職を機にした独立、離婚による世帯分け、子供の部屋を持たせたい、家賃の安い所へという生活防衛、転勤に伴う転居、ペットが飼いたい・・・。
 その真の動機と、プライオリティ(優先順位)を掴まず提案した場合、「判ってくれない営業マン」の烙印を押されてしまいます。
 
第六章 心からほめる
 くれぐれも、「無理に褒めろ」という意味ではありません。
 見え透いた、歯の浮くようなお世辞は、簡単に見透かされてしまいます。
 「お子様が素直で明るい」「車の手入れが生き届いていて奇麗」「申込書の字が美しい」「持たれているバッグのセンスが良い」・・・。
 大それたことでなくても、些細な点をピンポイントで掘り起こし、さりげなく褒めるだけで効果的です。
 そのためには、相手に常に関心を持つことと、高い気付きが欠かせません。

 以上の様に、人に好かれる六原則は、換言すれば優秀な営業マンに成るための六原則でもあります。

人を動かす三原則

 発刊から百年経過しても未だ色褪せない、デール・カーネギーの「人を動かす」は管理職必読の名著です。
 全四部で構成されており、それぞれについての原則が綴られています。
 
第一部:人を動かす三原則

第一章 盗人にも五分の理を認める
 同僚の失敗により、お客様や会社に迷惑がかかる時、その失敗を責めるのは当然の行動です。
 でも、その失敗に至った真の理由とは何でしょうか?
 知らなかったから、未熟だったから、怠ったから、優先順位を間違ったから、逃げたから・・・。
 失敗の真因にスポットを当てない限り、再発防止も未然防止も図れません。
 釈明に耳を貸さず、サディスティックに責め続けたのでは、人格も含め相手の存在を全否定することになります。

第二章 重要感を持たせる
 よく使われるテクニカルな手法は、「奈良の鹿」です。
 一つの仕事を任せる際、「君にもできるだろう」よりも、「君ナラできるだろう」もしくは「君にシカできない」というアプローチの方が、自己重要感が高まります。
 この拙文を通じて、営業マンの成功事例等を紹介するのも、その一環です。

第三章 人の立場に身を置く
 基本的に人は身勝手で、自分が一番可愛いものです。
 と同時に人間には、災害に遭った人への思いやりや、恵まれない人への慈しみや、喜びを分かち合うといった、相手の気持ちを慮る、高等な感情が備わっています。
 それが他の動物と人間との決定的な違いでもあるのです。

 どんなに優秀な人間であっても、自分一人でできる仕事には限りがあります。
 経営でも、政治でも、宗教でも、賛同者の輪を拡げ、人を動かさなければ大事は成し遂げられません。

貴方好みの部屋教えます

 10月度の、「ビッグスマイルキャンペーン」アンケートハガキ集計結果が整いました。
 これは、ご成約頂いたお客様の声を集め、今後のサービス向上に役立てるためのものです。
 以下三項目について、非常に良い ← 良い ← 普通 ← 悪いの四段階評価を受けます。

 ① 接客マナーは良かったか?
 ② 商品知識&情報提供は充分であったか?
 ③ 質問に対する回答は的確であったか?

 総回収ハガキの内、実に84.6%がALL「非常に良い」の満点でした。
 ここまでは、客観的に序列のつく定量的な指標です。
 
 こうしたアンケートで、数値以上に重要なのは、定性的なフリーコメント欄でしょう。
 お客様が手間暇かけて、長文のコメントを寄せて頂く場合は、例外なく思い入れの深さを表します。
 松山久米店:岡田さんのお客様からの声。

Aさん 女性
 「フレンドリーで相談し易かったです。
 何度もメールで不明点を聞いてしまいましたが、お忙しいところ、こころよく返信・対応いただきありがとうございました。
 (他社管理物件の斡旋であったため)管理会社がエイブルさんでなく残念です。」

Bさん 女性
 「分からない点の質問や、こちらからの注文にも、すごく明るく丁寧に対応してくださり、とても良かったです。
 素敵なお部屋を探していただき、ありがとうございました。」

 また、大洲駅前店:中伊さんのお客様からの声は、簡潔ながら絶賛の極みです。

Cさん 女性
 「わかりやすく、丁寧、優しい、きれい。
 何を質問しても対応できてよい。
 私の好みの部屋だと教えてくれた。」

 特に最後の一行は、営業冥利に尽きる会心のコメントです。
 確かに、ニーズ(必要なモノ)やウオンツ(欲しいモノ)を握っているのはお客様でしょう。
 しかし、所詮お客様は素人です。
 
 インターネットで物件情報を見比べても、帯に短し襷に流しで、目移りばかり。
 利便な立地で、設備が良くて、お洒落で、広くて、築浅で、家賃が安くて、初期費用ゼロ・・・。
 そんな夢の様な、100点満点の住まいは無いのです。

 実際に、無い物ねだり&高望みなお客様が他決した部屋を確認すると、希望とはまったくかけ離れた物件で着地していることも少なくありません。
 営業は、お客様の言われるままに、お部屋を探すだけでは駄目なのです。
 
 ニーズとウオンツを聞き取り、優先順位を見極め、限られた予算の中で、最良と思われる住まいをチョイスし、「貴方が望むのはこのお部屋じゃないですか?」と投げかけます。
 
 お客様の意識の奥底にある潜在ニーズの的に照準を当て、「そうそう、こんなお部屋が欲しかった!」と、ジャストフィットに納得を射抜く、プロフェッショナルな提案営業を目指しましょう。

財政の崖もまた良し

 アメリカでは、「財政の崖」問題が不安視されています。
 
 「財政の崖とは・・・」
・2000年代に始まった所得税などに対する大型減税策、いわゆる「ブッシュ減税」が2012年末に期限切れ。
・加えて、2011年にアメリカの債務上限が問題になった際の取り決めとして、2013年1月から国防費を中心に10年間で最大1兆2000億ドルの歳出削減が発動。

 つまり、減税解除に伴う消費の冷え込みと、大規模な歳出削減のダブルパンチによって、崖から転落するような急激な景気悪化が懸念されている訳です。

 実は、財政の崖はアメリカだけの話ではありません。
 日本においても、くすぶっている問題があります。

 「モラトリアム(返済猶予制度)とは・・・」
 法令により金銭債務の支払いを一定期間猶予すること。
 中小企業や個人の返済困窮者の住宅ローンを3年間返済猶予する法案が、3年前に施行された。

 2013年・・・即ち来年の3月で、この猶予期限が切れるのです。
 過去三年間、延命され、ストックされた返済困窮者の、生命維持装置が遂に外されます。
 
 となれば、破綻を見越した任意売却、或いは破綻後の競売が増大し、モノが溢れてくるでしょう。
 すると、供給が需要を超え、物件価格は当然に下落する筈です。
 
 年内選挙により新しい政権は樹立するものの、小異を捨てて大同につく連立、ならびに衆参ねじれが不可避な中、政権与党の法案成立は一筋縄ではない筈です。
 タイトな日程の中で、何らかの対策の手は施されるのか。

 但し、崖を転げ落ちたとして、必ずしもネガティヴとは限りません。
 売りたい人にとってはアゲインストの風が、買いたい人にとってはフォローの風が吹きます。
 あたふたすることなく、風上に身を置けば良いのです。

アップル社のリスクヘッジ

 日経新聞に面白い記事が掲載されていました。

 大袈裟では無く存亡の危機に晒されているシャープが、起死回生を賭ける切り札が、消費電力の少ない新型液晶「IGZO」。
 この液晶は、米アップルのヒット商品「iPad」に採用されていることでも知られています。

【 しかし、iPadを買ったとしても、液晶パネルがIGZOとは限らない。
 新型iPadには、シャープ製のIGZOと、韓国サムスン電子などが作るアモルファス液晶という2種類のパネルが混在しているからだ。
 それが、消費者に判らないよう、アップルは性能で勝るIGZOの解像度をわざと落としている。 】

 これは驚愕の事実です。
 性能が高いものを作れるにも関わらず、わざと低く抑えているというのです。
 
【 なぜ、そんな面倒なことをするのか。
 それは、IGZOがシャープにしか作れない「オンリーワン」の液晶だからだ。
 アップルは重要な部品を複数の企業から調達する。
 一社に事故があっても供給が止まらないし、価格を競わせることもできるからだ。 】

 かつて、SONY陣営VSナショナル陣営とで繰り広げられた、壮絶なホームビデオ戦争を彷彿とさせる話です。
 VHSとベータマックスを比較すれば、間違いなく後者の方が高性能・高画質でした。
 しかし、消費者の購買意欲を捉え、最終的に勝利したのはVHSです。

 アップルがメーカーとして敷くリスクヘッジは、一昨日にupしたブログを裏打ちします。
 「サムスンは『売れる液晶がよい液晶』と考えるが、シャープは『良い液晶は売れるはず』と考える」
 作り手側の自己満足で、玄人好みのオーバースペックな商品を開発することは甚だ危険です。
 
 我々が提供する賃貸住宅の性能も設備も、管理上のサービスも、顧客ニーズとコストとの、許容範囲の一線をしっかりと見極める必要があります。

パワーバランス

 先日のブログで、維新の会の橋本さんの発言を引用しました。
 その、言葉足らずの点を補足しておきたいと思います。

【 政策の異なる、個性の強い二人が手を組んで上手くやっていけるのか?という声がある。
 しかし、それは全く心配ない。
 
 今の政治の課題は明確で、与野党含め、やらなければならないことは共通。
 やらなければならないにも関わらず、先送りして実行し切れないのが、今の政治の最大の問題。
 一番大事なのは、スピーディーな実行力。

 一つのことを変えよう、進めようとした時に、新たな問題や反対は必ず起こる。
 そうした意見を踏まえた上で、長期的・総合的に決断し、実行するのが政治の役割だ。
 
 石原さんは13年に渡って人口1300万人の東京都を、自分は880万人の大阪府を、今は政令指定都市である大阪市を率いて、それぞれ諸問題に当たり決断実行してきた自負がある。 】

 この歯切れの良い発言と、実行力に対して、国民が期待していることは間違いありません。
 しかし、石原さんと橋本さんが長けていたのは、何れも、あくまでも、内向きの実行力の話しです。
 東京や大阪が進める内向きな政策に対して、原則アメリカや中国が口出しすることはないでしょう。

 しかし、仮に維新の会が政権与党となり、外交的な決断を迫られた場合、いかな石原・橋本ラインでも、自国だけで解決という訳にはいきません。
 具体的には、TPP・沖縄の米軍基地・尖閣や竹島や北方領土・北朝鮮の拉致家族返還・・・これらの問題を動かそうとすると、確実に対外的な圧力がかかります。
 正しいことであっても、正しいというだけでは推進できない場面もあるでしょう。

 石原前都知事が、尖閣諸島を東京都として購入という強硬路線に打って出たことは好例です。
 これは、会社の了解を取らずに、一店の店長が暴走した様なもので、関係諸国から「どうなっているんだ」と抗議されても、「都が勝手にやったこと」との弁明は通用しないでしょう。
 だからこそ、国が乗り出して収拾しようとしている訳です。
 
 企業でも、店舗最適が、必ずしも企業最適でないこともあります。
 企業最適でも、金融機関や協力業者との事前協議無しには、頓挫することもあります。
 正しいことを正しく推し進めるのにも、パワーバランスを見極めた調整力が必須なのです。

企業が陥る錯誤の罠

 かつて、日本の高度成長を牽引してきた製造業が不振に喘いでいます。
 家電のパナソニックもシャープも、かつては世界の勝ち組でした。
 日経新聞では、「危機の電子立国」というコラムで、シャープ危機が取り上げられています。

【 シャープと韓国サムスン電子の双方と取引のある電子メーカーの幹部は言う。
 「サムスンは『売れる液晶がよい液晶』と考えるが、
 シャープは、『良い液晶は売れるはず』と考える。 】

 これこそまさに、企業が陥る錯誤の罠です。

 ◆ プロダクトアウト 生産者目線 作ったモノを売る
 ◆ マーケットイン 消費者目線 求められるモノを作る

 日本の高度成長期は、モノを作って棚に並べれば売れる時代です。
 貧しさの中で、「いつかはTVを我が家に」「いつかはマイカーを」という欲求が消費を盛り上げてきました。
 
 ところが今や、車もTVも一家に一台から一人一台にまで普及し、豊かさの現れとしてモノは溢れています。
 そうした飽食の時代に、「作ったモノを売る」或いは「良いモノを作れば売れる」という、プロダクトアウトの思想は受け入れられません。
 先述した、取引先の幹部は、こう続けます。
  
【 私もメーカーの人間だから、技術を極めようとするシャープの技術者魂には共感する。
 だが、その考え方ではシャープは救えない。 】 

 これは製造業だけに限ったことではありません。
 賃貸住宅業界もかつて、良い部屋が希少で「新築を建てれば満室」という時代がありました。
 しかし今は、知恵を絞り、汗を流さなければ、空室を埋めることはできないでしょう。

 その答えは、会議室では見つかりかねます。
 お客様の声に耳を傾けずして、マーケットインはあり得ないのです。

政治の役割とは何か

 この度、橋本さんの率いる「維新の会」と、石原さんの率いる「太陽の党」が統合し、新生「日本維新の会」として再スタートを切りました。
 第三極の力を結集させようと、「みんなの党」や「減税日本」との連携も取り沙汰されています。
 
 周囲から、各党各々の政策の違いが指摘されても、石原代表は「小異を捨てて大同につく」と意に介しません。
 さしずめ党名の通り、明治維新における薩長同盟の再現だと言わんばかりです。

 立場的に、特定の政治団体や政治家を批判したり、推したりすることは控えたいと思いますが、橋本代表代行が出演されていたTV番組の中で、なるほどと思う発言がありました。 

【 政策の異なる、個性の強い二人が手を組んで上手くやっていけるのか?という声がある。
 しかし、それは全く心配ない。
 
 今の政治の課題は明確で、与野党含め、やらなければならないことは共通。
 やらなければならないにも関わらず、先送りして実行し切れないのが、今の政治の最大の問題。
 一番大事なのは、スピーディーな実行力。

 一つのことを変えよう、進めようとした時に、新たな問題や反対は必ず起こる。
 そうした意見を踏まえた上で、長期的・総合的に決断し、実行するのが政治の役割だ。
 
 石原さんは13年に渡って人口1300万人の東京都を、自分は880万人の大阪府を、今は政令指定都市である大阪市を率いて、それぞれ諸問題に当たり決断実行してきた自負がある。 】

 今回の選挙で、民意をどれだけ集められるか判りませんが、確実に風は吹いています。
 それが、二人の強引なまでの実行力に期待するものであることは間違いありません。

 政治に限らず、リーダーシップとは実行力です。

満願成就の吉報

 前職時代の同志である、亀井社長の会社「グランディーズ」の、Qボードへの上場が決まりました。
 大分県の企業としては9社目だそうです。

 高校を僅か半年で中退し、塗装業の職人として社会人デビュー。
 次にフロアー等を施工する内装業に進み、弱冠18歳で独立起業します。
 
 内装からリフォーム、リフォームから住宅と事業を拡大し、着々とビルダーとしての地位を確立。
 更なる飛躍を目指して、分譲マンション事業へ。

 好事魔多し・・・一棟目を順調に引き渡し、勢いを駆って二棟目という段階で躓きが生じます。
 地元の猛烈な建設反対運動に遭い、着工の見通しが立たなくなってしまったのです。
 
 資金繰りも含め、自力での立て直しは難しいと判断し、四国を地盤としていた中堅デベロッパーの傘下入り。
 私はここで、亀井社長と出会いました。
 初めてお邪魔した際、会社の壁に目標として大きく掲げられていた、「平成△△年 福証上場!」の文字は、未だに忘れられません。

 それからは、大分のエリア会社社長として手腕を奮い、持ち前のバイタリティで右肩上がりに業績を伸ばします。
 遂には、福岡・宮崎・鹿児島の支店と会社を取りまとめ、九州全域のエリア社長に就任されました。

 その後、組織の枠には収まりきらず、御本人の言葉を借りるならば「スピンアウト」して「グランディーズ」を起業。
 分譲マンションの「ラグジン」、投資向けマンションの「レスコ」、コンパクト住宅の「フォレクス」。
 次々と商品をブランド化し、逆風の時代を前のめりに突っ走り、長年の夢であった上場に辿り着かれました。

 この方、私と同じ中卒社長であった筈が、いつの間にか通信制の高校を卒業し、慶応大学に入学しています。
 さしずめ、学歴逆詐称です。
 プライベートでは、トライアスロンやフルマラソンに参加する一方、毎年養護施設に寄付を贈り続ける優しさも秘めた、人として尊敬できる方でもあります。

 この道一筋のエキスパートながら、まだまだ若い42歳。
 更なる成長発展を目論む亀井社長にとってみれば、この上場も単なるマイルストーン(一里塚)でしょう。
 
 自身の努力不足を大いに反省すると同時に、夢を持ち目標を追い求めることの素晴らしさを再認識させられる、満願成就の上場の吉報でした。
 亀井社長 おめでとうございます。 そしてありがとうございます。

困難を乗り越え掴んだ栄冠

 松山南店の豊田さんと、松山久米店の伊藤さんの二人が、『ウエストSBC』というソフトボールチームでプレーしていることは、何度か触れました。
 
 同じ土俵で戦うライバルは、「トヨタ自動車」「旭化成」「平林金属」・・・といった、名立たる大企業であったり、「アンドリュー・カークパトリック」とか「ネイサン・ヌクヌク」といった助っ人外人が名を連ねるクラブチームです。

 四国の田舎の中小企業を母体とし、仕事をこなしながら練習に勤しむ、実業団的なチームが今年7月、京都府舞鶴市で開催された第33回全日本クラブ男子ソフトボール選手権大会で、並み居る強豪を次々と打ち破り、見事全国制覇を成し遂げています。
 
 今シーズンを終えた先日、またまた嬉しいニュースが飛び込んできました。
 松山久米店の伊藤将旗選手が、平成24年度の西日本ベストナインに選出されたのです。
 要となる捕手のポジションをこなしながらの打率4割4厘は、立派としか言いようがありません。

 通常は一般社員同様、賃貸仲介営業に勤しみ、仕事を終えた後、練習に向かいます。
 たまの休みも、本当の意味での骨休めには成らず、やはり夕方から練習です。
 遠征となれば、リクライニングの効かないマイクロバスで、深夜・早朝問わず、何時間もかけて移動します。

 日本のトップリーグの一線で活躍するためには、才能だけでなく、普段からの不断の努力あってこそです。
 日本一のチームには、当然に日本一の練習量が必要なのでしょう。
 更に頭が下がるのは、時間的な制約をものともせず、賃貸仲介の現業においても、上位に食い込む数字を残していることです。
 
 仕事とソフトの両立は、傍で見るほど簡単なものではありません。
 心身共に、疲労困憊の時もあるでしょう。
 遊びたい盛りにプライベートな時間が取れず、ストレスが溜まることもあるでしょう。

 しかし、そうした困難から逃げることなく、しっかりと対峙し、乗り越えて掴んだ自信と栄冠は、一生ものの価値と言えます。
 強くてタフな根性が備わることで、やがてソフトを卒業した後の仕事にも、比類なき好影響を及ぼす筈です。
  
 おめでとう! そして勇気と感動をありがとう!
 我々の店も会社も、彼らの頑張りに追随し、業界のTOPリーグ入りを目指しましょう。

正義の味方面のポピュリズム

 滅多に雑誌を買うことはありませんが、先日の出張のお伴にと、何年振りかで週刊現代を買いました。
 東京都知事出馬の取り沙汰される舛添要一氏が、「太陽の党」党首である石原慎太郎前知事への批判を展開しています。

 「石原都政というのは、一言で言えば常に仮想敵を作り『敵と戦う正義の味方』の面をする典型的なポピュリズム政治でした。
 - 中略 -
 そして最後は『悪の中国』という世論を喚起し、都の経済をメチャクチャにした。
 - 中略 -
 石原氏は、都知事辞任の記者会見で、延々と官僚批判をブチまけました。
 これもお得意の、『敵』を作って正義の味方面する論法です。 引用終わり」

 この、『仮想敵を作って正義の味方面するポピュリズム政治』というのは、石原知事に限らず、政局運営、選挙対策、外交交渉の常套手段と言えるでしょう。

 民主党野田政権を吊るし上げる自民党もそう、自民政権時の民主党もそう、アメリカの民主党と共和党の関係もそう、古今東西の別なく大概当てはまることです。
 
 石原氏が『仮想敵』としている中国が、多大なる経済的な恩恵を受ける日本を、何ゆえに目の敵にするのかという背景も、このポピュリズムに端を発しています。

【 六四天安門事件 】
 1980年代、言論の自由を推進する胡耀邦総書記がクーデターによって失脚したことを受け、各地でデモの輪が拡がります。
 1989年4月胡耀邦氏の死去をきっかけとして、共産党に不満を持つ10万人超の学生や市民が天安門広場に集まりました。
 中国人民解放軍は、これを力で排除しようと戦車を進軍させて武力弾圧を決行。
 一説には、数千もの市民の命が奪われたとされる事件です。

 この事件以降、中国の反日教育が加速します。
 「日本は悪魔の侵略民族である」という教えを幼少期からインプリントすることで、批判の矛先を党から日本にすり替えたのです。

 実は、小さな会社や、小規模なコミュニティの中でも、こうした『正義の味方面』は散見されます。
 短所を上げつらえ、他人を批判するだけなら、これほど簡単なことはないでしょう。
 時にその『正義の味方』が、大切な同志に銃口を向け、組織を掻き回す元凶であったりします。

 重要なポイントとして、そうした洗脳に本気で踊らされるほど人間は愚かではありません。
 中国も日本も東京も、その他大勢の企業も、賢明な民は『正義の味方面』を見破っている筈です。

我が社の使命感営業

 大東建託の業者会でうかがった、三鍋伊佐雄社長のお話しは大変参考に成りました。
 流石は管理戸数70万戸超を誇る、業界のリーディングカンパニーのTOPです。
 更に、殆どの物件がサブリースですから、日本一の大家さんの声でもあります。

◇ 全国の賃貸住宅総戸数は1800万戸
◇ 内40%が業者管理で、60%が自主管理
◇ 業者管理の割合は、ここ十年で2倍になっている
◇ 平均入居率は、業者管理=90%、自主管理=75%
◇ リフォーム済みの部屋は、斡旋スピードが1.5倍

 松山は、47都道府県県都で最も家賃が安いとされる、供給過剰激戦市場です。
 加えて、数千以上の管理戸数を誇る、大手管理会社も群雄割拠で犇(ひし)めいています。

 全国ブランド「エイブル」の看板を掲げるとはいえ、出店前の周囲の見方は冷やかなものでした。
 確かに、会社規模も小さく、歴史も浅く、ネームバリューも劣る会社が、「お任せ下さい」と胸を叩いたとしても、リプレイスは容易ではないでしょう。
 長い年月をかけ、強者が隈なく侵攻し、主要な物件を既に抑えており、後発会社の付け入る隙など無いかの様に見えます。
   
 しかし、物件の過半はオーナー様の自主管理です。
 以前と違い、モノがあれば埋まる時代では無くなっています。
 プロの提案力、プロの宣伝・広告力、プロの斡旋力が無ければ決まりません。

 その証左が業者管理90%、自主管理75%という入居率であり、その差は15ポイントにも及びます。
 管理料5%を割り引いたとしても、その差は10ポイントです。
 賃貸経営において、10ポイントは期待利回りそのものであり、平たく言えば自主管理では儲けが吹っ飛んでしまいます。

 だからこそ、10年で二倍という雪崩をうつ勢いで、多くのオーナー様がプロの手に経営を委ねる訳です。
 今でも、「何とかして貰いたい」と考えるオーナー様は、星の数程いらっしゃいます。
 困っている人に頼りにされ、お役立ちして感謝されることこそが商売の原点であり、我々が目指す使命感営業なのです。

同行二人(どうぎょうににん)

 facebookでもupした通り、先日某メーカーの業者会に参加するため、広島に行って参りました。
 移動手段は、まったりとした船旅をとフェリーを選択します。
 
 早起きはいつものことですが4:30に家を出て、途中『吉野家』で朝定食し、松山観光港に6:00到着。
 フェリーの乗船手続きを済ませ、椅子に腰かけた瞬間呼ぶ声が。

 「松岡社長!」

 振り向くと以前の部下です。
 同じ便で会場へ向かうとのこと。
 退屈な一人旅と決め込んでいましたが、好都合な道連れです。

 コンコースでの出航待ち時間、フェリー移動の2時間40分、路面電車の30分間、開会までの1時間・・・計5時間半が、あっという間でした。
 自分はその夜、長男の家に泊まって翌日帰ったため、帰路は一人。
 その時間経過の差は、歴然としています。

 かつての思い出話、今の会社の状況、家族の話、仕事観、人生観・・・話は尽きません。
 振り返れば、自らコントロールできないところで、彼には随分苦労をかけました。
 赦しを得られたかどうか、港に着いた時の彼の言葉が、総てを集約しています。
 
 「あっと言う間でしたね・・・まだ話し足らないくらいです。」
 
 一年以上も彼の上司でいながら、こうしてじっくりと腹を割って話すことも無かった気がします。
 会社を離れ、上司でも部下でも無くなった今、初めて判り合えたとすれば、実に皮肉なものでしょう。 
 未熟で身勝手な元上司は、偶然引き合わされた縁によって、重い十字架をまた一つ下ろすことができました。

 ありがとう。

森田一義の弔辞

 私が、日本の芸能界における最高のパフォーマンスと確信するのが、白紙の原稿を一気に読み切ったこの弔辞です。

【 8月2日にあなたの訃報に接しました。
 6年間の長きにわたる闘病生活の中で、ほんの僅かではありますが回復に向かっていたのに、本当に残念です。

 我々の世代は、赤塚先生の作品に影響された第1世代といっていいでしょう。
 あなたの今までになかった作品や、その特異なキャラクターは、私たち世代に強烈に受け入れられました。

 十代の終わりから、我々の青春は赤塚不二夫一色でした。
 何年か過ぎ、私がお笑いの世界を目指して九州から上京して、歌舞伎町の裏の小さなバーでライブみたいなことをやっていた時に、あなたは突然私の眼前に現れました。
 その時のことは今でもはっきり覚えています。

 赤塚不二夫が来た。 あれが赤塚不二夫だ。 私を見ている。
 この突然の出来事で、重大なことに、私はあがることすらできませんでした。

 終わって私のところにやってきたあなたは、
 「君は面白い。お笑いの世界に入れ。8月の終わりに僕の番組があるからそれに出ろ。
 それまでは住むところがないから、私のマンションにいろ。」と、こう言いました。
 自分の人生にも他人の人生にも影響を及ぼすような大きな決断を、この人はこの場でしたのです。
 それにも度肝を抜かれました。

 それから長い付き合いが始まりました。
 しばらくは毎日新宿の「ひとみ寿司」というところで、夕方に集まっては深夜までどんちゃん騒ぎをし、いろんなネタを作りながら、あなたに教えを受けました。
 いろんなことを語ってくれました。
 お笑いのこと、映画のこと、絵画のこと。
 他のことも色々とあなたに学びました。

 あなたが私に言ってくれたことは、今だに私にとって金言として心の中に残っています。
 そして仕事に生かしております。

 赤塚先生は本当に優しい方です。シャイな方です。
 麻雀をする時も、相手の振り込みであがると相手が機嫌を悪くするのを恐れて、ツモでしかあがりませんでした。
 あなたが麻雀で勝ったところを見たことがありません。
 その裏には強烈な反骨精神もありました。

 あなたは総ての人を快く受け入れました。
 そのために、騙されたことも数々あります。
 金銭的に大きな打撃を受けたこともあります。
 しかし、あなたから後悔の言葉や相手を恨む言葉を聞いたことはありません。

 あなたは私の父のようであり、兄のようであり、そして時折見せるあの底抜けに無邪気な笑顔は、遥か年下の弟のようでもありました。
 あなたは、生活総てがギャグでした。
 
 たこちゃん(たこ八郎さん)の葬儀の時に、大きく笑いながらも目からはぼろぼろと涙がこぼれ落ち、出棺の時、たこちゃんの額をぴしゃりと叩いては、「この野郎、逝きやがった」と、また高笑いしながら大きな涙を流していました。

 あなたはギャグによって物事を動かしていったのです。
 あなたの考えは、総ての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。
 それによって人間は、重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また、時間は前後関係を断ち放たれて、
その時、その場が異様に明るく感じられます。

 この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。
 即ち、「これでいいのだ」と。

 今、2人で過ごしたいろんな出来事が、場面が、思い浮かんでいます。
 軽井沢で過ごした何度かの正月、伊豆での正月、そして海外への、あの珍道中。
 どれもが本当に、こんな楽しいことがあっていいのかと思うばかりのすばらしい時間でした。
 最後になったのが京都五山の送り火です。

 あの時のあなたの柔和な笑顔は、お互いの労をねぎらっているようで、一生忘れることができません。
 あなたは今この会場のどこか片隅で、ちょっと高い所から、あぐらをかいて、ひじを付き、ニコニコと眺めていることでしょう。
 そして私に「おまえもお笑いやってるなら弔辞で笑わしてみろ」と言ってるに違いありません。

 あなたにとって死も1つのギャグなのかもしれません。
 私は、人生で初めて読む弔辞が、あなたへのものとは夢想だにしませんでした。
 私はあなたに生前お世話になりながら、一言もお礼を言ったことがありません。

 それは肉親以上の関係であるあなたとの間に、お礼を言う時に漂う他人行儀な雰囲気がたまらなかったのです。
 あなたも同じ考えだということを、他人を通じて知りました。
 しかし、今、お礼を言わさせていただきます。

 赤塚先生、本当にお世話になりました。
 ありがとうございました。
 私もあなたの、数多くの作品の1つです。

 合掌。

 平成20年8月7日       森田一義 】

とりあえず病の克服

 たまに思いついて店舗の模様替えや大掃除をします。
 黙々と作業を進める社長の姿がプレッシャーとなり、社員も居心地が悪そうですが、単なる性分ですので、そっとしておいて下さい。

 整理整頓について少し語ります。
 まずもって、整理整頓とは何ぞや?

◇ 整理 = 要らないものを捨てること
◇ 整頓 = 要るものを取り出し易く収納すること

 バックヤード(在庫・物置スペース)の広い店舗は、ついつい広いなりに使いがちです。
 象徴的なのは「とりあえず置いておこう」とする「とりあえず病」。
 要るものか、要らないものかの選別もそこそこに、「とりあえず」バックヤードの空いているスペースに置いてしまうのです。 
 この「とりあえず病」の招く後遺症が幾つかあります。

① 汚損・破損・色褪せ等で、ロスに成る
② 期限が過ぎてしまい、ロスに成る(食品の賞味期限・キャンペーングッズ等)
③ その在庫の存在に気付かず、欠品と勘違いして注文し、過剰在庫となる

 何れも、お金をドブに捨てるのと同じで、勿体ない話です。
 現に今回、宅配の箱から出されていない封筒が出てきました。
 宅配便が届いたら、まず箱を開けて中身を検品します。
 中身が違っていたり、痛んでいたり、数が足らなければ、速やかに連絡しなければなりません。

 また、一つの商品を違った場所に置くと、在庫確認が難しくなります。
 封筒なら封筒、コピー用紙ならコピー用紙、在庫が瞬時に確認できる様、一ヶ所に収納して下さい。

 少なくとも、手前の物が邪魔になって、奥の物が取り出せない収納はタブーです。
 奥の物は目に触れないため、時間の経過と共に、その存在自体が忘れられてしまいます。
 
 それと、三年前に作った社名入りのポケットティッシュが大量に出てきました。
 メーカー協賛のノベルティグッズと合わせれば、くじ引き等の販促キャンペーンに使えるかもしれません。

 結果、足の踏み場も無い状態だったバックヤードは、広々スッキリ。
 肝要なのは、この状態を維持管理することです。

亀山に学ぶ設備投資考

 中小企業の父、故一倉定先生の言葉は、岐路に立った時、良き道標となります。

 『設備は現事業の強みではあるが、一旦情勢が変わったらお荷物になってしまう危険を常にはらんでいる。』

 典型的な例は、シャープの液晶製造の一大拠点亀山工場です。
 2002年以降、10万坪の敷地に5000億円超を投資し、次々とラインを増設。
 2004年には、22%ものシェアを占め、文字通り「世界の亀山」と評されました。
 
 シャープの強みであった亀山工場が、液晶パネル価格の暴落という情勢の変化によって逆ブレし、存亡の危機に晒されていることは御承知の通りです。
 一倉先生は、設備投資によって招く三つの不利を挙げられています。

① 設備資金の金利、減価償却、維持費、設備を使う人の人件費等、固定費の増加(PL)
② 設備資金の返済による資金繰りの悪化(CF)
③ 変化に対応する機動力と弾力性の喪失

 実は、製造業だけの問題ではなく、我々不動産業にも巨額な投資があります。
 それは、自社収益物件です。

 自社でマンションを持つことで、一定の売上増・利益増が期待できるでしょう。
 一方で、金利や減価償却や維持費や修繕費といった固定費も増加します。
 借入返済という、資金繰りも必須です。
 相場下落や入居率悪化で逆ブレに転じた時にも、流動的な対応は難しくなります。
 まさに、設備投資そのものです。

 『設備は、これが順調に動いてくれてこそ武器である。
 働かない設備ほど始末の悪いものはない。
 そしてその危険は常に外部にある。
 市場は変化する。  
 お客様の好みは変わっていく。 
 得意先の方針が変わる時もある。
 いつ、我が社の設備で作られた商品が陳腐化したり、或いは全く売れなくなるか分かったものではない。』

 今は、変化とスピードの時代です。
 熱し易く冷め易い市場に、向こう何十年も張り付く呪縛の設備投資で勝負を挑むのは、余りにリスクが高過ぎるかもしれません。

オンリーワンの商品開発

 中小企業家同友会特別例会に、代表理事の服部製紙「服部豊正」会長が登壇されました。
 演題は「創業100年の老舗企業が挑戦し続ける経営理念に基づく改革と挑戦!」。

 今、日本の製造業は、円高デフレの煽りをまともに受けグローバルなコスト競争に晒される中、青色吐息です。
 製紙業界も例外ではありません。
 
 2009年の数値を100とした場合、ティッシュやトイレットペーパーの価格は80を切っています。
 一方コストはというと、パルプ130、重油150、古紙170・・・。

 僅か3年で価格が2割下落し、原価コストが5割上昇する状況を自社に充てはめてみて下さい。
 「それでも生き残れる」と強弁できる人はどれだけいるでしょう?
 
 結果、かつて300社あった日本の製紙業は、100社に収斂されました。
 製紙王国の四国中央においても、86社が36社に激減しているそうです。
 そうした環境下で、勝ち残るために必要なことは何か?
 
1. ナンバー1ではなくオンリー1の追求
 自社の強みは何か? 我が社の存在価値は何か?

2. 理念の上に立脚した社員の遣り甲斐の創造
 服部製紙の商品を使われたお客様からの生の声が、何よりも雄弁にこの重要性を語ってくれます。

 「子供の頃から合成洗剤に弱くて、今までありとあらゆる掃除用品を試しましたが、手袋を二重にしても手がボロボロになって、血まみれになってしまうということを繰り返してきました。
 しかし、今回の御社の商品には感激しました。
 なんと、素手で拭き掃除をしても全くどうにもありません。
 大感激し、4歳の娘にも一緒に拭き掃除をさせてやりました。
 勿論、娘も大喜び!
 他の掃除用品には触らせませんが、コレだけは大丈夫と本人も判っています。
 本当にありがとうございました。」
 
 自社の存在意義を社員と共有し、理念の方向性を信じて導き出されたオンリー1の商品が、エンドユーザーの心をしっかりと捉え、感謝の言葉へと結実しています。
 商品開発担当者も、製造も営業も、こうしたお客様の声に励まされ、遣り甲斐を感じる筈です。

 我々の会社の今の取り組みにも、共感する部分が多々ありました。
 ビッグスマイルに寄せられるお客様の声を羅針盤に、世の中からより必要とされる会社(店舗・個人)を目指していきましょう。

当たり前で無いことの気付き

 イエローハット創業者、鍵山秀三郎氏が主催する「日本を美しくする会」。
 その実動部隊として、地域で活動しているのが「掃除に学ぶ会」です。

 月に一度、有志が500円(終了後の朝食代)を持ち寄って集まり、学校や駅のトイレを掃除します。
 しかも素手で、徹底的に磨きこむのです。

 掃除を学ぶ・・・ではなく、掃除に学びます。
 何を学ぶのか?
 本質的には、参加した人間でないと判らないでしょう。
 勿体ぶるつもりはありません。

 とはいえ、私自身も前職を離れてから一度も参加していません。
 それでも、精神だけは受け継ごうと毎朝、自店の前のゴミを拾って回ります。
 
 今日は、自店の小便器のワントラップを磨きました。
 小便器の底には、お椀型のトラップが設けられています。
 これにより、排水の異臭の逆流を防止できるのです。
 
 尿に含まれるカルシウムイオンは濃縮され、炭酸などと反応し、カルシウム化合物となって、トラップ内部に付着・沈積し、臭気の根源である尿石となります。
 駅や公園のトイレの臭いが強烈なのは、便器の表面だけを磨いて、トラップ内部を放置しているからです。
 このトラップは、尿石に成る前のペースト状態の段階で、こまめに清掃すれば、歯ブラシで簡単に落ちます。
 
 汚いと思うかもしれませんが、総て我々の身体から排出されたもの。
 何のために、こんな話をしているのかというと、気付いて欲しいからです。

 当たり前の様に清潔なトイレで用を足し、当たり前の様に補充された紙を使い、当たり前の様に奇麗なタオルで手を拭いているあなた。
 些細なことかもしれませんが、それはあなたの知らないところでの、誰かの御蔭なのです。

マクロの絶望・ミクロの希望

 改めて語るまでもなく、今は大家さん受難の時代を迎えています。
 何故、受難なのかというと、需要と供給のバランスが大きく崩れたからです。

 まず供給過剰を招いた要因は、賃貸住宅の建て過ぎに尽きます。
 20年ほど前の賃貸住宅経営は建てれば満室で、勝ち組の象徴として大家業は最も儲かるビジネスでした。

 そうした実績や成功者の喜びの声が、説得力を持って建築側の背中を強力に押します。
 適正供給戸数の二倍超を、十数年に渡って供給し続けたのですから、ストック過剰は当然です。

 加えて、少子高齢化&人口減少&地方都市の衰退に伴い需要が減退しました。
 大学生の数が減少する中で、学生向けマンションの空室が増大するのも理に適った話です。

 日本の人口は、今後50年に渡り、毎年100万人のペースで減少すると言われています。
 今年は愛媛県、来年は徳島県、再来年は高知県・・・。
 100万人ずつ減るということは、そういうことです。
 地方にフォーカスすれば、田舎へ行けば行くほど、更に減少速度は加速します。

 そんな絶望的な状況下、工場が撤退し、地元企業が疲弊し、がら空きになる筈の地方都市において、何故か賃貸物件不足が切実です。 
 その理由は何でしょう。

 一つは、独り立ちや結婚や離婚といった核家族化によって、一時的に世帯数が増加している点が挙げられます。
 もう一つは、今の日本を象徴する理由です。

 和室6帖一間とか、バス・トイレ一体型のユニットバスとか、汲み取り式トイレとか、膝を抱えた体育座りでしか入れないバスタブとか、人気の無い型遅れの賃貸住宅に甘んじていた方が、ワンランク上の住宅に移り住んでいったため、お客さまのニーズに叶った商品が枯渇しています。

 ある一定レベルの賃貸住宅の家賃が下がり、手が届くようになったこともあるでしょう。
 それ以上に、人間が贅沢になったため、先述した様な住宅には「もう住めない」と感じているのです。
 かつてウサギ小屋と揶揄された日本の住宅が、ようやく欧米水準へと近づく緒に就いたのかもしれません。

 裏を返せば、どれだけマクロの入居率が悪化しようとも、ミクロの市場では打ち勝てます。
 そのアイディアを提供することこそが、我々の使命です。

あなたに何ができるか

 アメリカ合衆国の大統領選挙は、オバマ氏が再選しました。
 下馬評通り、大激戦の末の決着です。
 この大国のリーダー選出のプロセスで、幾つか気付いたことがあります。

① ネガティヴキャンペーン
 自らの主義主張や政策以上に、相手をあからさまにこき下ろすのは、実にアメリカらしいやり方です。
 オバマ、ロムニー両候補の選挙資金総額は、史上最高の4800億円。
 約半分が広告費に充てられ、その内9割が相手候補を誹謗中傷するネガティヴキャンペーンに投じられたと言います。
 仮に、日本で同様のキャンペーンを打ったとすれば、人格や資質を疑われ結果は裏目でしょう。

② 人種差別
 大勢が判明した後、我が家の高校生の息子が呟きました。
 「当然の結果。ロムニーさんは黒人が嫌いみたいだ。きっと差別するだろう。」
 支持者へのスピーチなどから醸し出されたこの感覚は、全米でも支配的だったようです。

③ ハリケーンの影響
 「サンディ」の襲来は、余りにもタイムリーでした。
 失敗の歴史に学び、アメリカのTOPとして、迅速かつ力強いリーダーシップを発揮することのできたオバマ氏にとってみれば、まさに神風だったと言えるでしょう。
 勝負に「たら」「れば」は無いとは言え、「逸れていたら」或いは「投票当日であったとしたら」、どっちに転んだか判りません。
 そうした「運」も、二人の候補の持っているものなのです。
 
 当選後のオバマ氏が、かつてのJ・F・ケネディの言葉を引用して語ったスピーチは、今の混迷の時代だからこそ響きます。

 「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません。
 あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい。
 それがアメリカという国の、建国の精神だ。」

 我が国のTOPにも、この力強さを期待したいものです。

規律正しき酒席のマナー

 先般、酒席での立ち振る舞いについて社員と話す機会がありました。
 知っているようで、意外と知られていないのが、この酒席でのマナーです。
 何故かというと、教える上司が少ないからでしょう。

 ① 座布団を踏むな
 ② 畳のヘリを踏むな
 ③ 立膝するな
 
 これらは「いろはのい」ですが、意外とできていません。
 また、居酒屋など周囲に部外者がいる場所では、お客様の話や会社の業績や人事の話もタブーです。
 上場企業ならばインサイダーに直結しますし、非上場であっても信用失墜のリスクがあります。

 ④ 馬鹿騒ぎをするな
 ⑤ 一気飲みをするな
 ⑥ 胴上げをするな
 ⑦ 服を脱ぐな(かなりの確率でどの会社にもいらっしゃいます)

 「歓迎」と大書されているか否かはともかく、会話の内容から「エイブルネットワーク◇◇店様御一行」であることは周囲に伝わります。
 忘年会や打ち上げで酒が入ると、つい羽目を外しがちです。

 客観的に見れば、いい歳した大人が大声を張り上げ、学生の様に馬鹿騒ぎするのはみっともないものでしょう。
 公的だろうと私的だろうと、社会人としての節度ある行動が求められます。

 お客様や業者の誹謗中傷も厳禁です。
 ひょっとしたら店内に、その当事者の関係者がいらっしゃる可能性もあります。
 いなかったとしても、不平・不満・愚痴を肴に飲む姿は、傍目に見苦しいものです。

 接待であれば、主賓の方を中心に話を聞き、空きかけたグラスに御酌します。
 下手すると、主賓そっちのけ、気の合う仲間内だけで馬鹿騒ぎする若手社員も珍しくないものです。
 
 そうやって心掛けてはいても、酒量が増し、興が乗ってくると、ついつい脱線してきます。
 そこで管理職は、一緒になってはしゃいではいけません。
 堅苦しいと思われようと、「一気は止めなさい」「周囲に迷惑だからもう少し抑えて」「12時回ったらアルコールを控えないと翌朝飲酒運転になるぞ」と、適宜釘を差すのも、野暮ながら管理者の仕事です。

 そもそも、酒席は無礼講などと思ったら大間違い。
 会社での酒席の場合、歓送迎会だろうと懇親会だろうと、上下関係・礼節重視は当然です。
 規律あるところでしか、学びはありません。

非を認めない理由

 ある店舗にヘルプで入っていた際の出来事です。
 某管理物件の入居者から、「生ゴミが散乱している」との一報を受け、店長は緊急出動しました。
 
 犯人は恐らく野良猫でしょうけれど、その生ゴミを、回収日でない日に出した入居者が問題です。
 以前からこの物件は、ゴミ出し日や分別のルールが守られないため、再三に渡って注意喚起するものの、一向に改善されません。

 暫くして、店長がゴミ袋を両手に抱えて戻ってきました。
 生ゴミも混在しているため、異臭が漂う中、店長は勇敢に手を突っ込んで仕分けします。
 
 やがて、「社長! 出てきました!」と店長の声。
 生ゴミの袋の底から、入居者宛の封筒が発見されたのです。
 その方は、日本人ではありません。

店長 : これでやっと犯人が判りました、今から来て貰います。
松岡 : でも、素直に認めるかな。
店長 : こうして動かぬ証拠がありますからね。

 30分後、店に訪れた入居者と対峙し、満を持して封筒を突き出す店長。
 刑事ドラマなら、まさにクライマックスです。  ところが・・・。

 「その封筒は私宛のものです。でも私はやってません。」

 澱みなく、一貫して、知らぬ存ぜぬを繰り返す入居者。
 らちあかず、最後は「今後そういう人を見たら教えて下さい。」と、善意の人に協力を求めてTHE END。

 いかにも消化不良な大岡裁きの是非はともかく、国民性の違いは浮き彫りに成りました。
 この国を仮にC国としましょう。
 某サイトでは、C国人と日本人の違いを判り易く解説しています。

【 日本人は、ミスをするしないに関わらず、何かにつけて口癖の様に「すみません」を口にする。
 それは本当に謝罪するというよりも、その後のコミュニケーションを円滑にするための儀礼的な挨拶だ。
 同時に日本人は、一度非を認めた相手に対して、とても寛容で温かい。

 一方C国人は、罪を認めて謝る=弱者・敗者となってしまう。
 弱者・敗者に対して、C国人は寛大ではない。
 謝罪が損であることを本能的に知っている彼らは、どれだけ理不尽でもしらを切り通すのである。】

 古来より人としての生き方を重んじ追求してきた、自己防衛に鈍感な島国の単一民族と、
 多くの人種が渦巻く大陸で、侵略したりされたりを繰り返してきた、危機意識の強い民族とでは、
 文化や国民性に違いがあって当然でしょう。

 あくまでも傾向であり、両国の全ての人に当て嵌まるとは言いません。
 それでも自分は今日、日本人に生まれて良かったと、心から感謝しています。

期待を超えるサービス:後篇

A:食通の知人から「あそこの洋食は松山一」と吹き込まれる。
  「どれだけ美味いものを食わして貰えるか」と期待に胸脹らませ行って食べた。
  なるほど美味いけれど、結構なお値段からすると、それなりかなぁ。・・・不満足

B:たまたま通りがかりの食堂の暖簾をくぐった。
  店の中はお世辞にも清潔とは言えないし、店主も愛想が無い。
  しかし、そこで出てきた定食は思いの外美味くて安い。・・・大満足
 
 このAとBの食事を、何の先入観も持たず、同じ価格で食べればAに軍配が上がるかもしれません。
 但し、日常ではこの事例の様に、来店に至るまでの様々な状況から布石が打たれ、各々期待値が設定されているのです。

 では、我々の業界ではどうでしょう?
 外食なら、腕を奮った自慢の味や、コストパフォーマンスによって差別化できます。
 ところが賃貸仲介は、沢山の同業他社が、まったく同じ商品を同じ価格で提供する業界です。

 加えて殆どのお客様は、他社他店にも足を運ばれます。
 つまり、塩谷瞬の様に悪気なく二股三股をかけ、他店の提案や接客や人と成りを、我が社のそれと比べているのです。
 そこで勝ち残らなければ成約には至りません。

 そもそも、お客様は満足したからこそ部屋を決めるのであって、満足は当たり前です。
 しかも、お部屋を紹介して貰う対価として、仲介手数料を払っています。
 通常の業務をこなしただけで、「非常に満足」を頂ける道理がないでしょう。

 「夜になると真っ暗な通路に、灯りを取り付けて貰えるようにして頂きました。」

 これは、大洲駅前店の某お客様からのコメントです。
 細かいシチュエーションはともかく、ご要望をしっかりと聞き取った上で営業マンが尽力し、問題が解決されたことにお客様が大変満足されている様子がリアルに伺えます。
 まさに、ビッグスマイルの称号に相応しい、期待を超えるサービス提供です。  以上

期待を超えるサービス:前篇

 お客様の笑顔を集めようと、エイブル全店で取り組んでいるのが『ビッグスマイル運動』です。
 ご契約頂いた折にお渡しするアンケートハガキに回答頂くと、お客様は抽選で素敵な商品が貰えます。
 担当者は、お客様の生の声による評価を頂く訳で、まさに営業マンの通知表です。

 ① 接客マナーは良かったか
 ② 商品知識等、情報提供に満足したか
 ③ 質問に対する回答は的確であったか

 それぞれ 悪い → 普通 → 良い → 非常に良い の4段階で評価頂きます。
 先日、エイブル本部から返送された、8~9月の結果を見てみますと、実に全体の81%がALL「非常に良い」の満点でした。 
 残りの19%も「良い」以上です。
 現場の皆さんの頑張りに、改めて敬意を表したいと思います。

 勿論、これから先続けていけば、苦言を頂くこともあるでしょう。
 お客様からの苦言は、省み戒め、更に良くするための改善の種です。

 さて、選りすぐりのアンケートには、「ビッグスマイルバッジ」なるものが贈られてきます。
 お馴染みの黄色いスマイルバッジの目が、BSという文字になったものです。
 
 このバッジ、単にALL「非常に良い」だけでは貰えません。
 本部の選考基準は、接客時の感動のエピソードがフリーコメント欄に綴られていること。
 
 ◆ お客様満足 = 期待値分の対応 (期待値が分母 対応が分子) ◆
 
 即ち、期待を超えなければ感動は無いのです。
 我が社は、エイブルのFCに類するネットワーク店ですが、エイブルというブランドを掲げる以上、お客様の期待値のハードルは自ずと高まります。
 その期待を超えるとは、果たしてどういうことでしょう。   つづく

不屈不撓の一心

 先日の世界経営者会議で、「稲盛和夫」氏が話されたリーダーの役割が日経新聞に掲載されています。

 『リーダーとは次の四つを果たす人』
1. 組織の目指すべきビジョンを高く掲げる人(方向性の明示)
2. 組織のメンバーとビジョンを共有できる人(ベクトル合わせ)
3. 人間性が高く、フィロソフィーを組織に広められる人(人徳・情熱) 
4. 業績が向上する仕組みを作ることのできる人(戦略・戦術)

 破綻したJALを再生するにあたり、会長就任の挨拶で中村天風氏の言葉を引用したそうです。

 『新しい計画の成就は、ただ不屈不撓の一心にあり。
 さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に。』

 何かしら崇高で、我々凡人は次元の違いを感じずにはいられません。
 しかしリーダーシップの本質は、中小零細企業もJALや京セラといった大企業も、何ら変わることは無いのです。

 第1四半期を終えた月初、松山エリアの三店長と個別面談を行いました。
 予算を着実にクリアしている店舗、やや出遅れ気味の店舗。
 右肩上がりの店舗、伸び悩んでいる店舗。 
 トレンドは様々です。

 「何をもって世の中から必要とされるか」という自店(自社)の存在意義に問いかけ、「どこを目指すのか」という方向性を繰り返し繰り返し社員に明示し、範と成る人間性と行動力を駆使して規律ある文化を作り上げ、覚悟を決めて儲かる仕組みを築き上げる・・・。
 目指すべきリーダー像は共通です。

意味あるゼロの報告

 提出物は、どんな会社にもあります。
 前職の会社は、とびきり提出物の多い会社でした。
 もっとも、その督促は自分が一番厳しかったかもしれません。

 毎月、月末月初には、読書感想文・ビデオセミナーレポート・月間目標(先月反省&今月目標)・車両日報等々提出物ラッシュです。
 当然に、実務的な契約書や図面や見積書や請求書も重なりますから、最終日には帰れなくなる人も居ました。
 さて、提出物が遅れる理由は何でしょう。
 
① 怠惰・・・怠け心
② 提出物の重要性が理解できていない
③ 罰則がない(やってもやらなくても同じなら、やらないのが人間)

 前職の会社で、提出しない人は少なかったと記憶しています。
 何故なら、罰則があったからです。
 締め切りに提出されなければ、顛末書を提出しなければなりません。

 「顛末書くらい何だ」と侮るなかれ、顛末書が貯まると懲戒の対象になります。
 加えてその顛末書には、経営計画書の数頁を手書きで模写したものを添付する決まりです。
 それだけでも、軽く2~3時間かかります。
 
 しかも、締め切り遅れから24時間以内の提出が義務付けられており、その顛末書が期限に遅れると、顛末書を出さなかったことによる顛末書を出す必要があります。
 私の知る限り、3枚の顛末書を同時に提出した輩がいました。
 「そこまでするなら普通に締め切り守れよ」と、不可思議に思うのですが・・・。
 善し悪しはともかく、こうした規律が文化となり、凡事徹底の社風が創造されます。
   
 各店長には基幹業務であるオーナー様訪問週報の提出を、一般社員の方には看板付けの実数やビッグスマイルアンケートの報告を求めています。
 多忙が故に、行けない、できない週もあるでしょう。
 それを責めるつもりはありません。
  
 今週やらなければ記録と報告には明確に「ゼロ」が残り、「来週は取り戻そう」という意欲を呼び覚まします。
 その記録すら無ければ、やってないことへの罪悪感が希薄化し、ずるずると「ゼロ」が続いてしまうものです。

 現時点では、評価に反映すること以外、罰則の導入は考えていません。
 しかし、結果は正直です。
 看板を付けず、オーナー様を訪問せず、お客様の声を聞かず、数字の上向く道理はないでしょう。

見込み数字の方程式

 早いもので、ちょっと前まで残暑厳しき折と思っていたら、あっと言う間に11月となり、年賀状等年越しの準備が必要な季節と成りました。
 今期も始まったばかりだと思っていたら、あっという間に第一四半期終了です。 
 
 業績状況は、仲介部門=若干未達、管理部門=余裕で達成、全社的に見ますと可もなく不可も無くといったところでしょう。
 さて、そんな中でも少し気に成る傾向があります。
 以前から、仲介については、ある公式に当てはめて、当月の売上予測を立てていました。

 前月繰越(申込残)× 2倍 = 当月契約

 例えば、月初の段階で10件の繰り越しがあったとすれば、当月は20件の契約を見込みます。
 その契約件数に平均単価を乗すれば、売上見込みです。
 この数値を元に、会社の資金繰りも予測します。

 ところが最近は、この公式が大きく崩れています。
 この三ヶ月の平均を見ても、月末の着地は月初見込みの3倍超・・・いえ、増えるから良いということでもないのです。

 つまり、月初のスタート時点では、「かなり厳しい」と予測するのですが、終盤が近付くにつれて右肩上がりに盛り返してきて、何故か最終日には帳尻が合います。
 勿論、逆のパターンよりは良いのでしょうけれど、経営者の心臓には余り宜しくありません。
 何故こうなるか? 幾つかの理由が考えられます。 

① 月末意識の強さから、先月末に見込みの刈り取りが成された
② 先月に比べて反響が多く、当月来店当月契約が純増した
③ 月初見込みの厳しさから危機感が共有され、心理的な追い込みが図られた

 まあ、何れにしても作るべき数字は同じです。
 今月も必ず、やり切りましょう!
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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