坂村真民記念館

 先日のブログで、坂村真民さんについて触れたところ、敬愛する真鍋社長より「坂村真民記念館に行かないと」とコメントを頂き、その言葉に背中押され、繁忙期ではありましたが、息子が春休みの間にと、思い立ちました。
 偶然にも、同じ日に真鍋社長も行かれていた様です。

 砥部の中心地、古い蔵に囲まれる様にして、記念館は在ります。
 春爛漫というよりも、少し汗ばむほどの陽光に包まれたその建物は、違和感無く街並みに溶け込んでいました。
 床も壁も、白木の檜板が張り巡らされ、ゆっくりとした時が流れます。

 展示されている書籍や所縁(ゆかり)のある手紙を眺めておりますと、そこに真民さんがいらっしゃって、おもてなし頂いている様な錯覚に捉われました。
 贅沢を言えば、ゆっくりと庭を眺めながら、お茶やコーヒーを頂くコーナーが在れば最高です。 

 石工を務めていた20代の頃、砥部の御自宅に、99番目の歌碑「念ずれば花ひらく」を建てさせて頂きました。
 御自宅にも上げて頂き、少しお話もしましたが、優しさ温かさ溢れる柔和な表情は忘れられません。
 真民さんの歌碑は、四国はもとより、日本全国、世界各国に拡がっています。
 以下、パンフレットよりの抜粋です。

【「念ずれば花ひらく」で知られる詩人・坂村真民。
 森羅万象への深い愛と、人としての生き方を、
 時に優しく、時に厳しく うたった詩は、
 多くの人たちに愛されています。
 坂村真民記念館は、そんな詩人にふさわしく
 素朴で静澄な空気に満ちた場所。 
 静謐(せいひつ)な空間で、心ゆくまで珠玉の言葉を味わって下さい。】
  
 生前の真民さんは、毎早朝の未明混沌の世界で、山や川や草や木に向け、地に額をつけて世界の安寧を祈り続けられました。 
 毎夕18:00就寝、24:00起床・・・。
 流石に真似できません。
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人生の主人公:後篇

 前職時代の研修で、似たような話をしていました。

「例え成績が悪くても、落ちこぼれであっても、人生において人は皆、脇役やエキストラではなく主人公。
 脚本も演出も配役も、すべて自分の思い通り。
 そして舞台の幕は既に上がり、観客は貴方の演技を待っている。」

 山本さんは人生をドラマに見立て、自らシナリオを描き、舞台で演じることを楽しんでいるかのようです。
 とはいえ、視力や筋力や持久力といった体力面でのピークを、とっくに過ぎているのは間違いありません。
 その点についても山本さんは、一時代を築いたアスリートにありがちな、過信や無謀とは一線を画した、冷静な自己分析をされています。

「体力的にはきつくなった。
  -中略-
 この痛みにどれだけ耐えていけるか・・・ドラマの主人公は耐えなければならないのだろう。
 年齢を理由にして競技人生にピリオドを打つ気はない。」

 現実から目を背けることなく、老いを受け入れた上で、高峰を目指そうとする覚悟が素晴らしいではありませんか。
 最後に、山本さんの人生観を示す、「世界一あきらめの悪い男」の自負を紹介します。

「僕は今、世界一の金メダリストでは無いけれども、もし世界の誰よりも、あきらめない強さを持つことができたら、それは自慢できることだと思う。
 世の中の価値基準に自分を当てはめて、もうダメだとか考えたくない。
 自分の価値判断基準を設け、自分で納得のいく人生にしていきたいと思っている。」

 繰り返します。
 人生において人は皆、脇役やエキストラではなく主人公です。
 脚本も演出も配役も、すべて自分の思い通り。
 そして舞台の幕は既に上がり、観客は貴方の演技を待っています。           完

人生の主人公:前篇

 オリンピックイヤーを記念して、1962年生まれ同い年(49歳)のメダリストを取り上げます。
 そう、アーチェリーの山本博さんです。

【 アーチェリー男子個人 】
’84年 ロサンゼルス五輪 銅メダル獲得
’04年 アテネ五輪 銀メダル獲得

 実に20年かけて、メダルの色を銅から銀に塗り替えたことで話題に成りました。
 その時の「あと20年かけて銀を金に変える」という言葉も、どうやら冗談に終わりそうにありません。

 40代で銀メダルに輝いた山本さんですが、アテネの後は北京、ロンドンと二大会連続で出場を逃しています。
 普通であれば、体力の限界を感じるでしょうし、引退の二文字が頭を過ぎる筈です。
 しかし山本さんは、引退どころか、53歳で迎えるリオデジャネイロ五輪に照準を合わせています。
 以下、先日の日経新聞コラムからの抜粋です。

「僕は、人生というのはドラマだと思っている。
 本当は、北京五輪を逃したところから這い上がり、今年のロンドン五輪で見事に復活するシナリオを描いていた。
 ところが、現実にはそうはいかなかった。
 今は正直言って、37歳でシドニー五輪を逃した時と同じくらいに辛い。」

 一般的に、37歳で五輪出場を逃せばそれは、選手生命の終わりを意味します。
 「かつての栄光を汚さぬ内に・・・」とする、名誉の保身もあって当然です。
 50歳を直前に控えた今、「その時と同じくらい辛い」と受け止めたと言う事は、本気で五輪を目指していた(失礼)ことになります。

「これで終わったら、ドラマとして面白くないでしょう。
 この状況から次のリオデジャネイロ五輪を目指して、一生懸命に努力する役柄を演じていきたい。
 大事なのは、自分のドラマをどう前向きに組み立てていくか。
 どんなことがあっても諦めず、いつもドラマを書き直しながら生きていきたい。」   つづく

昨日より今日 今日より明日

 営業上の数字は、実に不思議なものです。
 最近の、菜種梅雨を思わせる鬱陶しい空模様でも、数字さえ良ければ心は晴れ上がります。
 逆に数字が芳(かんば)しくなければ、雲一つ無い晴天であっても、気分はブルーです。

 数字そのものも大切ですが、もっと重要なのはトレンド(潮流)でしょう。
 過去と今が悪くても、見通しが明るければ、胃は痛みません。
 裏を返せば、これまでが良かったとしても、先行きが暗ければ不安に成ります。 
 仮にそう感じない人が居たとしたら、その鈍感力は致命的です。 

 野田首相は、上手く表現しました。
 「『三丁目の夕日』の時代(1960年代)を知らない世代が増えてきている。
 あの時代は、決して豊かでは無かったが、『今日より明日が良くなる』という明るい希望に満ちていた。
 バブル崩壊後生まれた人たちは、『今日より明日が良くなる』という実感が持てない。」

 私達は、まさに「三丁目の夕日」世代です。
 三作品、すべてシネマで制覇しました。
 
 前面に緑色半透明のセルロイド板を掛けた白黒TV。
 食卓には味噌や海苔や漬物が並び、卵かけご飯が御馳走。
 エアコンの無い、6帖一間に家族が川の字で寝る。
  
 それを当たり前として生きていた世代は、今がいかに贅沢で、恵まれているか、リアルな実感があります。
 一緒に行った子供達も、それなりに面白く観たようですが、当然にその目線と投影する想いは違うでしょう。

 世の中も、地域も、業界も、悪いニュースばかりが渦巻いています。
 そんな中にあって今の我が社は、何でも手に入る裕福な家庭ではありません。

 但し、一昨年よりも昨年、昨年よりも今年と、確実に良い方向に向かっています。
 自分達の想いで、智恵で、行動で、『今日より明日が良くなる』という希望を掴み取ることが可能です。
 夕日に向かって、明るい未来を切り拓きましょう。

前代未聞の失態

 いやはや(中川理巳氏の多用フレーズを拝借・・・)前代未聞の失態でした。
 ブログが遅れたのも、そのせいです。

 本日、松山南店で大型の売買契約がありました。
 契約には、買主である法人の社長に来て頂くことになっておりましたので、バタバタしない様に、一日前に会社を訪問し、必要な押印は凡て揃えていた・・・つもりだった訳です。
 朝一番、ファミレス「J」にて、恒例のパワーモーニング店長会を済ませ、契約一時間前には店舗に戻り、準備万端で待ち受けた筈でした。

 売主も買主も事前に説明を済ませていたから、サインと押印と手数料だけ頂けば、笑顔で散会の予定です。
 その瞬間、背中が凍りつきました。

 テンプレートで丁寧に指示した印鑑が、一か所だけ抜けているのです。
 しかも最も大切な、契約書の署名欄の印鑑が・・・。

 今回、契約書正本は一通しか作りません。
 重要事項説明書は、共有売主二名+売側業者+買側業者+買主の計5部あります。
 背表紙の割印、印紙の割印も含め、十数ヶ所ある押印欄で、代替の効かない、ここだけは抜かしたら駄目という、唯一無二の一ヶ所を、よりによって狙いすました様に、ピンポイントで貰い忘れていた訳です。

 ここから予定が大きく狂いました。
 買主様の会社は、松山から50㎞離れた遠隔地。
 たった一つの押印を貰うために、高速道路に乗り往復100㎞の旅です。
 
 幸いにも、取引に関わった方々の配慮によって、印鑑が不完全な中、粛々と進めて頂き事なきを得ました。
 何よりもプロとして、恥ずかしい失態でした。
 重要な契約書類は、複数の目で事前に確認すべきかもしれません。 

 皆様、大変ご迷惑をおかけしました。

満杯の壺~リターンズ~後篇

 「忙しい」「バタバタしている」「一日が36時間あれば」「宅建の勉強をする暇がない」・・・果たして本当にそうでしょうか?
 どれだけ多忙な一日であっても、30分や1時間を捻出することは可能です。
 友達との待ち合わせで10分早く着いた時、参考書を開くことはできます。
 それが、「満杯の壺」における空隙(くうげき=すき間)です。

 「宅建の勉強時間が無い」とか「お客様に手紙を書く時間が無い」というのは思い込みに過ぎません。
 プライオリティ(優先順位)が低いために、壺の中に納まらないだけです。
 さて、「満杯の壺」で伝えるべき、最重要事項は別にあります。
 
【 教授は、重い壺を持ち上げ逆さにして、密実に詰まった中身を床にばら撒き始める。
 「今度は順番を逆にして、戻してみよう」
 まず水を含んだ砂、次に砂利、最後に大きな石。
 教授は聞いた「さあ、この石は総て壺の中に納まるだろうか?」
 学生は皆、首を横に振った・・・。 】
 
 そう、優先順位を間違えると、重要である筈の石は二度と壺の中に納まりません。
 もっと具体的に、宅建試験一日前の二人を例示しましょう。
 
 Aさんはラストスパートで勉強し、見事合格を果たし、翌日祝杯を上げました。
 Bさんは前祝いで飲みに行き、翌日の試験は散々で、そこから次年度へ向け勉強を再開しました。

 二日間の壺の中で、二人のやった行動は全く同じ。
 A:勉強→試験→飲酒
 B:飲酒→試験→勉強 
 その優先順位が違っただけで、成果は雲泥の差となります。

 二日間の尺(長さ)にすれば明快で、Bさんの様な間抜けは滅多に居ないでしょう。
 しかし、一夜漬けではものにできない、長期間の勉強を要する試験の場合には、最低6ヶ月という尺を壺に見立てる必要があります。
 受験生でありながら今、休みは友達と遊び呆け、帰宅後はTVを観ながら酒を呑んでいる方がいらっしゃるとすれば、それは壺の中に水や砂を、せっせと詰め込んでいるのと同じです。
 
 そんな評論家めいた、上から目線の拙文を書いている最中に、松山久米店の大野店長から電話。
 大野「畑寺の建物管理業務委託契約、今日ですけど立ち会われますよね?」
 ・・・大きな石を、すっかり忘れていました。                  完

満杯の壺~リターンズ~前篇

 繁忙期クライマックスの3月も、余すところ一週間となりました。
 自分の担当を持つことは稀ですが、私もこの時期はフロントに出て接客し、営業マンへのつなぎの役割も果たします。
 当然この時期は、来店対応だけでもてんてこ舞いです。
 その上に、TOP商談を進めている案件が目白押しと成っています。
 
① 土居田の新規管理物件の業務委託契約
② 星ヶ岡パーキングの管理業務委託契約
③ 松前町パーキングの管理業務委託契約
④ 古川土地の売買契約

 これ以外にも、砥部町の新規管理物件のリフォーム現場確認や、中間経営会議へ向けた予算修正が控えています。
 管理契約や売買契約は、週一本でもお腹一杯・・・というのが、二つの仕事を同時にできない、要領の悪い私のキャパです。
 そして「ブログどころじゃない」と感じるこんな時、「7つの習慣」から「満杯の壺」の話を思い出します。

【 教室に現れた教授は、両手に抱える大きな壺を教壇の上に置いた。
 大きな袋から、握り拳ほどの石を取り出し、壺の中に一つずつ収めていく。
 壺の縁まで一杯に詰まった段階で、一人の学生に訊ねる。
 教授「この壺は満杯か?」
 学生「満杯です。」
 
 「そうかな?」教授は、親指の先程の砂利が詰まった袋を持ち上げ、その壺の中に移し始めた。
 時に揺らしながら、少しずつ移していくと、砂利は大きな石の空隙を埋め、壺の中に入っていく。
 再び教授は訊ねる、「この壺は満杯か?」
 「多分違うと思う」学生は答えた。

 教授は、別の袋を持ち上げ、壺の中にサラサラの砂を注いでいく。
 袋一杯の砂は、壺の中に消えていった。
 三度(みたび)教授は訊ねる、「この壺は満杯か?」
 「いえ、まだ入ります」学生は答えた。
 「その通り」教授は最後に、ペットボトルの中のミネラルウォーターを注ぎ込む・・・。 】

 この壺は皆さんの一日であり、一ヵ月であり、一年であり、一生でもあります。
 水→砂→砂利→石、これはジョブの優先順位です。                  つづく

傍観者<実践者の一歩

 累計28回目の献血に行って参りました。
 成分献血にシフトしてから、月一回の目標を定めていたにも関わらず、2月を飛ばしてしまい、なし崩しに成ろうとする中、月末ギリギリに、何とか滑り込みセーフです。
 先月怠けておきながら言うのも何ですが、これが目標の持つ力でしょう。
 
 献血ルームが混み合う、ピークの時間帯は午前中です。
 特に成分献血は、90~120分要する関係上、ベッドが一旦埋まってしまうと、1~2時間待ちと成ってしまいます。
 200ml、400mlは、採血したらそれで終わりです。
 成分献血は、採血しながら遠心分離し、一定量の血漿・血小板を採取できたら再び、赤血球・白血球を体内へ戻す工程を四回繰り返します。
 そうすることで、一人からより多くの成分の提供が可能となり、献血者自身の身体への負担も少ないのです。
 従って、全血比三倍速の、二週間スパンでの献血が可能となります。

 OPEN直後に飛び込んだにも関わらず、既に待機者は10名以上いらっしゃいました。
 世知辛い時代ですが、良心に満ちた人の集う空間は、実に心地良いものです。
 さて、今回も沢山の特典を頂いております。

① コーヒー&ジュース(HOT・ICE)飲み放題! ・・・これは当然
② 菓子(煎餅・キャンディー・クッキー)食べ放題! ・・・まあ、これも定番
③ ラブステッカー(石川遼君ヴァージョン)取り放題! ・・・まま、これもあり
④ 日清「スープヌードル」 ・・・数種類から選択して貰いました
⑤ 日清「どん兵衛」 ・・・これも選択して貰いました
⑥ お米 ・・・選択してないのに袋の中に入っていたので、岡本さんにあげました
⑦ 震災復興支援「チョコ南部」 ・・・砕いたピーナツ入り南部煎餅をチョコでコートしたお菓子
⑧ ドリナ「タマゴ&トマトのサンドウィッチ」 ・・・これはモーニングサービス(この日の昼食)
⑨ 無料駐車券進呈! ・・・余分に貰うものですから、かれこれ千円分以上貯まっています
 
 我が社のエース豊田選手なら、三日は凌げるかもしれません。
 貰うものを遠慮なく貰っておいて言うのも何ですが、自分にできる小さな小さな社会貢献。
 仮にそれが偽善であったとしても、踏み出せない傍観者よりも、実践者の一歩は確実に役立っています。

ストレッチングな適正目標

 会社の事業年度は、12月締め若しくは3月締めが大半でしょう。
 我が社は珍しく、8月1日~7月31日です。
 三年前の6月に会社設立し、7月に宅建登録し、9月に開店し、実質三期目を走っています。

 当初は、自分一人が予算を立てておりましたが、二年目以降は各店長に委ねることとしました。
 そして3月、目下、修正予算策定真っ盛りです。
 
 ここで一つの疑問が湧いてきます。
 「期中に修正できるとしたら、当初予算は意味が無いのではないか?」
 確かに、予算=コミットメント(必達目標)であるべきでしょう。
 しかし、それなりに修正の意味はあります。

① これまで予算通りにトレースしていて、以降ぶれる要素が無いのであれば、修正しなくて結構です
② 大幅ショートで、どうあがいても達成できる見込みが無いのであれば、現実的な数字に置き換えるべきです
③ 予算をクリアしている、もしくは達成が確実、という状況なら、上方修正して更に積み増すのが正解です

 上記の場合、①のランナーはそのまま走らせても良いでしょう。
 目標を見失い、レースを投げてしまいかねない②のランナーには、準ずる目標を与える必要があります。
 余裕で達成できそうな③のランナーは、放っておけば後半、手を抜いて流してくる筈です。
 
 爪先立ちで背伸びして、届くか届かないかの絶妙な位置に設けられた、ストレッチングな目標が能力を最大限に引き出してくれます。

 それでも社員の方から、「繁忙期で最も忙しい三月に何故?」という心の声が聞こえてきそうです。
 賃貸仲介業は、2~4月の繁忙期で一年の盛衰が決まります。
 年度末の着地点が、大凡(おおよそ)読めるのもこの時期です。
 目の回る忙しさを終えて一段落つくと、良かったら良かったで、悪かったら悪かったで、バーンアウト(燃え尽き症候群)する人も少なくありません。
 
 だからこそ、敢えてこの時期に、今期繁忙期の総括を前倒しし、来期のために今からやるべきことを明確にしておく必要があります。
 腕利きの船長が、優秀な水夫と共に夢の港を目指し、高性能な船に乗船したとしても、海図が間違っていたらゴールできないのです。

企業文化に昇華するまで

 私が拙文やFasebookを通じて、繰り返し繰り返し訴えているのが縁の大切さであります。
 繰り返す理由は何かというと、本当の意味で、その縁の大切さに気付いて欲しいからです。
 こう言うと部下は、「ちゃんと判ってます!」と反駁するかもしれません。
 しかし、行動が伴っているかというとどうでしょう。
 
 大事なお客様と商談した際に御礼状を出したか?
 メールや投稿に即応して、返信や書き込みを行ったか?
 入居率の悪い、或いは長期空室のオーナー様に提案を行ったか?
 社外の人脈を拡げるための集まりに、積極的に参加できたか?
 紹介して頂いたお客様の進捗を、その紹介者に報告したか?

 言葉に真実は無く、行動こそが真実です。

 飛び込みのお客様に比較して、紹介は確率高く決まります。
 「ありがたい」と思わない訳はないでしょう。
 では契約に成った際、もしくは申込が入った際、「ありがとうございます。御紹介頂いた方、本日お申込み頂きました。」と、紹介者に一報入れていますか? 
 自分の人脈からご紹介頂いた情報を社員に振ることも少なくありませんが、リアルタイムに進捗報告して頂く方は希少です。

 何故、リアルタイムでなければならないかを掘り下げてみます。 
 紹介者と会った際、私がその状況を知らないとしたら、御礼を言えません。
 「こいつ、紹介してやったのに、御礼も言いやがらない。」と腹が立ちます。

 成約できなかった場合は、それ以上に重要です。
 「折角紹介して貰ったのに、うちの対応が悪くて成約できず、申し訳ない。」
 例え紹介された入居希望者の、わがままが理由であったとしても、紹介者に非はありません。
 真摯な感謝と謝罪とをすっ飛ばしたら、次の紹介は無くなるのです。

 見込客の追客状況をヒアリングする際、「電話がつながらなくて」という言い訳を耳にします。
 「何度電話したのか?」と訊ねると、せいぜい2~3回。
 意中の異性を食事に誘うとしたら、5回でも6回でも、つながるまでかけるでしょう。
 情熱の足りない証拠です。

 「何度言っても、やってくれないんですよ。」と部下の不甲斐なさを上司は嘆きますが、「何回言ったのか?」と聞くと、これもせいぜい2~3回。
 その程度で、部下がきっちりやってくれるなら、管理職(貴方)は不要です。
 しつこく言って聞かせ、徹底するまで見届けるのが管理職の務めなのですから。

 日本電産の永守重信社長は社員に対して、「できるできるできる・・・」と何百回何千回と唱えさせ、「耳にタコができる」という反応には、「タコじゃいかん、イカに成れ!」と真顔で語っていました。

 この拙文を読んで、「またか」と感じる社員がいたとしたら、重要性に気付いていないということです。
 だから今日も言い続けます。
 頭で理解し、自省し、行動に移し、組織として当たり前の企業文化に昇華する、その日まで・・・。 

縁を噛み締める宴

 先日の飲み会は、久々の再会が重なり、縁(えにし)を噛み締める宴(うたげ)と成りました。
 
 元を糾せば、地元公務員の林さんと、Facebookでつながったことがきっかけ。
 かつて、青年団の演劇活動に打ち込み、町大会から郡大会、郡大会から県大会、県大会から全国大会へと歩を進める過程で、公民館の主事として全面的にサポート頂いたのが林さんです。

 また、不動産業に足を踏み入れて間もない頃、この方の御自宅の敷地をお世話させて頂きました。
 それこそ、右も左も判らない駆け出しの営業マンですから、不手際も多く、御迷惑もおかけしたかもしれません。
 リクエスト承認後、Facebookで交流する内、「久々に一杯やるか」と成りました。
 同じ町内に住みながら、実に二十年振りです。 

 会場に指定してきたのは、これも二年前に土地を買って頂いたお客様の店「榎~えのき~」。
 そこに林さんが連れて来られたのは、古畑任三郎の実在モデルの孫を名乗る東京のコンサル会社の古畑さん(こう書くとひどく胡散臭く感じるかもしれませんが誠実な方です。)

 そのコンサル会社が、かの長谷工の系列会社であるとのことで、かつて顧問として御指導頂いた、長谷工コーポレーション元設計部長の吉田さんの名前を出すと、「実はかねがねお会いしたかった方」とのことで、すかさず携帯に電話して御招待。
 この吉田さんはアパートのオーナー様でもあり、大洲の店ではいつもお世話に成っています。

 調子づいた林さんは、次なる獲物に電話をかけました。
 地元の酒屋の大将であり、松山の地酒アンテナショップ「蔵元屋」の代表世話人であり、ラジオ番組「愛媛の酒談義~横ちゃん玉ちゃんのまぁまおひとつ」のパーソナリティであり、劇団「オーガンス」第二回定期公演「日本一のサギ師の恋物語」で喫茶店のマスター役をサイレントで演じ切り、肱川在住の演出家「ギャビン・バントック」先生から絶賛されたアクターでもある横田さんです。
 
 パンチパーマの公務員と、古畑任三郎の実在モデルの孫を名乗るコンサルと、炭焼きと水彩画が趣味の元ゼネコン設計部長と、ブルガリとのコラボによる日本酒をプロデュースした酒屋と、酒の飲めない脚本家兼不動産屋(こいつが一番アヤシイ)。
 個性と個性のぶつかり合うバトルトークに時が経つのも忘れ、あっという間に23:30。
 タイムアウトのゴングが鳴り響く中、内子町の夜は更けていったのです。

木を見て森を見ず

 普段は始業ギリギリに飛び込んでくる社員が、随分早めに出社してきました。
 暫くすると、その社員と別の社員二人から、「御相談よろしいですか?」という持ちかけ。
 ただ事ではない雰囲気が、二人の深刻な表情から読み取れます。
 
 詳しくは書けませんが、賃貸借契約を交わしたお客様に、弊社が御迷惑をおかけしたことでクレームに成り、補償を求められているようです。
 「お客様がこういう方でこう云われた」、「保証人さんがこうなのでこうした」、「大家さんがこうなのにこうだった」・・・といった顛末を交代で縷々(るる)話されます。

 ひとしきり聞いた後、質問しました。
 「ところで、この契約は成立しているのか?」
 社員は「成立している」と言います。

 もう少し具体的に踏み込んで、「入居は?」「鍵渡しは?」「重説は?」「大家さんの印鑑は?」と訊ねてみると、何れも済んでないとのこと。
 「それは契約未成立ですよ」

 現時点において、入居希望者の選択肢としては、このまま契約するか、申込解除か、二つに一つです。
 補償や損害賠償を要求される以前の段階ですし、法的な解釈として我が社の落ち度はありません。
 
 良く有るパターンです。
 お客様が感情的になり、その感情をぶつけられる営業マンも冷静さを失い、本質を見失ってしまいます。
 
 縺(もつ)れた糸を目の前にした時、「手がつけられない」と思うのも同じです。
 ひとつひとつ丁寧に解きほぐしていけば、実はシンプルな一本の糸であることに気付きます。
 
 「You cannot see the wood for the trees.」 
 タイトルは、物事の一部分や細部に気を取られて全体を見失う教えですが、日本の諺ではないそうです。

多神教的価値観

 日本人は、節操の無い民族と揶揄されます。
 正月に出かける初詣は寺でも神社でも良く、お彼岸は寺に墓参り、クリスマスはイエス・キリストの降誕を祝い、地鎮祭は神式、葬儀は仏式、お寺の娘もミッションスクールに通う・・・。
 
 こうした民族は、日本をおいて他にはありません。
 諸外国の方からは、「日本人とは一体何者なのか?」と、アイデンティティの不明瞭さを批判されがちです。

 御先祖様を祀(まつ)る寺は、特定の宗派で括られている筈なのに、答えられる人は少数派。
 信仰厚く、朝な夕なにお経を唱える人は、もっと希少です。

 宗教観が明確であれば、家庭や学校でも、足並み揃った教育が可能に成ります。
 食事の前には家族揃って手を合わせ、天の恵みの食材に感謝を込めて、「いただきます」と唱和する・・・本来当たり前のことが、日本において儀礼的に成りつつあるのは、宗教観の希薄さが一因です。

 さてこう云うと、あたかも日本人が良くない様に聞こえるかもしれません。
 しかし、芳村思風先生や梅原猛先生等、日本を代表する哲学者は、その日本的文化が世界を救うと主張しています。

 古今東西、世界中で巻き起こる戦争・紛争の殆どは、宗教を巡る争いです。
 強く信心するが故、「自分の神様だけが正しい」という、行き過ぎた一神教の価値観に至ります。
 一部の狂信的なカルト教団の暴走は、偏った一神教の辿る典型的な末路です。

 互いが相手を受け入れようとせず、排他的な態度で臨めば、血で血を洗う争いは収まらないでしょう。 
 八百万(やおよろず)の神を崇拝する多神教的価値観に基づき、民族・宗派・国境を越えた受け入れの美学を貫くことが、世界平和の第一歩だと確信します。

狂える魔物

 中学時代の同級生「新田伸也」から、フクシマの話を聞きました。
 そもそも彼は宇宙物理学者で、原子力災害の専門家ではありません。
 この5月、自宅の庭土から8,600ベクレル/㎏と、埋め立て処分が許されないほど高濃度の放射性セシウムを検出したことがきっかけで、独自調査を始めたのだと言います。

 フクシマから170㎞も離れた、つくば市の話です。
 7月、つくば市内の教育施設敷地内の側溝の土から、271,000ベクレル/㎏を検出。(10万ベクレル/㎏を超えると、法的には放射線遮蔽が必要)
 10月、市南東部の住宅街にあるU字溝の土から43,800ベクレル/㎏を検出。
 何れも、数十センチ~1メートル四方程度の狭い場所が高濃度に汚染されている「ミニホットスポット」でした。

 ミニホットスポットは面積が小さいため、通常行われる地面から1メートルの高さでの放射線測定では見過ごされ易いと言います。
 実際、行政側の測定では一旦安全だとされた教育施設のグラウンドは、水捌けを考慮して中央部を堆(うずたか)く造成したその中央で計測されたものです。
 意図せず、その施設で線量の最も低い場所での測定でした。
 これでは安全性を判断するには不十分です。

 フクシマから風に乗って飛散した放射性物質が、国土に広く降り注いでしまったことは間違いありません。
 その後の雨で洗い流され、先の側溝やU字溝や、公園の滑り台の降り口に濃縮されて堆積しているのです。
 そこに子供が手をつき、手も洗わずにお菓子を口にしたら・・・。
 
 更に驚くべきは、チェルノブイリとフクシマの比較です。
 御存じの通りチェルノブイリは、直接・間接併せて、数万人から数十万人の命を奪ったとされる、世界最悪の原発事故でした。
 首相の事故終息宣言を受け、日本の大勢は「同じレベル7でありながらフクシマの被害は極めて小さかった」と、既に過去形で認識されていますが、これはあまりに楽観的すぎる誤りだと言います。


1. 人口密度は、チェルノブイリの十倍 

 2. 降水量は、チェルノブイリの四倍 

 3. ほぼ平坦な地形のチェルノブイリに比較して山だらけ・・・それが日本です。

 チェルノブイリは雨も少なく、降ったとしても地中に浸透し、拡散する恐れは最小限でしょう。
 
加えて、人柱とも言える数十万人の作業員が、文字通り命を賭してコンクリートの石棺で原子炉を覆い、放射能をその場に食い止めました。 

 一方フクシマは・・・いえニッポンは雨が多く、その雨によって山間部に降り注いだ放射性物質までもが、人の住む狭い平野部にとめどなく流れ込みます。

 日本では、チェルノブイリ事故の際の「補償付き任意移住エリア」と同レベルの汚染地域に、放射線の影響を受け易い子供も含めて多くの人々が無防備に生活しているのです。
 新田によると、影響を受けるであろうエリアの人口は、日本の総人口の約1/4(推計3300万人)・・・。

 仮に、この研究データが、リスクを過大評価しているとしても、政府や東電から与えられている情報とのギャップは大き過ぎます。
 「電力が高コストになる」「原発関連の企業が衰退する」「日本経済が立ち行かない」・・・政府は様々な理由をつけて原発を正当化し、不安の払拭に躍起です。
 しかしながら、我々が民意を託した政治家は、「日本を担う子供達の未来」と、それらを天秤にかけてしまう程の愚者なのでしょうか?
 今はまるで、眠っているかの様に見える原子炉ですが、既に拡散済みのものも含め、人類は決して、この狂える魔物を手懐(なず)けた訳ではありません。


新田らが情報提供しているHP
http://tsukuba-invest.sakura.ne.jp/もご覧下さい。

下山ルートの歩み方

 昨日は中学校の卒業式、うちの次男も無事卒業しました。
 4月からは、滝井店長の後を追って(?)大洲農高進学です。
 1820gと、誕生した時にはとても小さな命でしたが、健やかな成長を得られたことに心から感謝します。

 自分は彼の年齢で大工に弟子入りし、社会人デビューを果たしました。
 棟梁の家に住み込みで日当2,000円、今から34年も前の話です。

 「もし、貴方の若さをくれるならば、私の全財産を差し出しても惜しく無い。」

 東急の創業者である五島慶太氏や、パナソニックの創業者である松下幸之助氏等が、成功者と成り巨万の富を築いた後、異口同音に『若さ』の重要性を語っています。 
 
 卒業式の昨日、雄新中学校時代の同級生数名で集まりました。
 ブラックホール天文学の権威が、茨城から帰省してきたからです。
 彼がどういう人物であるかは、2010年9月7日、8日のバックナンバーをご確認下さい。

 卒業後、三十数年に渡って不定期に続くプチ同窓会も、縁をつなごうとする力がもたらすものです。
 もう既に人生の折り返し地点は越えました。
 島田紳助氏は、芸能界の引退会見でこう語っています。  
 
 「『山はてっぺんまで登ったら、ゆっくり上手く下りないといけない。それで初めて登山成功だ。下山できなかったらそれは遭難だぞ。』
 その武田鉄矢さんの言葉を胸に下山しようと思ったのですが、てっぺんの向こうが崖で転げ落ちてしまいました。
 それも僕らしいかなと思っています。」

 勿論自分は、てっぺんを極めた訳ではありません。
 遭難だけは、何度か経験しました。
 これから残りの人生は、頂きを睨みつつ、遭難せぬ様、地に足をつけて歩いていきます。

良い医師との出会い

 昨日は、女性社員と同行営業しました。
 オーナー訪問→業者訪問→管理物件物確→法人訪問とフルコースです。
 小さな会社ながら、四店に散らばる物理的な制約もあり、マンツーマンで話す機会は限られています。
 同行の車中は、その貴重な時間です。
 
 「真面目に一所懸命仕事をすることは大事だけれど、それだけでは10年後も今と同じ自分が居る。
 10年後、20年後、どういう女性に成りたいのか?というイメージを持つこと。
 次に、そのイメージに向けて、具体的に今何をやるべきかを考えること。
 そして、一歩を踏み出すこと。
 会社の中の価値観だけでは、人間性は磨かれない。
 多様な価値観に触れるために、対外的に人脈を拡げるべきじゃないか。
 例えば、『職場の教養』や早朝モーニングセミナーの、倫理法人会は前向きな人の集いだ。」

 アポ取りしていた某病院に到着しました。
 院長先生は、『念ずれば花ひらく』で有名な坂村真民氏の最後を看取った方です。
 人材開発担当役員として、社内だけでなく社外の方も交えた「リーダー養成スクール」の校長を務めていた時に、一生徒として入校されたのが御縁に成りました。

 「いやあ、あの研修は良かった。
 常務(と未だに呼ばれています)は、こんなこと(不動産会社の社長)している場合じゃないでしょう。
 すぐにでも、波乱万丈の生涯を本を書くべきです。
 それと、倫理法人会に入ってモーニングセミナーに登壇下さい。」 

 なんとまさかの、倫理法人会のススメ・・・ありがとうございます。
 お言葉を返すようですが、本もセミナーも、まだその時に至っておりません。
 地場としては、それなりに大きな会社の役員として知ったかぶりで語っていた愚者が一から起業し、その理想と現実、理屈と実務のギャップに直面することで、自戒と反骨を内に秘めております。
 坂村真民さんが生前、この医師のことを一篇の詩に残されました。
 
『 希望と自信 』
 きょうは別人のように
 希望と自信ができた
 良い医師に出会ったからである
 百歳まで生きる夢が
 湧いてきた
 ああ
 出会いの不思議よ
 ありがたさよ
 観世音菩薩さまの
 おかげである

 今日、同行した女性社員にお贈りします。

社長の人脈を奪い取れ

 昨日は、朝から豊田さんと同行営業でした。

 まずは、新たに管理することになった物件の看板取り付け。
 次に、その管理物件のオーナー様訪問・・・そこで、たまたま、偶然に、ある業者の方と8年振りの再会を果たしました。
 そもそも、物件を紹介頂いた方は前職時代の同僚であり、そのオーナー様と先の業者は、十年来の知人とのことです。
 
 続いて、管理物件の最も至近にある不動産業者を訪ねました。
 この会社からは、かつて分譲マンションの某プロジェクトの土地紹介を頂いたことがあります。
 やはり、数年振りの再会です。
 「お互い歳を取りましたね」という言葉を皮切りに、独立起業に至るこれまでの経緯をお話し、入居協力の快諾を得ました。
 逆に、「私共の物件もお手伝い下さい」という有難いお申し出も頂いています。

 こうした出会いを通じ改めて思うのは、本当に世間は広いようで狭いものです。
 登場人物の誰かが、松岡に対して悪い印象を持ったとすれば、縁の糸はつなげません。
 単なる八方美人ではなく、一期一会の信頼を積み重ねる、難しさと大切さがそこにあります。
 さて、滅多に無い同行営業の中で、豊田さんに伝授したことが一つ。

 「今は社長の人脈だけれど、それを奪い取り、取って代わる覚悟で臨むべし。」

 例えば、名刺交換した方に御礼状を出す、頻繁に顔を出してコミュニケーションを深める。
 次なる仕事の時に、社長ではなく自分に依頼がくれば、本物の人脈ということに成ります。

 例え部下に出し抜かれたからといって、怒る社長は居ません。
 寧ろ、「信頼できる社員が居る」という対外的な評価は、実に鼻が高いものです。
 現に自分も、そうやって人脈を拡げてきました。
 人脈は、目に見えないけれど、かけがえの無い財産です。

己を励ます過去の自分

 私は、初代「3年B組金八先生」世代であり、ファンの一人です。
 でも若かりし頃、武田鉄矢さん自体は好きではありませんでした。
 20代の頃、青年団のイベントで武田鉄矢さんを招致しようとして、失敗したことが一因にあります。
 後々考えてみますれば、招致しようとする動機も不純で、情熱も希薄。
 単に心を動かすだけの気概が足りなかったのだと、気恥ずかしく回顧しています。

 さて、先日TVを見ておりますと、武田鉄矢の名言が紹介されていました。
 久々に聞く金八節です。

 一般人とのトーク番組の中で、ある若者が言いました。
 「例え援助交際で得たお金であっても、お金はお金」・・・武田氏は反論します。

 「寂しい考え方だなあ・・・・もうちょっと根性を持とうよ。
 これからずっとまだ生きていくんだけどさ、自分を励ましてくれるのは過去の自分だけだよ。
 みんな援交(援助交際)やってたけど自分はやらなかった。
 これは、すごい自信になるんだよ。
 みんな銭ほしがってたけど、俺は銭よりも友情を選んだ。
 それだけだよ。
 俺はあんとき19歳だったけれど、しっかり行動した、っていうのを過去に持っておくとそれが、30歳になっても40歳になっても励ましてくれるのよ。
 一点だけ、自分の十代の中で、かっこいいことを一つやっておくと、かっこいい自分がずっと横にいてな、一生肩を叩いてくれるぜ。」

 素晴らしい。
 私的には、一人スタンディングオベーションです。

 かっこいいことは、悪いことに手を染めないだけではありません。
 お客様や友達や地域のために、一所懸命尽くした。
 誘惑や怠惰を振り払って、資格を取得した。
 苦しさや厳しさをバネにして、一人前の営業マンに成長した。
 
 人一倍の努力によって壁を乗り越えた経験のある人には、武田氏の言葉が胸に響くでしょう。
 人生において、本当の意味で自分を励ましてくれるのは、過去の自分だけです。

TOPセールスの極意

 ある営業マンの方と、お話する機会に恵まれました。

 この方は、大手ハウスメーカーから地場ビルダーに転職し、29ヶ月連続受注を果たした兵(つわもの)です。
 「商品力に長けた商品なので売れて当然」と、言葉は至って謙虚ながら、その態度は自信に満ちています。
 学んだ点は大きく分けて4つです。

1. まずは目標を決める
 かつて、年間4~5棟しか受注できない平凡な営業マンが、三倍の目標15棟と定め、結果12棟で未達成に終わったものの、高い目標に引っ張られ、潜在能力が引き出されたエピソードを聞いたことがあります。
 この時、目標が8棟であったならば、きっとそれ以下の実績に終わったでしょう。
 「人間は目標を定めれば、それに近付こうとする動物である」ということです。 

2. 目標に向けて逆算で数字を刻む
 年間12棟の目標であれば、月一棟12段の階段ができます。
 今月1棟できなければ、翌月2棟で帳尻を合わす。
 今月1棟のために、見込客は何人必要か?
 その見込客を得るために、今週何をやるべきか?
 階段の頂点にある、目標を意識した行動を、今できるかどうかが成否を分けます。

3. 未達成時のペナルティを自らに課す
 営業活動する上で、毎月2~3万円のガソリン代は必要経費です。
 当然それは会社負担なのですが、この方はこう決めていたと言います。
 「一ヵ月受注ゼロならば、ガソリン代は請求しない。」
 こうして追い込むことで、易きに流される自らに、鞭を入れていたのでしょう。

4. お客様へのサプライズを楽しむ
 この方は、受注一棟毎に一定額の自腹を切り、お客様向けのサービスに当てていたそうです。
 例えば、「披露宴の際のウエルカムボードを飾りたい」という要望があれば、それを飾るだけでなくスポットまでを増設する・・・。
 例えば、打ち合わせ中「スラムダンクが好き」という御夫婦が居れば、壁のニッチにこっそりと原画集を飾っておく・・・。
 お引き渡し式の時の、施主御家族の感動は想像に難くありません。
 そうした、お客様向けのサプライズを楽しむことができる感性は、営業マンの大事な資質です。

 優秀な営業マンも、平凡な営業マンも、手・足・耳・目は二つずつ、口と鼻は一つだけ。
 一年は365日、一ヵ月は30日前後、一週は7日、一日は24時間。
 同じ社長の同じ会社で、同じツールを用い、同じ条件で、同じ商品を売っていきます。
 でありながら、残す結果に大きな差がつく理由は、他でもない心掛けと行動だけでしょう。
 その当たり前の理屈を、改めて教わった気がします。

業界のガラパゴス化

 ㈱フィットスマイルの事業説明会と、懇親会に参加してきました。
 この会社には前職の同僚や部下が7名在籍しており、愛媛支店開設に伴って弊社のテナントに入居頂きました。
 事業説明会における鈴江社長語録を、一部抜粋して御紹介します。

①「日本の住宅は高すぎる」
②「住宅を買って貧乏になるのは日本だけ」
③「車でもペットボトルでも、一品一品オーダー生産すれば高くなるのは当たり前」
④「アルマーニとユニクロを比較すれば前者が良いかもしれないが、大多数が実際に買うのは後者」
⑤「どんな住宅を建てたいかと聞くと、殆どが土地50坪+延床40坪・・・でもその広さに必要性は無い」
⑥「一生一度のマイホームという言葉に洗脳されて、つい身の丈に合わない住宅を買ってしまう」
⑦「頻繁な夜訪や没プランの手間暇を有難いと思うかもしれないが、その人件費は価格に転嫁されている」
⑧「規格化・標準化によって生産性を上げ、安いけれど価値ある住宅を提供することは可能」
⑨「世の85%が出費を抑え安くて良い住宅を欲している以上、ボリュームゾーンに照準を合わせるのは当然」
⑩「かつて、蛇口をひねれば安価で安全な水が出てくるように家電品を普及させたいと願った松下幸之助の水道哲学、自動車保有率50%を目指すとしたTOYOTAのモータリゼーションに倣い、我が社は日本の住宅の概念を変える」
⑪「決して我々の考え方が革新的な訳ではなく、この業界が余りにも立ち遅れているだけ」
⑫「2000万円の住宅を買い翌日売れば中古で1600万円・・・なのに何故怒らないのか? 我々は価値の下落しない住宅を提供する」

 かつての同志は、この一連のキーワードを目にして気付く筈です。
 前職の分譲マンション事業で、我々が推進していたポリシーと、驚くほど合致しています。
 分譲マンションか、土地+建物のコンパクトハウスかの違いだけです。
 しかしながら、実はこの差は、天と地ほどの開きがあります。

 分譲マンションや分譲宅地や建売住宅といったデベロップメントは、販売型産業です。
 まず先行投資で土地を仕入れ、商品を創り、「売れるだろう」という見込販売をかけていきます。
 一方、フィットさんの場合は、事業構造としては受注生産の請負型産業です。
 
 販売型は、価格決定権を売り手が握り、利益率こそ高いけれど、キャッシュアウトが先行するため資金繰りが難しく、金利がかかり、売れ残りリスクに晒され、完成後の価値は日一日と陳腐化します。
 請負型は、競争値崩れを余儀なくされ、利益率こそ薄いものの、キャッシュインが先行するため資金繰りは容易で、金利負担も無く、売れ残りも生じることはなく、常に商品の鮮度は保たれます。

 自社で土地を抱えるのではなく、地域の不動産業者と提携し、エリア内の土地情報を隈なく取り揃え、その土地上に規格住宅のプランを落とし込み、月々支払い幾らという、明朗会計の商品化を図る・・・。
 文章にすれば簡単ですが、請負型でありながら、その短所を補うべく販売型の要素を組み合わせた、秀逸なビジネスモデルです。

 「販売型or請負型」 → 「販売型&請負型」

 「ビジョナリー・カンパニー」が云う、「ORの抑圧」をはねのけ「ANDの才能」を活かしたお手本の様な事例でしょう。
 やがて、この考え方がスタンダードと成り得た時、今日の住宅メーカーやビルダーは・・・いえ不動産仲介業すらも、ガラパゴス化してしまう畏(おそ)れを、リアルに感じた一日でした。

現場の叡智を集めた経営

 先日の店長会で頂いた、大野店長からの意見です。

 「社員は皆、何かしらの提案を持っている。
 でも、自分なんかが言っても却下されるんじゃないか、言い出しっぺに役割が振られるんじゃないか、といった意識があって、なかなか言い出し難い。
 社員個々に、何かの役割を与えてはどうか。」

 実に貴重な声です。
 前職時代には、改善提案制度がありました。
 毎月一人一枚提出された改善シートを全社から集め、改善委員会の中で採否を検討し、実効性があると認められた提案には、そのコスト効果に応じた報償も与えられます。

 一例を上げると、建築現場に掲示される建築確認の掲示看板。
 それまで、アクリル板や複合板素材で業者発注していたものを、A3サイズコピーに打ち出しラミネート加工したもので代替するという内容です。
 これなら、1万円だったコストが、百分の一の100円に圧縮されます。
 年間100現場あれば、100万円もの削減効果です。
 このアイディアを出した社員に、10万円の報奨金を与えても惜しくありません。

 この様に、コストダウンそのものにも意義はあります。
 しかし、それ以上に大切なのは、「考える文化」の醸成でしょう。
 自ら提案した内容が会社から評価され、報償まで貰えるのですから、やる気も湧いてきます。
 やらされ感に満ちた指示待ち族から、自主性・主体性を持った人材への変革です。

 システムや型決めについて、前職時代に学んだことは沢山ありますが、例え良くても正しくても、弊社の様な駆け出しの小さな会社に一度に落とし込むと、人材がパンクしてしまう恐れもあります。
 今回の大野店長からの提案は、時期的にも良いタイミングでした。
 現場の知恵を、どれだけ経営に反映できるかが、これからの企業の盛衰を決定づけると言っても過言ではありません。
 改善提案、絶賛受付中です。

狭く深く&広く浅く:後篇

【 デメリット 】
 ① その仕事だけしかできない、偏った人材が増える
 ② 他店や他の事業部と協力する気持ちが薄れ、セクショナリズムが助長される
 ③ 前工程や後行程の苦労が判らないため、社員間に不協和音が生まれる 

 我々仲介店舗の現場には、管理・仲介という大きな括りがあります。
 管理全般を店長が、他の社員が仲介をこなす、そんな役割分担もあって良いでしょう。
 しかし、それはあくまでも一つのパターンであって、万能のベストではありません。

 管理と一口に言いますが、その仕事は多岐に渡っています。
 大家様訪問、水道検針、請求書発行、建物点検巡回、建物管理報告書、退去立会、敷金精算、改修見積、発注、鍵交換、清掃依頼、封水チェック、業者訪問、クレーム対応、管理文書投函、滞納督促・・・。
 
 我が社の様な小さな会社の小さな店でも、一度も手を染めたことのない仕事がある筈です。
 すると、その部分のスキルは、まかり間違っても磨かれません。
 前工程や後行程に携わる方の苦労が判らないため、悪気なく中途半端な状態でトスしてしまいます。
 もっと判り易く、具体的にお話ししましょう。 

 滞納の取り立てを自分自身が行って、一度でも苦労したことがあれば、信用の担保されない入居者は入れない様に細心の注意をはらいます。
 ペットのクレームで何度も呼びつけられた経験があれば、「迷惑かけなければ大丈夫でしょう」といった、軽いノリの背中押しはしない筈です。
 
 総ての仕事を完璧にこなすスーパーマンを目指すことは不可能ですし、その必要もないでしょう。
 しかし、業務の流れを一通りマスターすることは、スペシャリストを目指す上でも結果的にプラスとなります。
 特に、将来的に店長やそれ以上を目指すのであれば、そこを避けては通れません。

 また、行き過ぎた分業は、リスクヘッジという観点からも危険です。
 大きな会社であれば、仮にその人が抜けたとしても、埋め合わせができるだけの層の厚さがありますが、小さな会社の分業化は、その人に万が一のことがあった場合に、機能が完全に麻痺します。

 「特定の人だけにしかできない」という状況を回避すべく、システム化・マニュアル化と共に進めなければならない重要なテーマが、相互に前工程・後行程を積極的に知ることです。
 orから&へ「広く浅くor深く狭く」ではなく、「広く浅く&深く狭く」を心掛けましょう。    以上

狭く深く&広く浅く:前篇

 小さい会社が良いか? 大きい会社が良いか? 
 大変、乱暴なクエスチョンです。

 一般的には、大きい会社の方が良いと思われがちですが、会社ぐるみで粉飾決算したり、虚偽の報告で資金を集めたり、経営者が公金を横領してカジノに注ぎ込んだり、モラルの伴わない大きい会社も少なくありません。
 一方で、小さくても素晴らしい会社は沢山あります。
 そもそも、どの規模からが大きな会社なのかも不確かです。

 さて、小さな会社と大きな会社の違いは多々ありますが、一つには会社の成長に合わせて組織が細分化され、分業が進みます。
 私が前職の会社に、19人目の社員として入社したのは、今から22年前。
 それから十数年で、社員数650名の企業に成長した訳です。
 
 入社当時、経理の専任者は1名、後は拠点の事務員が居るだけで、今の我が社とほぼ同じ規模でした。
 会社の成長に連れて、経理課は経理部となり、総務課が枝分かれし、情報システム課や経営企画部が誕生します。
 
 営業も同じく、当初は営業部長以下、僅か2~3名のスタッフでした。
 住宅、賃貸マンション、店舗の別を問わず、情報が入れば、そこに居合わせた営業が駆けつけます。
 私が分譲マンション事業の販売責任者と成った頃は流石に、住宅事業部、賃貸マンション事業部といった事業部制が敷かれていましたが、それでも販売開始日には、賃貸マンションや住宅の営業マンが、応援に駆け付けてくれたものです。
 
 やがて、分譲マンション、賃貸マンション、住宅、リフォーム、店舗ビル・・・という風に、事業の柱が何本も出来てきます。
 広く浅く→狭く深く・・・分業化・専業化が進むに従って、多くのメリットを享受しました。

【 メリット 】
 ① その仕事に特化するため、専門性が深まる
 ② 仕事のロスが少なくなり、生産性が高まる
 ③ 事業間の競争が活発化し、競争意識が煽られる

 一方で、分業化・専業化の弊害とも言える、大きな障害も派生してきたのです。       つづく

大善は非情にも似たり

 昨日、懇意にして頂いている同業者の某社長が、家賃滞納督促についての難しさを吐露されていました。
 「払いたくても払えない」「無い袖は振れない」という、入居者様の事情や心情に寄り添い過ぎると、どうしても督促の矛先が鈍ります。
 自分が仲介した入居者であれば尚更でしょう。

 実は、たまたま昨日、新規で管理をお任せ頂くことになった物件の一室に、累積100万円超の滞納があることが発覚しました。
 管理会社が入っていれば、滞納を引き摺ったまま引き継ぐことは殆どありません。

 この物件は、大家である法人が、社員向けの寮として運用していたものです。
 社員の減少に伴い空室が増えてきたので、一般にも門戸を拡げようと、我が社に御用命頂きました。
 いわゆる社宅なので、家賃は給料天引きです。
 であるにも関わらず、何故滞納が起きるのか。

 それは、社員であった方が退職して、そのまま住み続けたからです。
 社員の内は、福利厚生的な措置により市場相場の半額程度だったのに、退職すると家賃は倍に膨れ上がります。
 収入が減って支出が増えるのですから、家計は逼迫して当然でしょう。
 加えて、元同僚だけに、会社の担当者も厳しい督促が出来かねます。
 一ヶ月が二ヶ月になり、三ヶ月、五ヶ月・・・と経過していけば、100万円もあっという間です。

 社員には、繰り返し伝えます。
 「一ヶ月分の数万円を払えない入居者が、半年一年と溜まった数十万円を払えよう筈が無い。
 払えなければ結果的に、不本意ながら部屋を明け渡さざるを得なくなってしまう。
 一ヶ月目のまだ傷口の浅い内に、しっかりと督促を行えば、無駄遣いを自粛したりして、家計を見直すことで、何とかやりくりできる。
 早め早めの督促は、大家様のためだけでなく、入居者様のためなのだ。
 支払いを待ってあげる温情が、寧ろ不幸を助長するのだということを自覚しなければならない。」 

 「大善は非情にも似たり、小善は大悪にも似たり」

 大きな善行は、一見すると非情に映ることもあります。
 小さな善行は、裏を返せば、大きな悪行であったりもするのです。

習慣を味方にする人

 一昨年の某日にも取り上げましたが、成功哲学の分野では古典的な一文を、再び御紹介します。
 一人称で語る「私」の正体を当ててみて下さい。

【 私は誰でしょう? 】
 私はいつもあなたのそばにいる
 一番頼りになる助け手でもあれば、あなたが背負う最大の重荷でもある
 成功への後押しもすれば、足を引っ張って失敗にも導く
 私はあなたの命令次第で動く
 あなたのすることを私に任せてくれれば、私は素早く正確に片づけてしまう
 私の扱いは簡単、しっかり指示すれば、それでいい
 どのようにしてほしいのかを明確に示してくれれば
 少しの練習のあとで自動的にそのことをこなす
 私はすべての偉人の下僕(しもべ)であり
 そして残念ながら、すべての失敗者の下僕(しもべ)でもある
 偉大な人が偉大になったのは私のおかげ、失敗した人がしくじったのも私のせい
 私は機械ではないが、機械のように正確に、そして知性あふれる人間のように賢く働く
 利益になるように私を使うこともできれば、破綻をきたすように使うこともできる
 私にとってそれはどちらでもよい
 私を利用して訓練し、しっかりと指示をしてくれれば、
 世界をあなたの足下に届けてあげよう
 しかし、私を甘く見れば、あなたを滅ぼすだろう
 私は誰? 
 
 ハイラム・W・スミス著『TQ(タイムクエスト)』にも、スティーブンRコヴィー著『第8の習慣』にも登場する、作者不詳の名文。
 「私」の正体は習慣です。

 朝起きぬけに顔を洗い、食後に歯を磨くことを、億劫に思う人や、失念してしまう人は滅多にいらっしゃいません。
 何故ならそれは、習慣だからです。
 寧ろ、やらなかったとしたら気持ちが悪く、落ち着かなかったりします。

 洗顔や歯磨きと同様に、早起きや、日経新聞の購読や、運動や、読書や、宅建の勉強や、お客様への御礼状や、早朝物確や、オーナー訪問が習慣にできればしめたものでしょう。
 成功を手にする人は、習慣を味方にできる人です。

仏の顔も三度まで

 このお客様から、三枚目のイエローカードでした。
 法人契約で家賃は会社、水道料等の変動費のみ入居者から頂くパターンです。

【 一枚目 】
 昨年十月分について、家賃+水道料の全額分を入居者様に請求してしまった

【 二枚目 】
 先の請求書を改めて送っていないにも関わらず、「督促状」を送付してしまった

【 三枚目 】
 今年二月分の水道料について、入金済みにも関わらず、再請求してしまった  

 一枚目は、前管理会社から引き継いだ際のミス。
 二枚目と三枚目は、請求手続きを、支店から本社へ引き継いだ際のミス。
 いわゆる、ありがちなケアレスミスです。
 しかし、お客様の立場からすれば立腹は当然でしょう。

 「二度あることは三度ある」
 クレームやトラブルは、重なって欲しくないお客様に限って集中するものです。

 どれだけ気をつけて業務に当たったとしても、間違いはゼロにはできません。
 その間違いを、お客様の目に触れるまでに是正するのが組織力です。
 先進のシステムや表計算も有効ですが、違う人の目でダブルチェックするのが、最も効果的と考えます。

 もう一つ、今回のクレームの大きな要因となっているのが、引き継ぎ時の報・連・相不足です。
 店舗の担当者だけが知っている情報と、本社の担当者だけが知っている情報があります。
 それをお互いが共有していれば、ボヤの内に食い止めることができた筈です。 

 「仏の顔も三度まで」
 失った信用を取り戻すべく、密なる「報・連・相」を心掛けましょう。

百分の一のハードル

 佐川さんがFacebookでシェアされていた至言を拝見して、誰の言葉かと思って調べてみたら中谷彰宏さんでした。

 「したい人、10,000人
  始める人、   100人
  続ける人、     1人」

 ・営業力を上げたいと思っていてもロープレはしない。始めても続かない。
 ・日経新聞を読んだら良いなと思っても購読しない。一度は買っても続かない。
 ・物調(仕入れ)をしないといけないと思いつつやらない。やっても続かない。
 ・宅建の勉強を始めないといけないと判りながらやらない。やっても続かない。

 私も含めて、誰しも「やったら良いこと」「やるべきこと」は知っています。
 だけどできない・・・いえいえ、「できない」のではなくて、自分の意思で「やらない」のです。 
 
 一般的に人は、行動を起こす時にだけ決断すると誤解されがちですが、それは違います。
 行動を起こさない時も、実は心の中で「忙しいから・・・」とか「まずはこれを片づけてから・・・」といった「行動できない」理由を探し正当化し、「だからできない」と結論付け、自らが行動しないことを決断しているのです。

 自分自身も、「やったら良いこと」「やるべきこと」を沢山知っています。
 読書、物調、物確、お客様への御礼状、ダイエット、運動、社員とのコミュニケーション・・・。
 その中で、実行に移すことができるのは僅かです。
 継続できることは殆どありません・・・いや正直に言えば、自堕落にも自らの意思としてやりません。 

 裏を返せば、知識を行動に発展させる、その行動を継続させる、各々百分の一ずつのハードルを越えられれば、大きく成長できる筈です。
 
 先日の「日経新聞のススメ」を受けて、ある社員が購読を宣言しました。
 10,000人の一人から、百分の一のハードルを越え、選ばれし100人への仲間入りを果たした瞬間です。
 行動こそが真実、一歩を踏み出す勇気を持ちましょう。
 

あなたの店のコアコンピタンス

 松山北店の石川店長と、打ち合わせを兼ねてランチに行きました。
 行列のできるレストラン「KEYAKI」は、松山駅近くの結婚式場「ピュアフル松山」の地下にあります。
 
 メニューは、洋テイストのAランチか、和テイストのBランチか、二種類の日替わりランチのみです。
 「Bが残り一つに成ってしまいました。」ということで、二人ともAランチを選びます。

 メインディッシュはサフランライスの本格カレーと特大から揚げ二個。
 副菜として、生野菜の温泉卵添え。
 デザートはグラス盛りのフルーツジュレ。
 サラダバーは、キャベツも海藻もコーンもパスタも、湯豆腐までもが食べ放題。
 コーヒーも飲み放題。
 これで550円ですから、行列人気も頷けます。

 11:00~14:00のランチタイム限定、営業は火~金の週4日のみです。

 美味しいとか、安いとかは勿論ですが、どうしても経営的な視点で見てしまいます。
 「仕込みや後片付けもあるだろうけれど、実働は一日7時間位かな?」
 「週休三日ということは、従業員は殆どパートなのだろうか?」
 「家賃は相当かかっている・・・いや施設の直営か?」
 「原価率は結構高めだけれど、数が捌けるから収益は確保できるに違いない。」

 近年、外食産業は逆風というのが、業界の定説です。
 「マクドナルド」や「すき家」といった、大量仕入れ・大量生産・大量販売で攻め続ける、低価格路線のナショナルチェーンに席巻され、地元企業は劣勢を強いられています。
 とはいえ、総てが駆逐される訳では無いでしょう。
 前述のレストランの様に、コスト対クオリティの値さえ高ければ、条件の悪い地下の立地でも行列ができます。

 余談ですが、この店の従業員は無愛想です。
 次から次に押し寄せるお客様を席に誘導し、食べ終わったテーブルの後片付けをし、注文を受け配膳する・・・。
 それらを、少数のスタッフで切り盛りしていますから、笑顔を見せる余裕すら無いのです。
 勿論お客様も、そこを期待してはいません。

 「落ち着いて会話を楽しみたい」とか、「たまには頑張った自分に御褒美を」とか、「家族のアニヴァーサリーだから思い出に残る時間を」といったニーズには、それに応える別の店があります。
 
 外食店に限らず、不動産の店舗でも共通です。
 あなたの店のコアコンピタンス(競合他社に真似できない核となる強み)は何か? 改めて考えてみて下さい。
 それが見いだせなければ、早急に看板を下ろしましょう。 
 自ら下ろさなくとも、遅かれ早かれ淘汰される運命なのですから。

僅差微差の積み重ね

 やはり、管理職である以上、社会人である以上、ビジネスマンである以上、新聞は読むべきでしょう。
 できれば日経新聞と、地元紙を併読して頂きたいものです。
 地域の情報は地元紙、経済の動きは日経新聞にしか掲載されていません。

 前職の会社は、半強制的に日経新聞の購読を推奨していました。
 新入社員研修の会場には日経新聞のサンプルが届けられ、申込書が机の上に置いてあります。
 この場で断るのは、相当な覚悟と勇気が必要でしょう。

 推奨するだけではなく、職場に配属されますと、朝礼時に三分間スピーチなるコーナーが待ち受けています。
 その日の日経新聞に目を通し、自身の仕事に関わる記事を読み込み、カッチリ三分間でプレゼンする訳です。
 話材は、AKB48でもダルビッシュ有でも結構ですが、最終的には実務にブリッジして着地させなければなりません。
 
 しかも、担当は順番が決まっている訳ではなく、人数分のナンバーの打たれたピンポン玉が抽選箱に入っていて、毎朝ランダムに部長が抽選するのです。

 「はい、16番ですから伊藤君!」 

 誰が当たるか判らないため、始業前は殺気立っていました。
 「昨日当たったから大丈夫」と高を括っていると、二日連続で当たることもありますし、三日も四日も続く、確変状態の神がかり的引きの強さの方もいらっしゃいます。 

 しかし、こうしたトレーニングを毎日毎日続けていますと、身につく知識は半端ではありません。
 お客様との会話の中で、ちょっとした時事ネタが口をつきますと、「若いのに良く勉強しているわね」という賛辞を頂きます。

 一方、年輩の管理者が、常識と思えるニュースを知らなかったとしたらどうでしょう。
 「店長であるにも関わらず・・・」とか「いい年した大人が・・・」となり、信用を著しく失墜します。
 毎日の僅差微差の積み重ねが、将来とてつもなく大きな差と成るのです。

相応しいしつらえ

 先日、あるお客様に土地を買って頂くべく、御案内しました。
 マンションまでお迎えに行き、満を持して目的地へ。
 資料も理論武装も準備万端で臨んだものの、結果はまったくの肩透かしでした。
 見た瞬間に「これは良い土地だ」と言われて、ものの10分で即決です。

 昼食を御馳走になった後、「時間良いか?」と聞かれます。
 当然ここは、YES以外の選択肢はありません。
 向かった先は、TOYOTA最高峰のブランド「レクサス」。

 車も然ることながら、ショールーム入口の自動ドア、床材、天井高、インテリア、カタログ、コーヒーカップ、そしてスプーン一本に至るまで、総てが選ばれし人に向けた豪華なつくりです。

 駐車する時、私の愛車が気の毒な位小さく見えて、気が引けます。
 「どうしてどうして、この中でもキミの燃費は一番じゃないか。」
 「例え車は傷だらけでも、免許証は14年間無キズだから・・・」
 そんな声にならない慰めと強がりと言い訳を心に秘めながら、でしゃばり過ぎない様について回ります。 
 結局このお客様は、数千万円の土地に続いて、700万円のISを即決される訳です。
 
【 心地よい風を感じながら走る予感。
 インテリジェントスポーツISの走りの資質はそのままに。
 オープンエアドライビングという、自由を手に入れた。
 クーペからオープンへ。
 変幻するふたつのスタイルを自在に操り、自由の翼を広げる。
 コンバーチブルが叶えた感動が、ここから動き出す。 】

 この車、ボタンを押すと屋根が後部のトランクに収納され、たった20秒でオープンカーへと変身します。
 「私共から御推奨はできないのですけれど、信号待ちの間にボタンを押せば、周囲の注目を集めることは間違いありません。」
 お薦めできないと前置きしながらも、明らかに「やって下さい」と聞こえます。

 この若い営業マンも、レクサスに見劣りしないルックスと笑顔と知識と話術を併せ持っていました。
 我々不動産を扱う者は、時にレクサスの数倍、数十倍の商品を買って頂くことがあります。
 であるならば、それに相応しいしつらえ(準備)が求められるに違いありません。
 清貧を美徳とすることを否定はしませんが、時に、一流のモノに触れることが必要だと実感した次第です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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