立場逆転の法則:番外篇

 前篇・後篇で完結するつもりだったのですが、歳のせいか話がくどくなりました。
 本日、番外篇として完結します。
 
 賃貸仲介の場合、女性もしくは、若い営業マンの活躍する会社が多いようです。
 その理由の一つは、建築営業や住宅営業と比較して、熟練した知識や技能を要しない点にあります。

 例えば、住宅の営業マンは、男性が支配的です。
 先の知識や技能を体得する上で、結婚・出産といったライフイベントによって生じてしまう空白が、大きな阻害要因となってしまいます。
 夜、ご自宅を訪問する営業スタイルが、女性にとって不利なことも一因でしょう。

 若手と女性に活躍の場が拓かれるもう一つの理由は、前回述べた「踏込」の深さに関わります。
 次のお客様をイメージしてみて下さい。

 「駐車場2台、間取りは2LDKで和室はNG、リビングは10帖以上で対面キッチン、洗濯機置き場は室内で、2階以上、築浅で構造は鉄筋コンクリート、家賃は総額で63,000円以内」

 市内の物件に精通している営業マンであれば、「なかなか厳しい条件だなぁ」と思う筈です。
 実際にエイブルの松山市内の登録1,234室の中で、この条件に該当する物件は1~2件しかありません。
 その物件をご案内してみると・・・。
 
 「イメージが違う」 「もう少しスーパーが近い方が」 「校区が気に入らない」

 こうした無いモノねだりのお客様は、結構いらっしゃいます。
 いつ頃からお部屋探しをしているのか訊ねてみると、一年前から暇を見ては不動産会社をローラーしているとのこと。
 いつか自分達の希望を総て満たした物件が、白馬に乗った王子様の如く現れるものと信じているのです。

 この様なお客様に決めて貰うには、踏込みの強さが求められます。
 しかし、私の様な年輩の男性営業が、「この物件は、かなりの部分お客様のニーズを満たしていますから、ここで決めましょう。理想を追い過ぎると、良い物件を逃してしまうことに成りますよ。100点満点の物件はありません。」とお薦めすると、何かしら押しつけがましく強引に聞こえます。
 本音では同意しながら、ついつい反発してしまうのも心理でしょう。

 若い営業マンもしくは女性であれば、同じ言葉であっても、お客様には嫌味無く受け入れられます。
 ここが営業の面白いところです。
 それでは、復活篇までごきげんよう。
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立場逆転の法則:後篇

4. 見方
 能力の高い営業マンは、自社も他社も、商品力も施工力も価格力も、総て頭に入っています。
 隣の芝生は奇麗に見えるものです。
 ものの見方が屈折すると、自社の商品よりも他社の商品、自社の施工力よりも他社の施工力、自社の価格よりも他社の価格の方が良く見えてしまい、心がブレーキをかけ、上手くアピールできません。
 未熟な営業マンは、邪魔する知識そのものが無いので、自社の商品力、施工力、価格力に対する、裏付けの無い自信が揺らぎません。 

5. 踏込
 能力の高い営業マンは、初期段階でお客様を選別しているため、見込み客の絶対数が多くありません。
 目の前の見込み客を失いたくないが故、また前述した自信に欠けるため、クロージング時の踏み込みが弱まります。
 優柔不断なお客様に遭うと、「じゃあ、他の物件を探してみます。」と自ら、さっさと土俵を割ってしまうのです。
 未熟な営業マンは、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる式で、多くの見込み客を抱えていますから、断られることを恐れません。
 「この物件を逃したら後悔されますよ」と、強く踏み込んで背中押しできます。
 
6. 姿勢
 先述した各々のファクターは、営業マンの営業姿勢に如実に反映します。
 お客様は敏感ですから、そうした心の内を読み取り、任せて良いか否かの最終判断につなげます。
 初期段階でお客様を選別した能力の高い営業マンは、皮肉にも今度は、お客様から選別されてしまうのです。
 
 さて、6項目に分けて営業を科学して参りました。
 誤解無きよう申し添えておきますが、知識の無いことや、未熟なことが良いと言っている訳ではありません。
 経験豊富で、知識が確かで、プレゼンも上手な営業マンが、素直な考え方を持って、行動量を増やし、執念を持って追客した上で、自信を持って背中押しすれば、鬼に金棒です。

 最後に、成約率を上げるための秘訣を申し上げましょう。
 決め切らなかった商談・案内の別れ際、「是非ご検討下さい」と言ってきた言葉を、「お申込みされませんか」に変えることです。
 大きな湖も、小さな池も、石を投げなければ波紋は立ちません。     完

立場逆転の法則:前篇

 前職時代、二人の住宅営業マンのお話です。 
 Aさんは、経験豊富で、税務・構造・設備等の知識も確かで、話も理路整然としています。
 Bさんは、未熟な上に、知識は薄く、話は要領を得ず支離滅裂です。

 二人は、同じ会社の、同じ上司の元で、同じ教育を受け、同じツールを用いて、同じ商品を売ります。
 勿論、AさんもBさんも共通に、一年は365日、一日は24時間です。

 よーいドンで営業を開始して一年が経過しました。
 結果はどうだったでしょう?
 優秀な筈のAさんは、ごくごく平均的な受注数4棟/年。
 驚くなかれBさんは、20棟/年のTOPセールスマン。
 この二人の、「立場逆転の法則」をどう思いますか?
 
1. 行動
 能力の高い営業マンは、”やれば”できます。
 自分でも”やれば”できることを自負しているが故に、「最小の努力で最大の効果」を上げようとします。
 裏を返せば、効率の悪い動きは極力避けようとしますし、土壇場にならないと動きません。
 未熟な営業マンもまた、自からが未熟であることを認識しています。
 だからこそ、その未熟さを行動量でリカバーしようとする訳です。
 器用に帳尻を合わせる術も知りませんから、最初から全速力で飛ばします。
 
2. 淡白
 能力の高い営業マンは、商談の初期段階で、成約できそうか否かの嗅覚が異様に働きます。
 間違いも多いその判断に従って、あっさり切り捨ててしまう傾向が否めません。
 王より飛車を可愛がるヘボ将棋と同様に、100打数20安打の打率2割よりも、10打数4安打の4割を好みます。
 未熟な営業マンは、上手くいきそうか否かの判断が及びませんので、どんなお客様にも分け隔てなく全力投球です。

3. 素直
 未熟な営業マンは、上司やコンサルの指導を素直に受け入れ、その通りに実行します。
 能力の高い営業マンは、過去の経験則があり、自己流のやり方を確立していますから、上司やコンサルの指導も斜に構えてみたり、自分なりのアレンジを加えてしまうのです。           つづく 

言葉に真実は無い

 前職時代に教えて頂いた至言です。
 
 【 言葉に真実は無い、行動こそが真実 】

 「今年こそ、何が何でも絶対、宅建に合格してみせるワ!」
 でも、問題集は3年前のお下がり、参考書は今年に成って一度も開いていない。
 夜はTVのバラエティーを見て、休日は遊び呆ける。

 「ドンドン管理取得して、安定収入を増やすゾ!」
 でも、管理取得のターゲット物件は定めていない。
 オーナー様訪問は部下任せ、物調(物件調達)にも、サッパリ動かない。

 「本を読んで見識を深め、オーナー様から信頼される人間になるワ!」
 でも、自ら本を買おうとはせず、図書館に足を運ぶでもない。
 上司から借りた本は、積ん読のまま。

 「営業力を高めて、今年は必ずTOPセールスになるゾ!」
 でも、ロープレはやらない、見込みのお客様へのお礼状も出さない。
 苦手なお客様は邪険にあしらい、メールの返信は忘れた頃。

 これらは、ほんの一例ですが、言葉に真実の無いことは明白です。
 「宝くじでも当たらんかなぁー」とほざく人の内半数は、宝くじ自体を買っていません。
 行動の伴う(買った)人は、僅かながらでも可能性が生まれます。
 行動を起こしていない(買わない)人は、120%当たらないのです。

 かつて、井上陽水さんが某男性向け雑誌の中で、読者からの相談を受ける特集がありました。

Q『僕は、女性とお付き合いしたことがありません。
 昔からとてもシャイで、タイプの女性が居ても声がかけられないのです。
 どうすれば、積極的に成れますか?』

A『そもそも女性にもてない男は、「断られたらどうしよう?」とか「嫌われはしないか?」と、結末を恐れるが余り行動を起こせない臆病者な訳です。
 でありながら自分自身を、「でしゃばり過ぎないから」とか「奥ゆかしい性格だから」と勝手に美化し、納得してしまう。
 タイプだとか言うけれど、アクションを起こせないということは、そこまで本気に思っていないだけでしょう。』
 
 「売上を上げたい」「評価して貰いたい」「業績を良くしたい」「給料を上げたい」・・・。
 希望・願望・欲望・野望を抱くことは、ある意味、人間として健全です。
 それを成就させられるか否かは、言葉ではなく行動に表れるのです。

脱・裸の王様

 理想の上司像(最低の上司像)とは、果たしてどんな感じでしょう。

① 困った時に助けてくれる (困った時にも助けてくれない)
② 部下の話を親身に聞いてくれる (独りよがりで人の話を聞かない)
③ 圧倒的な実力がある (尊敬し得る実力がない)
④ 常に笑顔で明るい (常にしかめっ面で暗い)
⑤ 懐が深くて情に厚い (自己中心的で面倒見が悪い)
⑥ 勉強熱心で知識が豊富 (勉強する姿勢が見えず知識も無い)
⑦ 成果や頑張りを評価し褒めてくれる (叱責と嫌味ばかりで評価しない)
⑧ 率先垂範の姿勢 (嫌な仕事を部下に振り、美味しい所を持っていく)
⑨ ポジティヴで希望を示唆する (ネガティヴで悲観論ばかり)
⑩ 決断力があり頼もしい (優柔不断で頼り甲斐がない)
⑪ 状況や展望を判り易く説明してくれる (説明が一切無い)
⑫ 言行一致している (言ってることとやってることが違う)
⑬ 誠実 (不誠実)・・・

 こうして列挙すると、痛烈な自己嫌悪の念に苛まれ、反省しきりです。
 敢えて、自分のことを棚に上げお話しします。

 部下は、上司の悪いところを見つける天才です。
 例え上手く誤魔化したつもりでも、手の内、心の内は総て見透かされています。
 お客様や親や友達と違い、欠点に気付いても、不満を感じても、部下は殆ど教えてくれません。
 上司に対する若干の遠慮と、仕返しを恐れるが故です。
 苦言を呈さないから、自分が信任されているというのは、単なる思い上がりでしょう。

 改善の対策は唯(ただ)一つ。
 部下の本音で冷水を浴びせられる前に、部下よりも厳しい目で、自分自身を客観的に評価することです。
 ひょっとして貴方も、裸の王様ではありませんか?

与に道に適くべからず

 久々に論語の一節をご紹介します。

 与(とも)に共に学ぶべし、未(いま)だ与(とも)に道に適(ゆ)くべからず
 与(とも)に道に適(ゆ)くべし、未(いま)だ与(とも)に立つべからず
 与(とも)に立つべし、未だ(いま)だ与(とも)に権(はか)るべからず   子罕第九の三十一

【 訳 】
 一緒に学ぶことはできても、同じ道に進めるとは限らない。
 同じ道に進んだとしても、一緒に仕事ができるとは限らない。
 一緒に仕事ができたとしても、同じ夢を追うことができるとは限らない。

 大洲駅前店の滝井店長という人は、自分にしてみれば随分と奇特な存在です。
 自分が平成2年に前職の会社に入社した際のポストが、建築・不動産とは無縁の菓子店店長であったことは何度も触れてきました。

 2年後、建てたマンションの入居斡旋&管理を強化するという方針に沿って、不動産事業へ異動となります。
 その時、菓子店店長の後継者としてスカウトしたのが彼です。
 
 やがて、分譲マンション事業に本格参入することになり、私の親会社への配転が決まります。
 その時、不動産事業を引き継いだのが彼です。
 
 2年後、分譲マンション供給数が一定量となり、分譲マンション管理会社の必要性が出てきました。
 その時、私自身が新会社設立の企画書を書き、社長に据えたのが彼です。

 更に年月が経ち、供給ボリュームが大きくなるに従い、彼のキャパシティを超えてきました。
 このままで放置する訳にはいかないと判断し、彼を役責から下ろしたのも自分です。

 管理会社の身売りに伴い、退職を決意した彼に声をかけ、賃貸管理の店長として迎え入れたのも自分でした。

 独立起業した際、真っ先に声をかけたのも彼です。
 そして今年、大洲駅前店を繁盛店にした手腕を評価して、取締役に名を連ねて頂きました。

 激動の20年間、共に学び、同じ道に進み、同じ会社で仕事をして、同じ夢を追いかける希少な人材です。
 こんな身勝手な上司と長年共に歩むには、かなりの忍耐力が必要でしょう。

 一方で、起業してから二年半、その間に退職した正社員は10名に及びます。
 前職時代の部下も5名入社頂き、現在残ってくれているのは3名だけです。
 退職理由はそれぞれですが、経営者として自分の力足らずは否定しません。
 そのことを棚に上げる訳ではなく、自分には揺ぎ無い二つのポリシーがあります。

 ① 良いことも悪いことも、総てひっくるめて、起こったことは総て最善
 ② いかに優秀でも、辞めた社員より残った社員の方が必要な人材である

 心がけや思い込みではなく、今の状態とメンバーがベストであることは、客観的に見ても間違いないでしょう。
 今居る人材への感謝を忘れることなく、その頑張りに応えられる会社としたいと、切実に思う今日この頃です。

お部屋探しの鉄人

 昨夜は、久米店の大野店長の起案により、「繁忙期好調だけど本番はこれから!新しいスタッフも加わったし、南店の岡本さんも復帰したし、懇親を深めて更に頑張りましょう会」が開催されました。
 松山エリアのみの自由参加でしたが、総勢10名が閉店後20:00から集い、伊予鉄高島屋8F「四川飯店」の円卓を囲みます。

 このお店は、久米店の岡田さんが、大学時代にバイトをしていらっしゃいました。
 また、ご存じ中華の鉄人「陳健一」がオーナーシェフのお店です。
 90年代に一世を風靡した「料理の鉄人」も、終了後13年。
 鹿賀丈志の主宰する「美食アカデミー」に所属する、代表的鉄人は以下の通りです。
 
★ 和食の鉄人 道場六三郎
★ フレンチの鉄人 坂井宏行
★ 中華の鉄人 陳健一

 当時は、夢中になってTVを見ていました。
 前職の会社で事業部の旅行を企画した際も、鉄人坂井に勝利した佐藤料理長が板前を務める、佐賀県嬉野温泉の「元湯」を指名した程です。
 この時の懐石料理は、一品一品が筆舌に尽くし難い、えもいわれぬ美味さで、TVでのコメントが決して誇張で無いことを再認識しました。

 陳健一氏は、四川料理の神様「陳健民」の御子息です。
 店に入った当時は、オーナーの息子ということで周囲の兄弟子たちが気を使い、本音で接してくれなかったり、父親が偉大すぎるが故の苦労が常に付きまといましたが、ある時「父親の味を踏襲するのではなく、自分なりの独自の味を追求しよう」と思い立ち、そこからふっ切れたと言います。

 チンジャオロース、高菜チャーハン、海老チリ、酢豚、海老シューマイ、胡麻団子、八宝菜、杏仁豆腐・・・等々、明らかに食べ過ぎです。
 特に、本格四川風麻婆豆腐は小辛→大辛→激辛を食べ比べ、頭皮から汗が噴き出しました。
 今朝も些(いささ)か、口中の感覚が麻痺していて、胃の中が躍っています。

 このオーダーバイキングは2月一杯迄。
 東京赤坂の四川飯店ではお一人様6,300円ですが、松山は3,150円のリーズナブルさです。 

 さて、繁忙期も折り返し地点。
 我々もお部屋探しの鉄人を目指して、もう一頑張りといきましょう!

腕を切れば同じDNA

 先日、前職時代のMさんから、マンションの管理を紹介頂きました。
 管理の話が前向きに進む過程で、入居斡旋するならば、ある程度のリフォームが必要という話をさせて頂き、紹介の振り戻しで、前職の会社に見積もりをお願いした次第です。

 昨日は、朝一番でYさんに来店頂き、三部屋分の見積提示を受けました。
 一昨日の現地確認でしたから、スピード感も往時のままです。
 
 打ち合わせの後、大洲でお世話になっている会長にアポが取れたため、直ちに南へとんぼ返り。
 するとその会社の応接室に、やはり元同僚のOさん、Mさん、Sさん一号、Sさん2号の4名が商談中です。

 自分は別件で、社員の方の住宅用地について打ち合わせをしていました。
 すると、気になる土地を既に見つけられています。
 その分譲宅地の会社の担当者も、これまた前職の会社の同僚です。
 Oさん二号に電話を入れて、計画の概要を教えて貰いました。

 なかなか埋められず、苦戦していた管理物件に、今週入居付けできたのも、別の二社に勤められている、Hさん一号とHさん二号という、元同僚二名の力添えによるものです。

 こうして振り返りますと何でもないことの様ですが、改めて人脈を通じた仕事の拡がりに気付かされます。
 前職の会社の社員数は今110名程ですが、ピーク時には650名超の社員が居ました。
 途中で辞めた方も含めますと、1,000名以上もの同志が散らばっている訳です。 
 時にそれは県を跨いだり、異業種であったりしますが、だからこそ有事には大いに頼りになります。
 
 かつてSONYを退職後、起業した方の語った台詞です。 
 
 「道は異なれども、腕を切れば同じDNAが流れている」

 それぞれのエリアで、それぞれの業種で、それぞれの会社で、しっかりとした足跡を残し、「やはりあの会社から出た人材は違う」という評価を受けることこそが、最大の恩返しだと思っています。

新幹線型経営元年

 世界で最も尊敬される企業という位置づけで、常に上位にランキングするのが、GE(ゼネラルエレクトリック社)です。
 
 多くの大企業は様々な関連会社を持っていますが、トヨタの様に自動車という大黒柱があって、それに派生する形でリースや部品製造や住宅といった関連会社ができていくのが一般的でしょう。
 
 しかし、GEの場合は核の事業を持たず、家電・金融・保険・医療・軍事・原発といった様々な柱を有しています。
 こうしたコングロマリット企業を繁栄させるためには、それぞれの事業を取り仕切る、優秀な幹部が必要です。
 GEでは、幹部人材を任命するに当たり、四つのカテゴリーに分けて判断します。

type1 業績目標の達成=◎ 会社の価値観の共有=◎
type2 業績目標の達成=× 会社の価値観の共有=×
type3 業績目標の達成=× 会社の価値観の共有=◎
type4 業績目標の達成=◎ 会社の価値観の共有=×

 当然に、type1の人材は会社にとって宝です。
 今日のメシを食うための稼ぎ手であると同時に、ファン作りや社員育成を通じて、将来のメシの種を蒔くことができます。

 数字も挙げられず価値観も相違しているtype2の人材は、お互いのために即刻舟から下りて貰うべきでしょう。 

 type3の人材は、環境が変われば、もしくは時期が来れば、力を発揮できる可能性があります。

 問題は、type4の人材の処遇です。
 20世紀最高の経営者と評される、ジャック・ウエルチ前GE会長は、次の様に語っています。

 「type4には、強圧的に部下の尻を叩いて業績を上げる暴君、独裁者が多い。
 短期的には利益を上げ、会社にも貢献するが故、そうした欠点をつい大目に見てしまう。
 このタイプの管理者でも、楽に業績を伸ばしていける時(環境)であれば問題はない。
 しかし、逆風が吹き、社内のあらゆる人材からアイディアを結集しなければならない状況になると、その強圧的なスタイルは裏目に出てしまう。」

 今期、我が社は確実に変わりつつあります。
 社員個々が指示待ちを卒業し、自らの意見や提案を持って、自燃的・自立的な改革を推し進められる様に成りました。
 先頭車両が後続を牽引する機関車型から、全車両が駆動力を持つ新幹線型経営への転換期として、飛躍の年にしたいものです。

無知を知る最高の賢者

 今や、ユーロ危機の元凶と揶揄されていますが、古代ギリシアの話です。

 当時のアテナイ(現:アテネ)には、「我こそはありとあらゆる知識を知り尽くした、アテナイ一の賢者である。」と自負する有識者が、何人も居ました。
 市民がデルフォイの神託に問います。

市民 : アテナイ最高の賢者は誰か?
神託 : それはソクラテスである

 噂は、あっという間に街中に広まりました。
 但し、当のソクラテス自身に、一切そうした自覚は無いのです。

 話を伝え聞いて驚いたソクラテスは、先の有識者達に会いに行きます。
 ところが、総てを知っている筈の有識者達は、ソクラテスの問いに一切答えられません。
 ソクラテスは、気付きました。

 「なるほど自分は、自らが知らないということを知っている点において、彼らよりも少し賢いのだ。」

 聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥・・・という言葉もあります。
 知りもしないのに、知ったかぶりすることの愚かさへの教訓は、古今東西共通です。
 
 一方で、我々は不動産を扱うプロの自覚を持たねば成りません。
 学生の間であれば、「知らない」「教えて貰ってない」という常套句で切り抜けることもできます。
 しかし、この仕事を生業(なりわい)として給料を貰うからには、その言葉は禁句です。

 「巨人の星」における、主人公「星飛雄馬」の永遠のライバル「花形満」は、華麗な容姿とバッティングを誇る天性のスターでしたが、大リーグボール打倒を掲げ、人知れず鉄球を鉄バットで打ち返す凄惨過酷な特訓に臨みます。
 従者が、血だらけの手を案じて止めようとすると、「塩を持って来い!」と命じ、掌に塩を塗込むのです。
 特訓の末迎えた再戦のバッターボックスで、彼はアニメ界屈指の名台詞を残しています。

 「青い水面に優雅に浮かぶ白鳥は、その水中に隠れた足で絶え間なく水を掻いているからこそ美しい。
  その白鳥であるために、星君、僕は君を打つ!」
 
 宅建資格も含めて、自らの無知を知った後のアクションが肝要です。

平均モデルの友達像

 Facebookを初めて半年が経過します。
 早いか遅いかはともかく、先日200人目の友達ができました。
 北は北海道から南は沖縄まで、全国津々浦々の老若男女とつながっています。

 原則自分は、知らない人のリクエストは承認しません。
 メッセージを頂けない方、若しくはその方のプロフィールや交友関係を見て、つながりが感じられない方はスルーします。
 海外からのリクエストも有りますが、現状は日本国内のみのネットワークです。

 中には、ビジネス上の意図を持ってか、友達の数を増やすことに執着する方もいらっしゃいます。
 人それぞれの価値観ですが、自分としては数よりも質に重きを置き、価値観の合う人とつながっていたいものです。
 さて、200人を達成した段階で、友達の棚卸をしてみました。
 
① 男女別・・・男性85%
② ステータス別・・・社長(自営含む)40%超
③ エリア別・・・愛媛県内70%
④ 年齢別・・・年下85%

 さしずめ松岡の友達の平均モデルは、県内居住の年下の男性経営者ということです。
 女性が少なくて男性に偏っているのは「松岡らしいな」と思いますし、経営者が多いのは「立場上当然かな」と思います。
 
 年齢別で、年下が85%というのは、「お前も歳をとったな」という意味かもしれません。
 違う見方をすれば、私達世代よりも更に年輩の方は、Facebookという仕組みを理解してないとも言えるでしょう。

 何度か申し上げている通り、僅か半年の取り組みながら、ビジネス上も大きなリターンに結実しました。
 三年後、十年後、このSNSが、どれほどの拡がりを持つのか想像もできません。
 しかし、いつの時代も大切なのは、人と人との、心と心の結びつきです。
 システムに踊らされるのではなく、システムを上手く利用した、信頼関係の構築を目指したいと思います。

恥の多い生涯

 太宰治の自伝的代表作「人間失格」。
 自分は思春期に読了し、丸抱えの共感と共に、後頭部を鈍器で殴られた様な衝撃を受けました。
 かつて、青年団の演劇大会で県大会に進んだ「人間失格'91 ~天使の瞳~」は、文字通り太宰の作品をモチーフに書き下ろした作品です。

 自分自身を卑下し、劣等感の塊であった主人公は、他人から心の中を見透かされることを酷く畏れます。
 そしてその主人公の発する第一声は、「恥の多い生涯を送ってきました」。
 
 誰しも皆、幼少期や若い頃の自分の言動を振り返り、赤面することがあるものでしょう。
 かく言う私自身も、過去を振り返りますれば、消しゴムで消してしまいたい事象が多々有ります。
 
 但し、敢えて言い訳がましく理屈付けするならば、「恥ずかしい」と感じた段階で成長の証左でしょう。
 本来「恥ずかしい」言動を、「恥ずかしい」と感じない不感症こそが、最も「恥ずかしい」のです。

 また、アメリカの著明な文化人類学者である「ルース・ベネディクト」氏は、名著「菊と刀」の中で「日本人は『恥』の文化に生きてきたから、『罪』の文化に生きてきた西欧人とは全く異なる、アイデンティティーを確保するに至った。」と書いています。
 
 「生き恥を晒すくらいなら、いっそ自ら・・・」
 武士の切腹に代表される様に、かつての日本人には、命よりも尊ぶべきプライドが存在しました。
 勿論、自殺を正当化したり、助長する議論とは一線を画します。
 一方、宗教観をベースにして、神に祈り贖罪するのが欧米文化です。

 オリンパスの粉飾事件、大王製紙の横領事件、問題を抱えた政治家の身の引き方等々を見る限り、戦後の日本の文化は、急速に欧米化してきたのかもしれません。

 今から2000年以上前、孟子は言いました。
 「羞悪(しゅうお)の心は義の端(はじめ)也」
 これを、直訳するかのような名言をカーライルが残しています。
 「恥はすべての徳、善き風儀ならびに善き道徳の土壌である」

 太宰にも負けない位、恥の多い生涯を送ってきました。
 そしてこれからも、恥を忘れ得ぬ生涯を送りたいと思います。

鳥啼山更幽

 県立中央病院に入院されている、社員の方のお見舞いに行ってきました。
 ここは今、建て替え工事を行っていて、ただでさえ不足気味の駐車スペースがより少なくなり、恒常的に満車状態です。
 更に、南から北から車が突き上げ、慢性的な渋滞が続いています。

 駐車場待ちの車列に並ぶと、後続車両に迷惑がかかりそうだったので、敢えてやり過ごし、子規堂横のコインパーキングに停めて歩くことにしました。
 
 病棟内に入って驚かされたのは、患者の多さです。
 会社に帰ってから「病人だらけでしたよ」と話したところ、社員の女性から「そりゃ社長、病院ですから」と諭されました。 
 その通りです。
 
 自分は基本的に健康な方ですが、30年近く前に一度だけ、尿管結石で入院したことがあります。
 その頃は、自分の身体が五体満足で機能することを当たり前としか感じない、傲慢で身勝手な人間でした。
 僅か1週間程の入院でしたが、健康の有難味を痛いほど感じたものです。

 ・身体の何処も痛まないこと
 ・ごく自然に排尿がコントロールできること
 ・食べたいものが食べられること
 ・自由に歩き回れること

 遅まきながら、これらが当たり前で無いことを、初めて教わります。
 医師や看護師や家族や友人や知人に対する感謝の心も芽生え、不遜さも影を潜めるのです。
 もっとも自分は、退院して暫くすると、喉元過ぎればで逆戻りでしたが・・・。

 鳥啼山更幽 = 鳥啼(な)いて山更に幽(しず)かなり

 静かな山里も、静寂がずっと続いている状態では、その静けさに気付かない。
 野鳥がけたたましく啼いた後、真にその静けさが判る・・・とした言葉で、「苦しみや辛さを経てこそ人は深められる」という意味です。
 
 実は周囲のスタッフも、この方が入院して初めて、その偉大さに気付かされました。
 「ゆっくり養生して下さい」と声をかけながら、本音は「早く戻ってきてね」。
 幸いにも週末には退院して、来週からは復帰できる見通しのようです。
 熱狂的なファンであるY社長のためにも、また元気な笑顔を見せて下さい。

仁義なき戦い:松山戦争

 先日、ちょっとした事件がありました。
 事件とは言っても、この業界では珍しくないトラブルです。
 
 弊社がリノベーションをプロデュースした管理物件の最終住戸に、H社から申込が入りました。
 H社からはご案内の連絡も無かったのに、妙だなとは思いながらも部屋を押さえ、満室御礼のメールを全社開示します。
 
 その直後、最終住戸を熱心にご案内していたS社の担当者から電話がかかってきました。
 「H社から部屋押さえが入りませんでしたか?」
 経緯を伝えたところ、怒りと落胆を滲ませながら答えます。
 「実は、私が追客していた方なんです。 仲介手数料を半額にするという条件でひっくり返されました。」

 とんびに油あげをさらわれる・・・。
 情報を商品として提供している我々にとって、後出しジャンケンで横取りするのは、本来ご法度です。
 仲に入るべき問題ではないので、愚痴を聞くのみに留めますが、担当者の悔しさは痛いほど判ります。
  
 そもそも賃貸仲介の世界は、各社とも同じ物件を扱うことができるだけに、商品での差別化は難しいものです。
 仲介手数料を半額にしてでも数字を上げるという判断は、入居者にとってみれば大歓迎でしょう。 
 モラルや品性はともかくとして、「ビジネスは人を殺さぬ戦争」という本田宗一郎氏の台詞に照らせば、食うか食われるかの仁義なき戦いです。
   
 さて、かくの如く、数字上の損得は歴然としています。
 しかし、営業マンの消化しきれない心のもやもやは、売上を逃した損得だけの問題では無いのです。

 一期一会かもしれないお客様との御縁を大切にしようと、メールや電話でのやり取りに時間を費やし、商談や案内を通じて、それなりに信頼関係を積み上げたつもりでいたに違いありません。
 それが、僅か2~3万円のダンピング提案によって、一瞬で寝返られた訳です。
 さしずめ、自分の値打ちが2~3万円以下と宣告された様な、屈折した思いさえ過ぎります。

 今回の場合はまだ、金額差で選ばれなかったから救いです。
 かつて、分譲マンションの担当役員だった頃、部下が担当したお客様から何度か言われたことがあります。

 「会社の姿勢に共感した。 立地も設備も間取も価格も申し分無い。 正直お宅の物件を買いたい。
 ただ一点だけ・・・あの営業担当者を代えて下さい。」

 会社としては、受け入れざるを得ません。
 気の毒ですが選ばれなかった部下には、営業マンの死刑宣告にも等しい担当替えを言い渡す訳です。
 存在価値そのものを否定された様なものですから、当然にへこみます。
 しかし、それが営業の世界のシビアさです。
 
 営業と名のつく人であれば、大なり小なりこうした悔しい経験をしてきたことでしょう。
 悔しさを引き摺ることのない図太さと、自己成長へのバネとする逞しさを身につけて頂きたいものです。

過去の己にざまあみろ:後篇

 当時、女子自転車競技のエースは、鈴木裕美子選手です。
 日大卒業後、パルコに入社するも程なく自転車部が解散の憂き目にあい、クラブチームで協議を続行。
 ’86、’87と全日本アマを連覇します。 
 当然に五輪も大本命でしたが、橋本選手のチャレンジによって、事態が一変しました。

 鈴木選手は、並々ならない意欲の表明として、五輪出場を賭けた橋本選手との一騎打ちレースに、丸刈りで臨みます。
 結果は無情にも完敗。
 悲痛さと同情、怨念と無念とが渦巻く表彰式が予想されましたが、意外にも彼女は清々しい笑顔で応じます。

 鈴木選手は、大会前の練習で、「橋本選手には勝てない」ことを悟っていたそうです。
 当時、女子自転車は、極めてマイナーな競技でした。
 僅か二ヶ月前、橋本選手が冬夏五輪出場を目指すと宣言した瞬間から、一気に世間の注目が集まります。
 そこで鈴木選手は敢えて丸坊主にして、新旧女王の対決を演出し、マスコミを煽ったのです。
 
 「橋本さんには負けた。でも自転車競技を多くの人に知って貰えた。その点で私は『勝った』と思った。」

 言い訳? 強がり? 
 いえいえ、仮にそうだったとしても、この鈴木選手の覚悟は素晴らしい。
 しかも、プロジェクトX調に言いますと、物語はここで終わらなかったのです。

 ソウルの敗北から4年後、女子自転車ロードレース代表選考会で、鈴木選手は見事に優勝。
 念願のバルセロナ五輪出場を果たします。
 この時の会見で、鈴木選手はこう言い放ちました。

 「ざまあみろ」

 誰に向けた言葉か?
 選考委員? 橋本選手? マスコミ?・・・
 自分はまたまた、勝手に妄想します。
 それは、人一倍悔しいくせに、笑顔で『勝った』と強がった、過去の自分に対するものでは無かったか。
 屈折の過去が言わしめるものの、女子マラソンの有森選手がかつて語った「自分で自分を褒めてやりたい」と同義語なのかもしれません。

 こうしたトップアスリートの名言の裏には、我々が学ぶべき教えが数多く秘められています。
 諦めることなく、成功するまで努力を続けた人のみ味わえる、至福の感動です。   完

過去の己にざまあみろ:前篇

 ボクシング全日本女子選手権ミドル級の勝者は、御存じの通り、南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代さんです。
 これで、ロンドン五輪に向けて大きく前進しました。

 自分はひねくれた性格なので、「二足の草鞋で大変な努力をされたのだろうな」と、その頑張りにエールを贈る一方で、タレント相手に惜敗した、鈴木佐弥子選手にスポットを当ててみたくなります。

 熱心で厳格な父親によって幼少の頃から鍛えられ、この道一筋で頑張ってきて、遂に正式種目に採用され、やっと五輪の檜舞台に立てると思ったのも束の間、ぽっと出のお笑い芸人に負けて夢破れ、今までの努力は何だったのかと燃え尽き症候群・・・とか何とか、妄想逞しく勝手なイメージを膨らませ、妙な期待を持って調べてみると・・・。

 鈴木選手のボクシング歴は僅かに二年。
 それに比べてしずちゃんは、芸能活動と両立させつつ五年前からジムに通っているそうです。
 ・・・このままでは話が膨らまないので、少し古い話を蒸し返します。
 
 皆さん、世界のアスリートの中で、最も多くオリンピックに出場した選手は誰か御存じですか?
 カールルイス? イアンソープ? いえ違います。

 我が日本が誇る氷上のスプリンター、アルベールビル五輪銅メダリスト橋本聖子さんの7回です。
 この記録は、単一種目では難しいでしょう。
 15歳で初出場したとして、四年に一度の7回目は43歳・・・選手寿命のピークは過ぎています。 
 橋本聖子さんは、スケートで鍛えた筋力を活かせる自転車競技に転身し、夏冬出場したからこそです。

 橋本選手はまず、冬のカルガリーで全五種目に出場し、総てに日本新記録を打ち立て入賞を果たしました。
 彼女の飽くなき挑戦は留まることを知らず、未経験の自転車競技への転身を決意します。
 この決断の瞬間、悲哀に満ちた舞台の第二幕が開こうとは、誰も予想だにしなかったのです。 つづく

地道な努力の臨界点:後篇

 前任店長が心折れ、退職を決断したのです。
 荒れ狂う大海原で、木の葉の様に翻弄される小さな船は、頼みの船長すらも失いました。
 その時、自ら舵取りを買って出たのが大野店長です。

 彼は、久米店の市場性と可能性を、人一倍熟知していました。
 経験に裏打ちされた知識と、持ち前の明るさと、迅速な行動力と、率先垂範のリーダーシップで、次々と改革を進めていきます。
 今の集客は、大野新体制におけるインフラ整備と、前任者が積み上げてきた地道な努力が、臨界点に達して爆発したかのようです。

 努力が成就するグラフは、時間の経過と共に右肩上がり、と単純にはいきません。
 成果の見えない、地を這う様な軌道を描き続け、やがてあるポイントに到達した段階で、大きなカーブを描いて急上昇します。

 「努力した人間が、必ず成功するとは限らない。
  だが、成功した人間は、必ず努力している。」  

 ’80年代、アントニオ猪木を頂点とする絶頂期の新日本プロレスにあって、誰もが猪木の跡目と認める藤波辰巳の後塵を拝することに不条理を感じ、「俺はお前の咬ませ犬じゃない!」と言い放って、アウトローなスタンスながらスターダムにのし上がった革命戦士、長州力の名言です。
 岡田さんには、「長州小力のモデル」と言った方が判り易いかもしれません。
 彼にとっては、紛れも無く、この咬ませ犬発言が臨界点でした。

 努力は、すれば良いという充分条件ではなく、成功を引き寄せるための必要条件なのです。
 加えて努力は、目的を達成するまで継続することが肝要なのであって、決して諦めないことも大切な要素でしょう。

 さて、プロレスラーの名言の引用は、ひょっとしたら地雷を踏んでしまったかも。
 大野店長の心の琴線に触れ、またまた熱い感想が期待できそうです。   完

地道な努力の臨界点:前篇

 松山久米店の反響・来店が急増しています。
 実に、月初10日間で、前年二月の総来店実績を上回りました。
 月換算しますと、三倍以上の驚異的なハイペースです。
 
 さて、数字が悪い時の原因究明は、「何故だ?」と言わずとも現場がやってくれます。
 言い訳の準備もしないとけませんから・・・。
 一方、数字が良い時には、忙しさが先立ち、ついつい疎(おろそ)かになりがちです。
 本来は、悪い時も良い時も、異常値が出たならば、後戻り先回りして分析する必要があります。
 
 松山久米店は、1月から店長が変わりました。
 同業界で10年のキャリアを誇る、大野店長の手腕は流石です。
 認知度を高めるための「エィーブル通信」の発刊・配布、ブログページの刷新、店頭掲示の見直し、新規開拓の看板設置等々、入社一ヵ月とは思えない程のスピードで手を打っています。

 これらの施策は、確かに有効でしょう。
 しかし、だからといってそれだけで集客が急増した・・・というのは余りにも短絡的過ぎます。
 
 思い返せば昨夏、猛暑の中で額に汗をかき、真っ黒に日焼けしながら、来る日も来る日も物調(物件調達)に明け暮れていたのは久米店でした。
 その活動量は、他店の比では無かった筈です。
 でありながら、なかなか数字に結びつきません。

 「種を蒔いて、培養を続ければ、いつか芽が出て、花が咲き、必ず収穫の時がくる」

 そうやって鼓舞し続けたつもりですが、なかなか集客は上向きません。
 来店が少ない中では、一件のお客様情報は大変貴重です。
 岡田さんも伊藤さんも、搾ったタオルから、最後の一滴を絞り出すかのように、シビアな追客を続けました。
 8月、9月、10月、11月・・・非情にも時間だけは経過していきますが、なかなか数字が作れない・・・。
 逆風下、遂に恐れていた自体が勃発します。         つづく

原因は吾に在り

 企業は常に、右肩上がりの業績が求められます。
 何故ならそれは、会社を成長させるためだけでなく、お客様のアフターサービスを充実させたり、社員の雇用や昇給を守るための、必須条件だからです。
 
 横這いであったり、下降した時、「景気が悪い」という言い訳を良く聞きます。
 その実、本当の意味で、景気によって業績が浮沈する企業は一握りです。
   
 確かに、「オイルショック」とか「バブルの崩壊」とか「リーマンショック」とか、経済を大きく下振れさせるターニングポイントはありました。
 トヨタやパナソニックの様に、国内外である程度のシェア(占有率)を持つ企業であれば、そうした不況の煽りをまともに受けることはあるでしょう。

 しかし、我々の様に、狭小市場をターゲットにして、先行する大手を追撃しようとする、新興会社にとってみれば全く関係ありません。
 
 例えば、このエリアにおけるお部屋探しのお客様の、過半のシェアを取り込んでいて、月間来店200組を誇る、大手の旗艦店があったとします。
 この場合、パイ全体が拡がらない限り、200組を1.5倍の300組とするのは至難の業です。
 ところが、月間来店50組の店舗なら、1.5倍の75組は、充分に実現可能な目標に成ります。
 大手に集まっているお客様を、ほんの一割強振り向かせることができれば良いだけです。

 我が社の全ての店舗に共通することとして、決して魚の居ない場所で魚釣りをしている訳ではありません。
 仮に魚がいないということであれば、ポイントやターゲットを変える必要があります。
 ただ実態としては、竿の選び方や、餌の付け方、釣り人の技術等々の、力量差が総てです。
 そしてそれは、自助努力で解決し得る問題でしょう。
 
 「原因は吾に在り」

 まずもって、その考えを礎としないと、そこから先には進めません。

強者のみに許される選択肢

 2/1~4/10までは、書き入れ時ということで、松山三店は定休日返上で臨んでいます。
 昨年は、単なる社内的な事情によって、踏み切れませんでした。
 その判断がいかに間違っていたかは、自分自身が良く判っています。

 「過ちて改めざる是を過ちと謂う」

 今年は同じ轍を踏むまいと、店長を兼任する松山南の定休日撤廃をまず決めました。
 戦略的なTOPダウンは決して否定しません。
 但し、労働条件に関わるこうした事柄は、各店舗の自主的・主体的な判断に委ねるべきでしょう。
 現状の目標達成状況や、競合他社の動向、スタッフの充足状況等々の側面によって変わります。
 
 結果、松山久米店は南店に追随し、松山北店は1月後半から先行して水曜営業、大洲駅前店は定休日存続です。
 いつも申し上げている通り、夜遅くまで働くことや、休日を返上することを是とする訳ではありません。
 それは、「お客様に満足頂くため」「お客様に御支持頂くため」「社員の待遇を良くするため」「雇用を守るため」等々、目的を達成するための手段です。

 
 一般的に、賃貸仲介メインの店舗は、稼ぎ時である日・祝祭日は営業しています。
 人が休む時に、求められるのが当然だからです。
 そんな中、高知の一番店であるK社は、日・祝祭日を原則休みにされています。
 残業も殆ど無いそうです。

 この話を聞くと、社員の方々が、羨(うらや)んだり、僻(ひが)んだりするかもしれません。
 但し、これは、強者のみに許される選択です。
 
 本質的には、残業しなくても、日・祝祭日に営業しなくても、やっていける強さの証明でしょう。
 裏を返せば、残業と日・祝祭日営業をすれば、もっと儲かります。
 社員に対する、給与や賞与は、もっと厚遇できる筈です。
 女性を戦力化する場合、結婚してからでも続けられる、子供の手が離れてから復帰できる・・・こうした思想を具体的な形で示すのが、先のシステムなのです。

 休日も、残業も、数字の残せる地力がつけば、待遇との見合いで選択できる余裕が生まれます。
 即ち、数字を残せない会社(店舗)には選択の余地もありません。
 今を頑張らなければならない理由がそこにあります。
 ちなみにK社であっても、繁忙期だけは定休日を返上しているようです。

間違える人間らしさ:後篇

 不動産業界も、電話とFAXと看板と情報誌で仕事をしていた15年前と今とでは、全く違うビジネスと言っても過言ではありません。
 ポータルサイトもネットワークチェーンもSEOもホームページもブログもネット検索もモバイルもスマートフォンもFacebookも・・・大袈裟では無く、当時は誰も知らなかった訳です。
 過去の成功体験が通用しないのは当然でしょう。
 
金出 : 2010年に強いコンピュータが完成したら、羽生さんは対戦したいですか?
羽生 : いやあ・・・。 でも、どういう強さなのかなという興味はありますね。

 はっきりと口にこそしていませんが、「でも」で打ち消している「いやあ」は、「対戦したくない」という拒絶の意思です。
 複雑とはいえ、将棋も有限ゲームですから、総ての指し手をコンピュータに覚え込ませた時点で、勝てる道理がありません。
 コンピュータは間違えないのですから・・・。

 先行の棋士が、腕組みをして盤面をじっと見つめ、次の手を読み続け、一手も指すこと無く「勝った」と叫ぶ。
 すると後攻の棋士が、やはり一手も指すこと無く「参りました」と頭を垂れる。
 間違いの無い同志の極限を極めた対戦は、このように成ります。

 そして、間違いのないことは、つまらないこと。
 哲学者「梅原猛」氏は、人間の笑いの原点は間違い、勘違い、取り違いにあると語っています。

 「私の調査によれば、サザエさん十巻までのストーリーの42%は、意味の取り違えによるもの」

 そう言えば最近、話題になりました。
 日本を代表する「勘違いコント」「すれ違いコント」コンビ、「アンジャッシュ」のネタが中国でコピーされていたというニュース。
 「ガンダム」や「ディズニー」と同様に、いかに酷似していても「真似ではない。オリジナルだ。」と言いきる国民性も、ある意味究極的な勘違いです。

 閑話休題。
 人間らしさとは、間違えること。
 若さとは、間違いを恐れないこと。
 素直さとは、間違いを認めること。
 優しさとは、間違いを許すこと。
 
 コンピュータ全盛の時代だからこそ、大切にしたい心掛けです。

間違える人間らしさ:前篇

 史上初の永世六冠に輝き、現代将棋最強と言われる羽生善治さんが、人工知能ロボット工学の世界的権威「金出武雄」氏と対談した本を読み返しました。
 この本は、2004年に発刊されています。

羽生 : スーパーコンピュータの「ディープ・ブルー」は、チェスの世界王者「ゲイリー・カスパロフ」を、1997年に打ち負かしました。 
金出 : 将棋におけるコンピュータと羽生さんの対戦は、強気派が2011年、弱気派は2030年に実現ということですが。
羽生 : 今のコンピュータの実力は、三段位と言われています。

 将棋は、オセロやチェスと違ってルールが複雑です。
 「相手の陣地に入ると歩が金に成る」「相手の駒を取る」「取った駒を再び盤面に指せる」こうした特殊なゲーム性によって、指し手の可能性が天文学的に膨らみます。

 さて、8年前の予言通りに、プロ棋士レベルのコンピュータが出現しました。
 日本将棋連盟会長の米長邦雄永世棋聖(68)と、コンピュータソフト「ボンクラーズ」の特別公式対局が今年1月に行われ、「ボンクラーズ」が勝利を納めたのです。
 辛うじて未だ、現役プロ棋士に勝ったコンピュータはありませんが、それも時間の問題でしょう。

 視点を変えて、「阪田三吉」や「大山康晴」といった歴代の棋士が、現世の羽生名人と対戦したらどちらが強いか?
 この問いに対し、羽生氏はこう答えています。

 「100戦して100回私が勝つ」
 
 この台詞は、不遜とも自信とも無縁です。
 近代将棋は、コンピュータの普及に伴って棋譜のデータ解析が、凄まじく進んでいます。
 平安時代が起源と言われる古典的な将棋は、一方で今日の定石が明日には通用しなくなる程、日進月歩で革新し続けるハイテクゲームなのです。   つづく

推薦者の喜びの理由

 人間というものは面白いもので、自分が評価したものが世間から認められると、我が事の様に嬉しくなります。
 
 というのも先日、二回に渡ってご紹介した「宝石の如き思い入れ苺」の石尾農園さんのことです。
 社内外から大変な反響で、実際に注文して召し上がられた土谷社長からは、「こんな美味しい苺は初めてです。感動しました。」と絶賛の言葉を頂きました。
 
 そうしたお褒めの言葉を頂く度に、自分が偉い訳でも無いし、自分が褒められた訳でもないのに、何かしら無性に喜びの感情が湧き起こります。
 何故、そうした気持ちになるのか、分析してみました。

① 売り手と買い手の間に立ち、双方にお役立ちできたことによる達成感
② 自分の評価が間違っていないことを確認できたことによる満足感
③ ひっそりと隠れた逸品を、己が発掘したのだという自己顕示欲

 マイナーな時代にファンとして支援していた芸能人が、何かをきっかけにブレイクした時に感じる、「ずっと前からあいつのセンスは評価していたけれど、やっと時代が追い付いたか。」とほくそ笑む感覚に似ています。

 前にも書きましたが、今から25年前、素人時代の坂本冬美さんがNHKの「勝ち抜き歌謡天国」という番組に出演し、予選では米倉ますみ「俺の出番はきっと来る」、決勝では石川さゆり「波止場しぐれ」を歌って名人に輝いたシーンを、自分はリアルタイムで観て、彼女の歌唱に一目(耳)惚れしました。
 それから一年後、「ドリフの大爆笑」で、番組とは無関係なエンディング前の歌のコーナーで、「あばれ太鼓」が流れた瞬間、「あの娘だ!」と気付き、鳥肌が立ったことを鮮明に記憶しています。

 女優の永作博美さんが、「パラダイスGOGO」で乙女塾の一員としてデビューするきっかけとなった、「オールナイトフジ」の「美感少女コンテスト」で入賞した時も、私は彼女一押しでした。

 随分脱線しましたが、食べ物に限らず、自分が評価したヒト・モノを、他人に紹介するのは、それなりの責任が生じます。
 特に、就職の斡旋ともなれば、自分が保証人になったも同然です。
 紹介したヒト・モノが評価される喜びのもう一つは、責任を全うできた安堵感もあるのかもしれません。

三年後のドラマティック宣言

 私の人生に多大な影響を与えた成功プログラム、3KMインストラクターの全国大会が開催されました。
 Facebookでつながっている、河内さん、土谷さん等々、多くの同門の友は参加されています。
 繁忙期の週末で、実務的に難しかったこともあり、残念ながら自分は欠席です。

 今から14年前、会社のあちこちに急成長の歪みが生じ始めたタイミングで、プログラムの伝道者である中川さんから二日間のセミナーを受けました。
 それは、目の前の風景が変わる程の衝撃です。
 感動冷めやらぬ内に、個人・家庭・会社それぞれ10項目、1年後→3年後→10年後→25年後の目標を、120マスのシートに書き込みます。
 
 会社のために働かされるのでもなく、家庭のために個人を犠牲にするのでもない。
 個人・家庭・会社が三位一体と成った幸福を追求するための、生涯幸福設計書です。
 
 社員のマインドに背骨が通り、会社は健全な成長軌道に乗ることができました。
 業績は右肩上がりで、入社当時19名だった社員数は、僅か十数年で650名に。
 拠点も県内のみならず、香川・高知・徳島・大阪・東京・鹿児島・大分・宮崎・福岡・山口・広島・岡山・・・次々と増えていきます。
 
 「人生は思う通りになる。 思う通りにならない。 どちらも正しい。」 自動車王 ヘンリー・フォード

 困難なテーマも、できると信じて実行すれば本当にできるし、易しいことも、できないと思ってしまえば、その時点でできなくなるという、シンプルな教えです。
 「そんな馬鹿な」と思うかもしれませんが、セミナー受講後の十年間を振り返れば、自分でも驚くほど、書いた通りに成る現象を実体験しています。
 絶頂期には、ベンチマーク企業として全国大会に招かれ、体験発表の機会も得ました。
 その際、不遜にもこの様な話をさせて貰った筈です。

 「険しい道を上って小高い山に登ってみると、景色は良いし、それなりに達成感もある。
 下を見下ろして、上がってこようとする人にアドバイスすると、優越感に浸れるかもしれない。
 でも、ふと後ろを振り返ると、見上げる程の高い山々が聳(そび)え立っている。」

 小高い山だと思っていた足元は甚(はなは)だ脆弱で、僅か数年で千尋の谷底です。
 そこから一念発起で這い上がる覚悟を決め、同志と共に一歩一歩足元を踏み固めています。
 三年後の目標を決めました。
 3KMインストラクター全国大会に参加し、体験発表できるだけのドラマを作ります。

取り返しのつかない差

 先日、拙文にて読書の効能を説いたところ、北店の岡本さんから、率直な質問がきました。

 「読書好きになるにはどうしたら良いですか?」

 返事は次の通り。

 「意識が行動を変えるのではなく、行動が意識を変えます。
 従って、まずは読んでみることです。
 希望されるなら、岡本さんに相応しい本を貸与します。」

 この投げかけに対して、素直に「お願いします」との返信。
 そこで、推薦本を三冊リストアップしました。

① 桑田真澄 「試練が人を磨く」
※ご存じ、元読売ジャイアンツのエース
 不動産投資の失敗で借金を抱えたり、ピークを過ぎた晩年に大リーグを目指したり、波乱万丈の野球人生であったが、この本を読めば、総ての選択は彼の信念に基づくものであったことが理解できる

② 西田文郎 「人生の目的が見つかる魔法の杖」
※田中将大投手の拓大苫小牧高校を甲子園優勝に、上野由岐子投手の女子ソフトボールチームを五輪金メダルに導いた、メンタルトレーニングの大家・・・Facebookでもつながっています。

③ 原田永幸 「とことんやれば、必ずできる」
※マックからマック(マッキントッシュからマクドナルド)へヘッドハンティングされ、創業家の負の遺産も含めて丸抱えし、短期間で業績を急回復させた経営者

 名著良著は多数ありますが、読書習慣の無い人でも受け入れ易く、かつ刺激的な三冊です。
 私自身は、評論家の本をあまり好みません。
 正しい理論は、少し勉強すれば真似ごとでも書けるものです。
 しかし、その端正な言葉も文章も、実際に現場で苦労し、地を這い泥を嘗めてきた方に比較すると、リアルさや説得力に欠けます。

 書店に行けば、沢山の本が並んでいることでしょう。
 面白そうなタイトルや、帯や表装によって飛びついた中には、見かけ倒しの駄作も多数あります。
 口幅ったい言い方ですが、若い方達が本を読む上で、確率高く良著をお薦めすることは可能です。
 
 今回は、岡本さんの積極性を大いに評価したいと思います。
 但し、大事なのは本の読み方です。
 
 自分も20年前、前職時代の先代会長から教えられました。
 「上司から本を借りたならば、できるだけ短期間で読み、感想の一言でも添えて返すこと。」
 その心構えによって評価も信用も高まり、目から入った情報は血と成り肉と成ります。
 読書の習慣は、一朝一夕で差は付きません。
 しかし、十年、二十年のスパンでみれば、取り返しのつかない程の大きな差と成るでしょう。

失敗の無い人生

 御縁のある方が、また他界されました。
 元五十崎町長の森永隆男氏です。

 この方は、亡父と歳も近く、同郷の幼馴染で、相撲を取りあった仲だと言います。
 また、家内の実家との縁も深く、披露宴で来賓代表の祝辞をお願いしました。
 最近ではビジネスを通じて、ご長男とも非常に懇意な関係です。

 あいにくの大雪でしたが、地元の葬儀会場には入りきらないほどの会葬者が詰めかけ、故人の人と成りが偲ばれます。
 遺族を代表して、会葬者への御礼とご挨拶にご長男が立たれました。

 「・・・父は町議会議員を経て、47歳の時に五十崎町長を志し立候補したものの落選。
 その後、再び三度と町長の座に挑みましたが、その度に夢破れました。
 通常なら、三回も落ちれば諦めるのかもしれませんが、父は四回目に挑戦します。
 そしてここでも、僅か二票差で涙を呑みました。
 父の、家族の、そしてご支持頂いた方々の、満願叶ったのは五回目の選挙です。
 それから三期、町政を通じて町民の方々のためにと頑張った12年でした。・・・」

 結果を知ってからの判断は容易です。
 二票差で敗れた四回目で諦めていたら、故人の人生も、評価も大きく違っていたでしょう。

 松下幸之助は晩年、「私は失敗したことがない」と口にしていました。
 「幾ら経営の神様とは言え、一度も失敗してないというのは言い過ぎでしょう」
 周囲が大言壮語を指摘すると、こう答えたと言います。
 「確かに、上手くいかないことはある。
 上手くいかなくて、挑戦を止めた時に、初めて失敗と言う。
 自分はまだ諦めていない。
 従って、失敗したことは無いのだ。」

 自分は今49歳です。
 即ち故人は、ほぼこの年齢から挑戦を始めています。
 今まで、それなりに苦労もして、波乱万丈の人生を歩んできたと自負していましたが、この言葉を受けて、まだまだこれからと、決意を新たにしました。

 やはり人間は、生き様よりも、死に様が大事なのでしょう。
 こうしてゴールを迎えた時、会葬者に対し、何かしらのメッセージを残せる人生を歩みたいものです。
 
 -合掌-

美味しくなければ買うな

 先般、地元の苺農家の話題を書いたかと思います。
 この拙文も読んで頂いた様で、改めてお話しする機会を得ました。

 「うちの苺が美味いのではなく、他の苺がダメなだけだ。」

 まずは痛烈な一言。
 この言葉だけを切り取ると、不遜にも感じられます。
 しかし、よくよく話を聞けば、納得できる内容でした。

 「日本人は・・・特に子供は、とにかく苺好き。
 味はどうあれ、苺の色と形であれば満足する。
 作れば売れる訳だから、農家は味よりも色と形と生産性を重視してしまう。
 結果、青みがかった苺を収穫し、流通過程で色付いた苺が、消費者の元に届く。
 酸味が強い苺であっても、そんなものだと思い込み、練乳をかけて食べる。
 消費者に言いたい。
 美味しくないのなら買わないこと。
 苺が売れなくなれば、苺農家も真剣に考えるように成る。
 美味しい苺を作るために努力し、汗をかくように成る。
 苺というだけで売れてしまうから、農家もそこに胡坐(あぐら)をかいてしまう。
 自分は、本当の苺の味を伝えたいと思って作っているだけだ。」

 確かに、かつてケーキ屋の店長をしている時に、苺系の商品は絶大な人気でした。
 モンブランやティラミスやザッハトルテが並んでいても、苺系の商品が無いと、お客様はショーケースを一瞥(いちべつ)しただけで帰ってしまうのです。
 
 この話は苺の話ですが、外食でも不動産でも共通でしょう。
 あらゆる面で立ち遅れ気味の不動産業界も、最近はお客様志向の会社が増えてきました。
 しかし、大手の進出しない地方に目を転じますと、まだまだ天動説の会社が幅をきかせています。

 ・インターネットで情報提供できない
 ・日祭日は店を休む
 ・アポもお客様都合ではなく会社都合
 ・態度は横柄でどちらがお客様か判らない
 
 過去数十年、それでやって来られたという自負は、慢心と背中合わせです。
 雑貨屋がコンビニに、食堂がファミレスに取って代わられた様に近未来、確実に淘汰されます。
 
 強いライバルが出現したり、供給を需要が下回った際に、始めて危機感に晒されるのでしょう。
 ぬるま湯の中の蛙ではありませんが、熱湯になってからでは間に合いません。

読書は四番目の食事

 本は頭の養分。 読書は四番目の食事。
 前職の会社で教えられました。

 確かに机上の空論よりも、実体験に基づいて、身体で覚えることは効果的です。
 しかし、自己流で考えて、実行して、失敗して、反省して、また考えて・・・。
 こうした遠回りを何度も繰り返せる程、人生は長くありません。
 
 先人達が生涯を賭け、苦労の末に辿りついた成功の法則や、豊かな人生のためのエッセンスが、本の中には詰まっています。
 
 もはや、この世を去ったドラッガーや松下幸之助やカーネギーに、直接教えて貰うことは叶いません。
 稲盛和夫氏やジャックウエルチは顕在ですが、かといって我々一般庶民では、話を聞くことも至難の業です。
 仮に、そういう機会に恵まれたとしても、多額のギャラは応分に負担しなければならないでしょう。

 本ならば、故人であろうと偉人であろうと、僅か数百円の投資で、自分の時間に合わせて教えを請うことが可能です。
 更に読書は、自身の器を大きく拡げられる利点があります。

 熱燗で酒を飲む時の、御猪口(おちょこ)を思い浮かべて下さい。
 徳利(とっくり)から酒を注ぐと、すぐ一杯になり、更に注ぎ続けると、みな溢れてしまいます。

 これは、人間も同じです。
 小学校低学年の子供の頃は、知識も経験も未熟ですから、NHKの政治や歴史の難しい番組は理解できません。
 成長するに従って、学び、経験し、知識が増え、徐々に理解が進みます。
 それは、御猪口が湯呑になり、湯呑が茶碗になり、茶碗が丼になるのと同じ理屈です。
 自身の器が拡がることで、許容量が増え、こぼれる量も少なくなっていきます。

 小学→中学→高校→大学と、やや頭でっかちとは言え、半強制的に学び続けることで一定量、器は拡がるものです。
 しかし、社会人に成ってなお、勉強し続ける人は、決して多くないでしょう。
 積極的に本を読むことで、様々な価値観を学ぶ人と、そうでない人ととの器の大きさは、差が開く一方です。
 
 こうした拙文を読む社員の皆さんの、器の大きさも姿勢も千差万別であります。  
 何よりも肝要なことは、いかに器が大きかろうとも、伏せた状態で酒は注げません。
 何事も、何人(なんぴと)も、否定的に捉えるのではなく、素直な心で受け入れるために、せめて器を上向きにして頂きたいものです。

目標必達への執念の粘り腰

 繁忙期の前哨戦とも言える、1月が終わりました。
 昨日、見込みを聞いて回ると、各店ともかなり詰めているものの、僅か20万円ショートで届きそうにありません。
 そこから、今までに無い粘りを見せてくれました。
 
 松山南店:石田さんの、月内入金の強いお願いが功を奏し、10万円契約完了で残10万円。
 そして、目標達成に最も強い意欲を見せていた、大洲駅前店:中伊さんの10万円契約が整い、最終日で無事達成です。
  
 店舗別に見てみますと、最後の契約で大洲駅前店が達成、松山南店は三ヶ月連続の達成。
 個人的には、大洲駅前店の西さんが、入社4ヶ月目で初の契約数&金額TOPの座に輝きました。

 もちろん、理想とするところは、全店・全員達成の完全制覇でしょう。
 それが無理でも、A店が空けた穴をB店が埋め、Cさんの不調をDさんがカバーし、凸凹を均(なら)して全体目標を必達するのが組織です。

 また、リーダー(店長・社長)の仕事は足らざるを補うこと。
 部下が80%やってくれたら残りの20%を、部下が60%に止まったら残りの40%を、それぞれ引き受けて、100%にする責任があります。

 本来、営業会社であるならば、目標未達成で迎える月末の定休日の出社状況や、最終日の店舗内は、殺気立った雰囲気に成って当然です。 
 「できなくても仕方ない・・・」と、敗北を受け入れてしまう負け犬集団に未来はありません。
 今まで、我が社の月末意識は極めて希薄でしたが、中伊さんや和田さんや西さんの加入によって、徐々に文化が変わりつつあります。

 「先月は不甲斐ない結果で申し訳ない。今月は必ずやるから!」

 先月、未達成だった店舗(個人)は、助けて貰った恩を返すつもりで、今月の雪辱を誓って下さい。
 そうした意識の積み重ねが、数字に拘(こだわ)る文化を醸成し、店舗間・社員間の信頼関係を強固にします。

 達成おめでとう! そしてありがとう!
 今月も期待しています。 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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