人生は試練の連続

 昨日は、繁忙期月末ではありましたが、久々に一日全休です。
 長男が、大学入学のため今日、広島に旅立ちます。
 野村ダム湖畔を望む、「遊の里温泉」へ男二人で行き、最後の一日をゆっくりと過ごしました。

 ゆとり教育にどっぷりと浸かり、甘やかされて育った世代です。
 今までは、気の合った友達だけと遊び、部活以外にさしたる上下関係も無く、やりたいことだけを自由に選択して生きてきました。
 洗濯や料理や掃除といった日常の雑多な仕事も、対外的な折衝も、すべて親任せ。
 
 これからは、一社会人として自立していかなければなりません。
 生活費を稼ぐため、当然にバイトもする筈です。
 傲慢な上司や、身勝手な先輩や、我儘なお客様とも、向き合う必要があります。
 失敗をして叱責されることも、壁にぶち当たることも、落ち込むこともあるでしょう。

 そうした試練は、人生の砥石です。
 我慢すること、辛抱することで、忍耐力が養われ、次第に強くなっていきます。
 逃げ出したくなるような逆境に見舞われても、正面から対峙すれば、必ず乗り越えられます。
 天はあなたに、乗り越えられない逆境は与えません。
 そして数年後、良き思い出として振り返ることができれば、それが成長の証しです。

 逃げ出したい気持ちは、自らの短所を示しています。
 その場限り逆境から逃れたとしても、形を変えて逆境は、再び目の前に立ちはだかります。
 だから、辛くても、苦しくても、人は逆境に立ち向かうのです。

 逆境を乗り越えて、一回り大きく成長すれば、身の丈にあった更に大きな逆境に見舞われます。
 その連続が人生です。
 
 逆境をクリアする毎に、自らの成長があり、もう一段高いステージが与えられます。
 逆境の無い人生には、達成感も充実感も生き甲斐も遣り甲斐も、自己実現もありません。
 
 どうしても一人で乗り越えられない逆境に直面した時には、いつでも連絡して下さい。
 私は、常にあなたの味方です。
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命を守る器を提供する自覚

 某自動車販売店の役員の方とお話しする機会がありました。
 工場そのものは影響を免れたものの、二次下請け、三次下請けの町工場が被災したため、部品加工の金型が津波で流されてしまった様です。
 生産は完全にストップしていて、在庫以外の納車は当面期待できないといいます。
 復旧の目途は立ちません。
 
 建築関連も、構造材、断熱材、住宅設備等が全面的に品不足で、着工中や契約済みの資材確保に躍起です。
 今後、東日本の復興が優先されるため、職人不足も含めて、工期遅延と原価高騰が予想されます。

 飲食店も百貨店もレジャー施設も、「それどころじゃない」という自粛ムードで芳(かんば)しくありません。
 復興財源確保のための増税、被災地域の職場喪失、東電の計画停電・・・、日本経済の先行きは極めてネガティブです。
 
 そんな中にあって、我々の携わる賃貸管理・賃貸仲介を中心とした不動産業は、比較的影響の少ない業界といえます。
 企業の体力が消耗するために、積極的な出店や転勤は少なくなるものの、新築が細れば、賃貸住宅へ留まり、結果市場が膨らみます。
 
 未曾有の大震災の被害を受けた訳でもなく、経済的な影響に晒されるのでもなく、五体満足で仕事に取り組むことのできる今に感謝すべきです。

 市況が悪くても、電力が不足しても、人は何処かに住まわねばなりません。
 雨風を凌ぎ、命を守り、家族の団欒を育むマイホームを提供する自覚を旨に、今こそ使命感を持って取り組んでいきましょう。
 

人生を切り拓く思考習慣

 日常、思考に費やされる顕在意識は、僅かに脳全体の3~7%。
 まさに氷山の一角に過ぎません。
 それ以外の93~97%にも及ぶ領域は、潜在意識として水面下に沈んだ状態です。

 この潜在意識を活用できれば、人の力は実力以上に発揮されます。
 例えば、寝入り端の数十分に暗記力が高まることを利用した睡眠学習などは、その典型です。
 眠っている間に知識が身につくのですから、今年宅建資格にチャレンジする人にとっては朗報でしょう。

 こうして人は、意識している時間だけでなく、無意識の時間にも、脳はフル回転で活動しています。
 数学の難しい問題に真っ向から取り組み、何時間も費やしたけれど解が得られない時、一旦思考を中断して風呂で寛(くつろ)いでいる時に、パッと閃(ひらめ)く・・・。
 こうした閃きは、誰しも経験したことがあります。
 身体は安んでいても、脳は休んでいない証明です。

 では潜在意識のスイッチは、どうやったら入るのでしょうか。 
 最も簡単なのは、自分自身の言葉でしょう。
 宅建試験に出てくるキーワードを、ブツブツ呟くことはとても有効です。
 更に、自分が参考書を読み録音して、車で移動する時にリピートさせれば、より鮮明にインプリントされます。

 潜在意識は偉大ですが、正邪善悪を判別しません。
 つまり、批判や弱音や愚痴といったネガティブなファクターをも受け入れ、引き継ぎ、猛烈な勢いで増幅します。
 
 職場も家庭も健全な、前向きな言葉で埋め尽くしましょう。
 例えネガティブな言葉が口をついたとしても、その後でポジティブな言葉を塗り被せればOKです。
 
 「今月は厳しいなぁ・・・しかし、最後まで諦めない!! 今日一件、必ず決めるぞ!!」
 「また失敗しちゃったよぉ・・・でも、この経験を絶対に活かして、次は頑張るぞ!!」
 言葉は言霊(ことだま)、人生を切り拓く、シンプルかつ効果的な思考習慣です。

行き先を決めない旅行

 経営コンサルタント故「一倉定」氏が、次の様に述べています。

【 我が社の未来を決めてしまう経営計画に(かける)時間を節約するという(こと)ほど、間違った時間の節約法は無い。
 経営計画に時間をかけることこそ、時間の最も有効な活用法。
 というのは、計画に費やした時間の数千倍、数万倍の時間が、それ以降に節約できる。
 その意味は、「利益が増大する」ということ。
 仮に一年で利益が二倍になれば、一年間節約したことになる。
 私のお手伝いした会社で、低収益会社などは、利益が二十倍、三十倍した会社はいくらでもある。 】
「一倉定の社長学:第二巻」より

 一年で最も忙しいこの時期の予算策定ということで、各店長には御無理をおかけします。
 しかし、いかに多忙でも、手抜きは許されません。
 自分一人の匙(さじ)加減によって、鉛筆舐め舐め作成するのは簡単です。
 しかし、単なる数字合わせで作られた予算には、何の意味も無いでしょう。

 わざわざ休日にご参集頂き趣旨説明を行い、夜遅くまでかかって作成した上で提出頂き、本部としてチェックした後不明な点を聴き取り、まとめた上で再度投げ返す・・・そうしたキャッチボールを何度か繰り返す内、予算に魂が宿ります。
  
 <強制目標> ・責任が無い ・やり甲斐が無い ・達成感が無い
 <納得目標> ・責任がある ・やり甲斐がある ・達成感がある

 ダメだしも多いと思いますが、我慢して聞いてやって下さい。
 経営計画や予算が無い、有ったとしても杜撰(ずさん)、それは行き先を決めない旅行も同じです。
 
  

大海を知る蛙

 先日、社員の参加しているソフトボールチームの練習を見学する機会がありました。
 このチームは、一昨年の全国実業団ソフトボール選手権の覇者です。

 20代に地域のソフトボールチームに属し、セカンド7番を担っていた私ですが、バックネット裏で見る控えピッチャーの球速は時速100㎞を優に超えています。
 当然ながら、「とても自分には打てない」と息を呑みました。 
 キャッチャーミットに球が吸い込まれてから、バットを振る感覚でしょう。 

 その後、久米店の伊藤社員(キャッチャー)に聞くと、北店在籍のエース客野選手は時速110㎞超であるとのこと。
 マウンドからホームベースまでの距離は、野球の18.44mに対して、ソフトボールは14.02mです。
 従って、体感速度としては3割増しの143㎞となります。

 伊藤選手は入部一年ですが、客野投手の球によって、私物の金属バットを3本折ったそうです。
 恥ずかしながら、金属バットが折れるということを初めて知りました。
 何れにしても、その球威は尋常ではありません。

 ところが、今期から参戦しているトップリーグでは、115㎞級のピッチャーがゴロゴロしているというのです。
 井の中の蛙(かわず)大海を知らず・・・やはり、上には上があるものです。

 仕事も同じでしょう。
 店の中のトップセールスであっても、全社では下位に甘んじることもあります。
 また、全社のトップセールスが、業界では通用しないことも珍しくありません。

 慢心は自らの成長の芽を摘みます。
 少し山を登ったとしても、下界を見下ろし満足するのではなく、更なる高みを目指して自らを高める努力を続けましょう。
  

お客様からの支持率

 営業には、受注数・受注金額・申込残等の様々な指標があります。
 「今月何件契約できたか」というのは結果指標です。
 申込残は、「これから何件契約できるか」という先行指標に成ります。
 
 店舗によって、個人によって、時期によって、曜日によって、繁閑にはバラつきがあって当然です。
 常に申込残が沢山あって、契約予定でスケジュールが埋め尽くされている状態であれば健全といえます。
 そうでなければ、何らかの手立てを講じる必要があるでしょう。
 再来や案内や契約の見込みの無い営業マンが、パソコンの画面を眺めながら、当ても無くお客様を待っている場面があるとすれば大いに問題です。

 新規接客したお客様から、契約を頂ける確率によって営業力を測るのが来店成約率です。
 それは、お客様からの支持率とも言い換えられます。
 身内からの紹介情報や、県外からの転勤で今日中に決めるといったお客様であれば、ほぼ100%契約できるでしょう。
 10人の新規接客の中で、1~2人はそういう方がいらっしゃいます。
 営業力が試されるのは、他社競合で揺れる、或いは期限的に焦らない、その他のお客様です。
 他決理由は、三つしかありません。

 1.あなたよりも、他社の提案の方が良かった
 2.あなたよりも、他社の情報提供が早かった
 3.あなたが嫌い(頼り無い・知識が無い・資格が無い・感じが悪い) 

 新規接客されたお客様をご案内して、「検討します」という、ある意味断り文句の社交辞令を真に受け、口を開けて連絡を待っているようでは営業とは言えません。
 営業として給料を貰っている以上、手紙を書くなり、電話をかけるなり、訪問するなり、お客様へのアプローチに時間を割く義務があります。

 シビアにも、お客様の殆どは、ファースト・インプレッション(第一印象)で決められます。
 結果的に再来で申込となるかもしれませんが、どの営業マンに託すかは初回商談時に決められているのです。

 営業マンとしてお客様から支持されていますか?
 支持されるための研鑽努力を怠ってはいませんか?

これに先んじこれに労す

 論語は一見難解ですが、噛み砕いてみると実に明快な教えをもたらします。
 以下、孔子の弟子である子路の言葉です。

 子路、政(まつりごと)を問う
 子曰(いわ)く、これに先んじこれに労す
 益を請う
 曰く、倦(う)むことなかれ      「子路」

   子路 「政治とは何か?」
   孔子 「率先して働き、人を思いやることである」
   子路 「更にやるべきことは」
   孔子 「一心不乱に実行し続ければ良い」

 ここでは「政治」が語られていますが、経営にも仕事にも当てはまる至言です。
 繁忙期も残り僅かとなりました。
 目標達成できそうな拠点も、難しい拠点もあるでしょう。
 
 計画や目標や数字は、経営に不可欠なファクターです。
 しかし、それは日々の努力の積み重ねなのであって、一足飛びに成し遂げられるものではありません。
 
 会社の実績→店舗の実績→個人の実績→今日の実績→今目の前にある仕事
 当然に、一人のこなす目の前の仕事の集積が、最終的には会社の実績となります。
 
 そして今、過去は動かせませんし、未来はまだ訪れていません。 
 「ああすれば良かった」と、過去を悔やむこと。
 「このままだと不安だ」と、未来を悲観すること。
 このいずれもが意味の無い、無駄な思考です。
 
 過去の失敗を踏まえ、「次は上手くやろう!」
 明るい未来を信じ、「できることからやっていこう!」
 震災報道によって、ネガティブな情報が満ち溢れる時代だからこそ、心のスイッチをポジティブに切り替え、命あることに感謝し、一心不乱に今を生き切る覚悟が肝要です。

 

 

透明性の高い広告

 先日、宅建協会大洲・八幡浜支部合同の研修会に参加して参りました。
 テーマは、「不動産広告の規制について」です。
 不動産広告は、消費者に誤認されないように、うたわなければならない文言や、うたってはいけない文言が定められています。

 西条市の某業者が、昨年の12月に打った広告の実例が紹介されました。
 縦12㎝×横30㎝程のスペースに、実に21物件が、ひしめき合って掲載されています。
 
【 うたってはならない POINTO 】
① 「抜群」6か所  ※ 客観的事実でない
② 「特選」2か所  ※ 客観的事実でない
③ 「残りわずか!」 ※ 煽り広告
④ 「値下げしました」※ 二重価格表示
 その他、「静かな」「閑静な」「人気の」「見晴らし良好」等々

【 うわわなければならない POINTO 】
① 面積が坪表記のみ ※ ㎡表記が必須
② 価格が坪単価のみ ※ 総額表記が必須
③ 小学校近く    ※ m表記が必須
④ 交通の利便    ※ 抜け落ち
⑤ 業者の免許番号  ※ 抜け落ち
⑥ 所属団体     ※ 抜け落ち
⑦ 広告有効期限   ※ 抜け落ち
⑧ 取引態様     ※ 抜け落ち
⑨ 建物建築年月   ※ 抜け落ち
⑩ 取引の有効期限  ※ 抜け落ち
⑪ 物件の所在地   ※ 抜け落ち

 上記の通り、違法・脱法の見本市の様な広告です。
 うたわなければならない点をこれだけ外しながら、御丁寧に会社の企業理念が掲載されています。

 「企業理念:透明性の高い不動産流通を目指し付加価値の創造を絶えず求め続けることが私達の使命です。」
 更に会社のホームページの社長挨拶には、次の文章が・・・。
 「この方針を経営理念に掲げ、取引における対象物件の徹底的な調査、客観的な情報の精査、公開を通して、公平かつ公正な判断材料を提供し、皆様が安心してお取引できる環境を作り上げて参ります。

 ・・・まさにブラックジョーク。
 対岸の火事ではなく、他山の石として受け止めなければなりません。 
 我が社は、厳格なコンプライアンス意識と高い倫理観に則り社会から尊敬される企業を目指します。

 
 

ニーズ&ウォンツ

 昨日の日経新聞に、「不要不急の消費急減」という記事がありました。
 未曾有の大災害による衝撃的な映像や報道が、TV・ラジオ・新聞といったメディアで連日報じられますと、旅行やゴルフといったレジャーを楽しむ気持ちが萎えてしまうのも仕方ありません。
 
 今後の景気後退に対する不安や、被災者の痛みを慮(おもんぱか)った自粛(じしゅく)ムードが入り混じり、四国の様に被災と無関係の地域でも、心理的な動揺の連鎖から消費に影を落としています。
 
 まずは復興が急務となるため、建設関連の資源は東日本に集中投下されるでしょう。
 不謹慎かもしれませんが、被災地周辺をテリトリーとする業者にとっては特需となります。
 それ以外のエリアでは、資材不足、職人不足が長期に渡って続く筈です。
 既に、断熱材や合板や住宅設備などは、手に入り難い状況に陥っています。
 その結果、大幅な工期遅延やコストアップは避けられません。
 西日本の建築・建設業にとっては、今後ボディブローの様にダメージが拡がると予想されます。

 こうした不況の影響を受け難いのが、我々の携わる賃貸仲介・管理ビジネスです。
 確かに、「広めの間取りへ」といった、ランクアップの住み替えは減るかもしれません。
 一方で、「家賃の安い物件へ」という、生活防衛型の住み替えは加速するでしょう。
 「そろそろ家を建てようか」と思い付いていた方が、「もう暫(しばら)く賃貸で」と住み続ける可能性もあります。

 外食を控え、旅行を取り止めたとしても、住む家は必要です。
 今回の様な外的な環境変化や、転勤・結婚・出産・就学といった内なる状況変化の度に、住み替えの需要は生まれます。

 お客様が真に求めているものは何か?
 来店者の状況や、現住居の不満要因、そしてニーズ(必要性)、ウォンツ(欲しいもの)を傾聴し、的を射た提案によってお役立ちしていきましょう。 
 
 

何のために働くのか

 本日は、グループの入社式です。
 我がNYホームに配属される「東川久美」さんを始めとして、新社会人と成られる皆様に心よりお喜びを申し上げます。
 かつて、SONYの創業者である盛田昭夫氏は、新入社員を前に、こう訓示しました。

 「会社というのは働きに来るところだ。
  遊園地みたいなところである必要はない。
  また、我が社は学校ではないので、社員を育てることに注意を払う余裕はない。
  落伍者は、残念だが置いていく。」

 落ちこぼれを作らない様に、底辺に合わせて引き上げようとしてくれるのが学校です。
 一方、企業が底辺にレベル合わせをしたら、早晩つぶれてしまいます。
 競合他社に追いつこう、或いは引き離されまいとするならば、落伍者は置いて行かざるを得ません。
 
 但し、不器用ではあっても、真面目にコツコツ努力するなら、話は別です。
 石の上にも三年、その努力を続ければ、やがて芽が出て、花が咲き、見事な実をつけることでしょう。

 大学でも高校でも専門学校でも、皆さんはお金を払って勉強をさせて貰っていました。
 なんとこれからは、お金を貰いながら勉強します。
 会社では、仕事を通じて技術を高め、知識をつけ、人間性を磨くことができますが、将来、やむを得ない事情で会社を辞めることになったとしても、体得したスキルや資格は、返す必要がありません。

 放課後、或いは休日という時間外、塾に通い大金を払ってまで教えを乞うた人も少なくない筈です。
 ところが、会社では残業、休日出勤と名を変えて、権利と義務が引っくり返るのもおかしな話ではあります。
  
 中世のとある村で、教会を創る三人の石工に聞きました。
 「あなたは何故、石を運んでいるのですか?」

 A 「それは食べるためさ。働かないと食えないからね。」
 B 「ご覧の通り、教会を創るために石を運ぶのさ。」
 C 「教会で祈りを捧げる村人の心に平穏をもたらすためさ。」
  
 食べるために石を運ぶ石工にとって、仕事時間は苦役そのものです。
 一方、世の中のためにと思って働く石工は、やり甲斐や生き甲斐に満ちた時間となるでしょう。
 働く意味や、その目的によって、仕事観は180度変わります。

 何れにせよ、好むと好まざるとに関わらず、60歳の定年を迎えるまで約40年間、殆どの人が殆どの時間を仕事に費やすのです。
 手抜きをしてベンチを温めるよりも、レギュラーとして最前線で走り回る方が、しんどいけれど楽しいに違いありません。 
    
 

博愛の精神が復興の鍵

 日本人が、諸外国からリスペクトされている理由は、パニックの中で秩序が保たれていることだけに留まりません。
 
 世界で起きる戦争の大部分は宗教紛争と言われるように、信仰と対立は常に背中合わせです。
 キリスト教徒もユダヤ教徒もイスラム教徒も、信仰を深めれば深める程、自身の崇(あが)める神が全てで、他は邪教と位置づけてしまう傾向にあります。
 反社会活動にエスカレートするカルト教団などは、その典型でしょう。
 本来、道徳や倫理に基づく教えによって人の心に平穏をもたらし、宥和(ゆうわ)を図るべき宗教が、争いの火種となるのですから皮肉なものです。

 一方で、正月に神社に初詣に行き、お彼岸には寺に墓参りし、クリスマスにはケーキを食べてキリストの誕生をお祝いするという、ある意味節操の無い日本人の宗教観は、世界的に見れば異質です。
 寧ろ、特定の宗教を信心することを、疎(うと)ましく感じる風潮が支配的だったりもします。
 「他をいたずらに否定せず、良いものは素直に受け入れる」という文化は、日本人特有の美学です。
 
 これまで、肌の色や宗教や文化の違いに関係なく行ってきた支援活動の結果、今、世界中から寄せられる救援の声が鳴り止みません。
 
 人は皆、自分が可愛い生き物です。
 誰かの失敗によって、自分に不利益がもたらされた場合、無意識にその誰かを責めたくなります。
 自分が失敗したとすれば、ついつい言い訳が口をついてしまうこともあります。
 
 しかし、家族の失敗ならば、水に流せるものです。
 後輩や同僚や上司も、ファミリーの一員と認識すれば、もっと優しい気持ちで接することができます。
 自分が失敗した時にでも、素直に詫びて、挽回のための協力を求められるでしょう。
 
 個の力は小さなものです。
 「自分は」「自分だけは」「自分さえ」・・・
 この「自分」という言葉の単位を「自店」→「自社」→「グループ」→「業界」→「自国」→「世界」・・・徐々に拡げて置き換えられれば、もっと大きく、もっと優しく成れます。

 世界の宥和も、国の復興も、企業の繁栄も、日本人の品格の根源である、博愛(すべての人を等しく愛する)の精神が鍵と言えるでしょう。
 

使命感に火をつけろ:後篇

アメリカ軍作戦名 「Operation Tomodachi」

【 おはよう、諸君。
 後一時間足らずで、諸君ら140名は、極東に向かって旅立ち、史上最強の敵と交戦する。
 時を同じくして、世界各地の米兵たちも、他の35隻の原子力空母で、同様の救助に向かう行う手はずだ。

 諸君がまもなく赴く戦いは、人類史上最強の救出活動となるだろう。そう、人類史上最強の・・・・
 人類・・・・・この言葉は、今日、我々全員にとって、新たな意味を持つ。
 地球に対する今回の暴虐行為に少しでも意味があるのなら、それは我々人類が共有するものの大きさに気づかせてくれた、という点につきるだろう。

 今回の侵略は、この惑星で共に生きるのがどういうことかを、新たなる視点から見直させてくれた。
 人間同士の無数の差異など瑣末事(さまつごと)でしかないことを痛感させ、共通の利益というものの意味を実感させてくれた。
 そしてさらに、歴史の方向を変え、人間であることがどういうことかをも定義し直してくれた。
 今日この時より、世界の諸民族と諸国家がいかに深く相互に依存しあっているかを、我々は決して忘れることがないだろう。

 諸君は日本を愛し、この日本を守り抜くために自らの才能と技術を差し出し、命すら投げ出す覚悟を固めている。
 諸君と共に戦列に立てることを、私は心から誇りに思う。

 3月11日は日本の祝日だけではなく、地球上のあらゆる国家が肩を組み、こう叫ぶ日となるだろう。
 ”我々は決して従容と死を受け入れたりしない!我々は生き続ける!生き続けてみせる!”と。
 その日こそ、我々は真の独立記念日を祝うのだ! 】

 映画「インディペンデンスデイ」の中の台詞を下敷きにして創られたものだそうです。
 当然にガセですが、良くできています。
 フェイクと知った上でも、読み返す度に熱いものが込み上げ燃えてくるのは、私が単純なせいでしょうか?

 今回の震災を機に、個人主義やナショナリズムに起因するつまらない争いに終止符が打たれ、日本が、そして世界が一つになるなることを祈念しています。 

 最後に、どこかの国の元首相に言いたい。
 「嘘も方便」とは、こういうことなのですよ。
 



使命感に火をつけろ:前篇

 本日の日経新聞プラス1に、「ヤシマ作戦遂行中」なるコラムがありました。
 
【 日本中から電力を集めて長距離砲を発射する、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する作戦名から名付けられた。
 そもそもアニメのヤシマ作戦は、長距離の弓を射った「源平合戦・屋島の戦い」にかけた名前。
 また「八島」は日本の古い呼び名なので、「日本中の力を集める」というダブルの意味があるらしい。 】

 正直、ジェネレーションの違いというか、エヴァンゲリオンのストーリーは存じ上げませんが、幼少の頃に熱狂したウルトラマンにしても仮面ライダーにしても、地球侵略を企てる悪の組織が居て、民の期待を一身に担った正義のヒーローが駆逐するというのが、共通のテーマです。

 30分番組の前半戦は、悪者の攻勢によってハラハラドキドキさせながら、後半ヒーローが盛り返し、最後の5分位で、スペシウム光線やライダーキックといった必殺技が炸裂して、ハッピーエンドとなります。 

 憎たらしいほど屈強な、ヒール役の外国人レスラーに先手を奪われ、額から流血しながらも逞しく立ち上がり、空手チョップでノックアウトしちゃう力道山も、45分間勿体ぶった揚句、最後の最後に「ひかえおろう!」と叫んで印籠をかざす水戸黄門もそうです。

 小学生の頃にアニメでブームとなり、先だって実写化された「宇宙戦艦ヤマト」では、「誰かがこれをやらねばならぬ、戦う男、燃えるロマン♪」と歌われています。

 人間は、こうした古典的な、「地球の危機を救う」とか「勧善懲悪」といったテーマで、使命感の元立ち上がるストーリーが大好きなのです。
 茶化すつもりはありません。

 戦後、高度経済成長に伴い手に入れた豊かさと引き換えに、個人主義が蔓延(はびこ)り、心のつながりが廃れ、自己の営利のみを追求し続けてきた日本人に対し、今回の震災は警鐘を鳴らしたとも言えるでしょう。
 そして、この史上最強の暴虐的な侵略者に対して、米国のオバマ大統領がこう訴えました。    つづく

危機管理の原理原則

 朝のラジオ番組のコメンテーターが、東日本で行われている「計画停電」を「計略停電」と揶揄(やゆ)していました。
 福島原子力発電所の事故を受け、原発に対する安全神話が大きく崩れたため、今後の存続や新設が難しくなるだろうことは容易に予想できます。
 それが故、本当は足りている電力を不足していると訴え、「どうですか、停電になると困るでしょう」とアピールする、大掛かりなパフォーマンスだという訳です。

 真偽の程はともかくとして、原発事故発覚以降、「心配無い、心配無い」と連呼しながら、日に日に状況は悪化し、時に情報開示が遅れた東電サイドの対応は、すっかり国民の信頼を失ってしまったようです。 
 
 【 報告と連絡の違い 】
 「連絡」は事実をありのままに
 「報告」は自分なりの所見を加えて

 だからこそ「連絡」は、悪い情報ほど迅速性が求められるのです。
 都合の悪い事実を、一時的にでも留保してしまうと、判断が遅れます。
 更に、都合の良い解釈というオブラートを被せたのでは、正しい判断ができなくなってしまうでしょう。

 我々の日常業務も同様です。
 オーナー様や入居者様からのクレーム報告が遅れたり、事実が屈折して伝えられた場合、その火種は更に大きく膨らむ可能性があります。
 
 ・事実はありのままに
 ・悪い情報ほど早く
 
 それは、企業にも国家にも当てはまる、危機管理の原理原則なのです。 

同胞に成り替わりできること

 TVやラジオや新聞等のマスコミ報道による、東日本大震災の被災状況と平穏な日常との大きなギャップに、心ざわつくのは誰しも同じでしょう。
 艱難辛苦(かんなんしんく)の渦中にある同胞に対し、「何かしてあげたい」という想いが募り、いてもたってもいられないという方は少なくありません。

 しかし、現段階では、ボランティアを受け入れる体制が整っておらず、個人からの救援物資の受け付けもできない程、被災現場は混乱を極めています。
 直接的な援助の方法としては、やはり義援金が一番でしょう。
 我が社でも、松山久米店太田店長の発案により、店舗カウンターに義援金の募金箱を設置することにしました。

 さて、「援助したい」という善意に水を差す気は更々ありませんが、東日本の危機を受け、西日本の全員がスコップを持って駆けつければ日本は潰(つぶ)れます。
 10兆円の経済損失と言われた阪神大震災を遥かに凌ぐ、未曾有(みぞう)の大災害の経済影響をできる限りヘッジするために、「我々が下支えするのだ」という気概が必要です。 

 会社が繁盛して儲かれば、その約半分の法人税を納めることになります。
 個人が活躍して、賞与や昇給を勝ち得れば、それだけ多くの所得税を源泉徴収されます。
 我々が、日常購入する物品は、消費税が課税されています。
 不動産を売買仲介すれば、譲渡所得や不動産取得に対して納税が成されます。

 直接的ではありませんが、それらの税金はどんなものよりも効果的に、間接的に災害復興に寄与することになるのです。
 今回の震災によって職場を失った方、家を失った方、命を失った方・・・。
 仕事をしたくてもできない多くの被災者に成り替わって、我々は今、目の前の仕事にがむしゃらに取り組むべきなのです。 
 

あなたは宅建主任者ですか

 今日も、日経新聞連載中の、建築家「安藤忠雄」氏の「私の履歴書」からご紹介します。

【 「あなたは一級建築士ですか?」
  ある日の打ち合わせで、依頼主から突然尋ねられた。 ~中略~
  当時、私は二級建築士の資格すら持っていなかった。そう答えると、
 「資格も無い人間に頼んで大丈夫だろうか」と心配そうな表情を浮かべている。
 「資格がなんや」と反発したい気持ちもあったが、ただ黙りこむしかなかった。」 】

 これは、お客様の本音でしょう。
 我々不動産業界も、この仕事に携わる上での免許証として、宅地建物取引主任者の資格が求められます。
 幾等契約を積み上げたとしても、厳密には重要事項説明を他力に委ねており、自己完結しているとは言えません。
 安藤氏が、心で感じた反発と同様に、資格と実務の能力は必ずしも合致しないものです。
 それでも、「資格は足の裏の米粒」
 取らないと気持ち悪いが、取っても食えない、そういうものです。

 会社の中で実力を認められたとしても、無資格者の社会的認知度は低く、転職もままならないでしょう。
 対外的に、宅地建物取引主任者証は、水戸黄門の印籠の如く、御威光があるのです。

【 絶対に一発で合格しようと覚悟を決めた。~中略~
  そこで、昼飯の時間を節約することにした。
  朝、仕事場に行く前にパンを二つ買っておき、それをかじりながら建築の専門書を読むのである。
  日曜日には、電車で奈良や京都に出かけて寺社を訪れ、そこで本を広げた。~中略~
  昨日まで一緒に昼ごはんを食べに行っていた人たちは、
  「安藤は頭がおかしくなったのか?」
  といわんばかりの冷たい視線を私に向けていたようだ。
  が、そのおかげで二級建築士に合格できた。】

 大学も専門学校も出ていない安藤氏ですが、そのビハインドを跳ね返すための、鬼気迫る想いが伝わってきます。

【 気力、集中力、目的意識、強い思いを持つことが、自らに課したハードルを越えさせる。
  20代の初め、私に「一級建築士ですか」と聞いてくれた依頼主には、感謝しなければならない。 】

 「あなたは宅建主任者ですか?」 試験まで、あと7ヶ月しかありません。
 今年の10月16日、社員の皆さんから「あの今日の言葉からスイッチが入りました」と感謝されることを祈念しています。 
 

ネガティブを楽しむ一流選手

 日経新聞のスポーツ欄に、三浦知良選手のコラムが、不定期で連載されています。
 御存じの通り、日本の近代サッカーを牽引し、一時代を築いたストライカーです。
 言葉は重く、説得力に溢れています。

【 優れた選手は、与えられた環境のもとで普通に自分のプレーができる。
  サッカーでは嵐も吹けば大雨も降る。
  でも、アスファルトの上だろうがぬかるみの上だろうが、うまい人間はどこでもうまいんだ。
  順応できる力、とでもいうのかな。 】

 うまくいかない時や、失敗した時、人はとかく言い訳を求めます。
 「環境が悪い」「市況が悪い」「部下が悪い」「上司が悪い」・・・
 しかし、他に責任を転嫁した段階で、改善の芽は摘まれてしまいます。
 まずは、「原因は自分にある」と謙虚に素直に受け止めることが肝要でしょう。
 できない理由を排除し、どうしたらできるかの可能性を追求するのがプロフェッショナルとしての自覚です。

【 いい選手はタフ。
  環境の違いも直面した状況の厳しさもすべて楽しめる。
  試合に負けても切り替え、次へ挑むのも強さのかたち。
  そんなタフさが僕は好きだ。 】

 ノーマークのフィールドをドリブルしながら疾走し、キーパーの居ない無人のゴールに蹴り込んだとしても何の達成感もありません。
 アグレッシブなマークをかわし、僅かな隙を見出してパスを回し、キーパーの逆を突いてシュートを決めるからこそ、ゴールに歓喜することができるのです。
 
 そもそも人生は、うまくいかないもの。
 ネガティブな状況をもポジティブに楽しむことのできる人が真のプロだと、カズの言葉は教えてくれます。


 

日本人の誇りを取り戻す

 昨夕、混雑を避けるため双海海岸線周りで、松山から大洲へ移動しました。
 あの猛威を奮った大津波に繋がっている海は凪ぎ、実に穏やかです。
 道の駅「夕陽のミュージアム」には、沢山の車やバイクが、休憩に立ち寄っています。
 海岸沿いに拡がる土手には、やわらかな日差しが降り注ぎ、満開の菜の花をバックに、カップルや家族がシャッターを切っていました。

 こうした平和そのものの光景に、ひどく違和感を感じます。
 仕事を終えて帰宅し、「TVがつまらない」とほざく愚かな息子達を一括しました。

 行方不明者や安否の確認できない方を含めれば、犠牲者数が1万人を超えるのは確実でしょう。
 津波で町ごと呑み込まれた地域も、枚挙に暇がありません。
 原発事故で被爆した方もいらっしゃいます。
 これは他人事ではなく、国家の危機です。 

 かつて日本は、関東大震災によって失われた首都機能を短期間で取り戻しました。
 第二次世界大戦時、主要都市は根こそぎ空爆を受け、広島・長崎に原子力爆弾を投下され、焼け野原になった国土を見事に立て直し、世界第二位の経済大国にまで成長したのです。
 阪神大震災でも、多数の犠牲者と甚大な被害を引き換えに、更に強い都市へと復興を遂げました。
 
 諸外国は、これだけの災害に見舞われ、パニックに陥りながら、暴動・略奪・暴行といった無軌道な行為が一切無かった日本人に対し、畏敬の念を高めたと言います。
 アメリカで同様の災害があったとすれば、こうした秩序は絶対に保たれていなかったでしょう。
 これが日本人の誇りであり、戦後復興を支え、高度成長をもたらした底力であった筈です。
 
 国家の危機に際し、今こそ日本が一つになって立ちあがらなければなりません。
 自分も含めて平和ボケしている国民に、警鐘を鳴らす必要があります。
 今、我々が、我々としてできることを、一人ひとりがしっかりと考えてみて下さい。

一日一生で生き抜く

 大災害が起こる度、思い出すのが、都知事選への立候補を表明されたワタミ社長渡邉美樹氏の「人生砂時計理論」です。

 人生を80年と仮定すれば、29,200日。
 この世に生を受けた瞬間に、29,200枚のコインを上部に蓄えた砂時計が稼働します。
 一日一枚のコインが、上から下に落ちていき、全部落ち切れば天寿をまっとうできるのです。
 
 ところが、この中には一枚だけ金色のコインが混ざっています。
 この金色のコインが落ちると、途中であっても、残りのコインはすべて落下してしまうのです。
 通常は、最上部にセッティングされている金色のコインですが、運命の節目が訪れると、砂時計ごとシェークされます。
 今回、東日本大地震で命を落とした方は、不幸にも運命の節目が訪れ、金色のコインが落ちてしまったのです。

 「これほど早く寿命が尽きるなら、何故もっと濃密な人生を送らなかったか」
 時間が巻き戻せるならば、一生懸命仕事をしたい、できなかった親孝行をしたい、子供を抱き締めてやりたい・・・死を覚悟しながら、様々な想いが去来したことでしょう。

 報道される惨禍を尻目に、仕事に奔走し、柔らかなベッドで眠り、温かい食事を口にする我々にとっても無縁ではありません。
 自然災害に巻き込まれ、或いは不慮の事故で、はたまた不治の病に苛(さいな)まれ突然、金色のコインが落ちるリスクと背中合わせで、我々は生かされているのです。

 人は皆、毎晩眠りについた時、それまでの命に幕を引きます。
 そして翌朝、運良く目が覚めたならば、新たな命が吹き込まれる・・・それが一日一生の概念です。
 「今日も命を与えて頂きありがとうございます。」 
 私は毎朝、目覚めと共に仏壇に向かって掌を合わせます。
 
 少なくとも命を授かった我々は、生きたくても生きられない、仕事をしたくてもできない、数多くの同胞に成り替わり、今日一日を一所懸命に生き抜く義務があるのです。
 今日も一日頑張りましょう!
 
 

他人の痛みは自らの痛み

 今朝5:50 新聞を取りに出た際に見た、川の流れはいつもと同じように穏やかでした。
 しかし、東北地方を中心とした広い地域で、建物が倒壊し、大津波が押し寄せ、家や車は濁流に流され、火災が拡がっています。
 マグネチュード8.8 国内最大級の地震発生のニュースに、文字通り震撼させられました。
 阪神大震災の、実に100倍ものエネルギーだったと言います。
 自然とは、本当に恐ろしいものです。
 未だ余震が治まらず、避難生活を強いられている方もいらっしゃいます。
 被害の全貌も掌握できていませんが、お亡くなりになられた方のご冥福と、被災地の一日も早い復興を祈念致します。

 さて、こうした災害に見舞われた時、人の捉え方は様々です。
 「自分が被害者で無くて良かった」
 こうした安堵の気持ちは、誰しも本音でしょう。
 次に、近くに住まわれている、身内や知人の安否が気になります。
 
 親交を持つ飲食店の経営者が、仙台に出張していることを思い出し電話しました。
 「今、伊丹空港のTVで被災の様子を見ています。 仙台空港を離陸して9分後でした・・・」
 まさに、間一髪のタイミングです。
 
 その後も、ニュースや新聞等の報道によって、徐々に驚愕の実態を知らされます。
 不幸にも命を落とされた方の無念や遺族の悲痛な想い、或いは自宅や母校や会社が大津波に呑み込まれた、被災者の気持ちを慮(おもんぱか)りますと、心痛を禁じ得ません。

 私の所属しているアマチュア劇団は、かつて一回分の公演の収益を全額、阪神大震災の復興支援に充てました。
 他人の痛みを、自らの痛みとして捉えることのできる人。
 「自分達で何かお手伝いできることはないか?」と、前向きに考えられる人。
 NYホームは、そういう人の集まりであって欲しいと願っています。
 合掌。
 

背伸びで届く適正目標:下

 期首において設定された目標数字は、個人が組織と交わした約束です。
 日産自動車を再建したカルロス・ゴーン流に言うならば、コミットメント(必達目標)に成ります。
 従って、安易に修正すべきではないでしょう。
 但し、前回お話したように、既にクリアしている場合や、余りにもかけ離れてしまった場合には、予算修正に取り組まざるを得ません。
 
 人は、目標をクリアすることによって、達成感や充実感を得るものです。
 周囲から祝福され、幸福感を感じることもできます。
 小さな成功体験の積み上げは、一番有効な成長の強壮剤でしょう。

 ・ 先月はダメだったけれど、今月はクリアした
 ・ Aさんは未達成だったけれど、BさんとCさんで補って、店舗の月間目標を達成した
 ・ D店は目標に届かなかったけれど、E店とF店が健闘して全社目標を達成した
 ・ 来店数は、前年よりも少なかったけれど、単価が高かったのでクリアできた
 ・ 売上は少し落ち込んだけれど、経費削減が功を奏して、営業利益目標は達成した
 ・ 月初は奮わなかったけれど、月半ばに見直した修正目標は何とか達成できた
 
 これらは適宜、身の丈に合った適正目標が設定されているからこその成功体験なのです。 
 目標を見失ってしまえば、生き甲斐も、やり甲斐もありません。
 モチベーションも上げようが無いのです。
 
 適正目標の設定は、マネージャーの最大の仕事と言えます。
 個々人が毎期、毎月、毎週、毎日、リアルな数字を追いかけるならば、店舗や会社の繁栄は間違いないでしょう。

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背伸びで届く適正目標:中

 当然、会社にも店舗にも目標があります。
 その目的(何のために)、期限(いつまでに)、手段(どうやって)は明確でしょうか?
 
 自身が立てた目標であっても、達成が危うくなると、ついつい言い訳が口をつきます。
 「環境が変わった」「市況が悪い」「競合店ができた」「他社がキャンペーンを打った」・・・
 確かに、ミクロの視点でそこだけにフォーカスすれば、事実そうなのでしょうけれど、言い訳が許される目標など、目標とは言えません。
  
 いつも云うように、個人の数字の集積が店舗の数字、店舗の数字の集積が会社の数字です。
 また、日々の数字の集積が月次の数字となり、月次の数字の集積が年間の数字に成ります。
 凸凹や浮き沈みは、あって当然です。
 従って、一カ月単位で一喜一憂するつもりはありません。
 紆余曲折はあったとしても、ゴールが良ければすべて良しです。

 「人間というものは、目標があると、それに向かって努力するという不思議な動物である」 一倉定

 とはいえ、実績と目標とが懸け離れてしまうと、流石にモチベーションは上がりません。
 逆に、楽々とクリアできてしまった場合も、それで安心してしまいます。

 目一杯つま先立ちをし、手を伸ばし、届くか届かないかの適正目標でないと、人の能力を最大限に引き出すことはできないのです。            つづく

 

背伸びで届く適正目標:上

 友達と旅行に行くことをイメージしてみて下さい。

 まずは、何処へ何をしに行くのか、から始まるでしょう。
 例えば、「温泉でのんびりと寛(くつろ)ぐために湯布院に行こう」といった具合です。

 次に、休日の予定を確認した上で、いつ行くのかを決めます。
 湯布院であれば、日帰りは少しタイトですし、かといって一週間は必要ありません。
 概ね、一泊二日か、二泊三日といったところです。

 そして、どうやって行くのか。
 バスツアーに参加するも良し、八幡浜港からフェリーに乗って車で行くも良し、交通機関を乗り継いで行く手もあるでしょう。
 
 旅行代理店に委ねれば、予算に応じて泊まる宿や、食事を取る場所まで細かく手配してくれます。
 目的も、期限も、手段も、予算も明確で、タイムスケジュールも分刻みです。 
 
 何故ここまで、事前に細かく準備するかというと、「滅多にない休日を、有意義に楽しみたいからです。」
 では人生はどうでしょう。
 大まかにでも、ライフプランを立て、目標に向かって邁進(まいしん)している人は稀少です。
 
 特に目的も持たず、予算も期限も無く、ただただ場当たり的で刹那的な、その日暮らしの人がいかに多いことか。
 やり直しの効かない、たった一度の人生であるにも関わらず・・・。
 
 閑話休題。
 人生はテーマが大き過ぎますので、改めて仕切り直します。
 次回は少しものさしを小さくして、仕事にスポットを当ててみます。      つづく

日進月歩の将棋界

 恥ずかしながら、私は将棋を指せません。
 王より飛車を可愛がり、金と銀がどっちに動かせるか判らないレベルです。
 それでも、かの永世六冠「羽生善治」氏は尊敬しています。 
 著書「決断力」は、私の様な将棋が判らない人にとっても、大いに役立つ良著です。

 1997年、チェスの世界王者「ガリー・カスパロフ」と、スーパーコンピュータ「ディープ・ブルー」が対戦し、二勝一敗三引き分けでコンピュータが勝利しました。
 人の作りだした頭脳が、人類を超えた歴史的瞬間です。
 「ディープ・ブルー」は、1秒間に2億通りもの指し手を読むことができ、局面毎に14通り先までの変化を検索して、指し手を決めると言います。
 
 カーネギー・メロン大学の金出武雄先生によると、将棋の指し手の可能性は、10の30乗。
 それは、地球上の空気中に含まれる分子の数よりも多くなります。
 チェスの世界王者を打ち負かしたスーパーコンピュータであっても、将棋は名人に敵いません。
 
 江戸時代以前から続く将棋界にあって、史上最強の棋士は誰か?
 大山康晴、升田幸三、加藤一二三・・・
 仮に過去の名人が現世にタイムスリップして、羽生名人と対戦したとしても、まったく相手に成らないそうです。 
 ここ2~30年のコンピュータの進歩によって、過去の対局が徹底的に分析され、古い指し手に対抗する新たなる定石が、次々と誕生しています。
 即ち、400年の歴史に裏打ちされた伝統ある将棋も今や、日進月歩のハイテク業界なのです。
 今日発見された定石も、瞬時の内に全国に広まり、明日には対策が打たれます。
 そうした研究を怠れば、退場を余儀なくされるのです。
 
 賃貸仲介の業界も、ここ20年で大いに変わりました。
 エイブルやアパマンといったネットワークチェーンが急速に拡大し、情報誌がインターネットに取って変わり、旧態依然とした不動産会社は、今後確実に淘汰されるでしょう。
 将棋界と同様に、怠惰な人材の命運も同様です。

 

86,400秒の使途

 昨日、論語の引用から、習慣の大切さを説きました。
 もう少し踏み込んで解説していきます。

 読書、資格試験の勉強、健康維持のための運動といった※第二領域は、誰しも重要だと思いながらなかなかできません。
 その理由は、「忙しい」からです。

 朝起きて、顔を洗い、歯を磨き、朝食を食べ、出勤して、一日中仕事に追いかけられ、くたくたに成って帰宅し、風呂に入り、夕食を摂り、少しばかりビールを飲み、家族と会話して、TVを見て就寝。
 そんな、ステレオタイプな毎日を送る人も多いでしょう。
 その上で、「宅建は合格したいが勉強の時間が取れない」というジレンマに陥っている訳です。
 「これ以上、何か新しいことを詰め込んだら、オーバーフローしてしまう」という悲鳴も聞こえてきます。

 昨年から、理念の浸透・ヴィジョンの明示・ベクトル合わせを狙いとして、「今日の言葉」を毎日アップしてきました。
 これも、習慣です。
 一方通行に成らない様に、双方向のコミュニケーションを目指し、社員の方々には、「一言でも二言でも」とハードルを下げた上でコメントを求めていますが、その一言すら頂けない方もいらっしゃいます。

 本当に時間が無いのでしょうか?
 いいえ、毎日、夜中の0:00の時報と共に、あなたの口座には86,400秒もの時間が振り込まれます。
 毎日欠かさず振り込まれますが、お金と違って貯金はできないシステムです。
 従って、自堕落・無為に過ごした時間は、二度と戻ってきません。
  
 大人でも子供でも、金持ちでも貧乏でも、男でも女でも、リビア人でも日本人でも、大企業のエリートでも中小企業の創業メンバーでも、時間という資源だけは公平に与えられています。
 そして実は、この資源は有限です。

 ニュージーランドの大地震で、ビルの瓦礫に生き埋めになった学生達は、明日が来ないことなど思いもしなかったでしょう。
 今、再び命が与えられるならば、震災前とは比べ物に成らない程、濃密かつ充実した時間を過ごすに違いありません。

 命は有限と頭では理解しながら、命が永遠であるかの様に錯覚した、漫然たる日々を過ごしてはいませんか? 
 生きている限り毎日与えられ続ける、時間という名の有限かつ貴重な資源を、有効に使い切ることができれば、もっともっと充実した人生が拓ける筈です。

 ※ スティーブン・R・コヴィー著「七つの習慣」における、「緊急性は無いが重要な仕事」

 

習い、相遠し

 「性、相近し。 習い、相遠し。」 陽貨
 ※ 人は皆、生まれ持った性格は似たようなもので然程変わらないが、その後の習慣によって差がつくものだ。


 「論語」の一節です。
 毎日の運動を欠かさない人は健康に近付き、暴飲暴食を繰り返す人は成人病に悩まされます。
 毎日コツコツと勉強を重ねる人は知識や資格を手にし、付け焼刃のカンニングで合格しようとする輩(やから)は逮捕されます。 

 かくの如く、良い習慣を続ける人には良い人生が、悪い習慣を続ける人には悪い人生が訪れるのは自明の理です。
 あなたの今があるのは、生まれ育った環境や、持って生まれた才能の結果ではありません。
 環境や才能に恵まれずとも、後天的な努力によって、成功者の称号を得る人は沢山います。
 よしんば、才能が重要であったとしても、ダイヤモンドの才能を開花させるには、良い習慣によって原石を磨いていく必要があるのです。

 「始めは人が習慣を作り、その後、習慣が人を作る」 ジョン・ドライデン(英国の詩人)
 
 この言葉の通り、最初は一念発起し、意識して習慣を継続しなければなりません。
 しかし、幼少の頃、母から急かされないとできなかった朝の歯磨きが、今当たり前にできているように、習慣になれば苦も無く継続できます。
 そして、最終的には、その習慣が人を作ってくれるのです。
 人生を薔薇色に導く最良のパートナーとして、習慣を味方にしない手はありません。
 


 
  

tag : 最良のパートナー

全社員営業のススメ

 我々は、旧態依然とした接待漬けの営業を是とはしません。
 しかし、紹介によって成果が上がった場合には、社会通念上の良識の範囲内で、しかるべき御礼をすべきでしょう。
 公正な運用と、エスカレートさせないための抑止力を狙いとして、規定を定めました。

 この規定は、外部からの紹介だけに限りません。
 社員であっても、系列会社のグループ社員であっても、報酬を手にすることができます。
 「社員が、その本業で報酬を貰うのはおかしい」という意見もあるでしょう。
 しかし、エイブルの主たる業務は賃貸管理・仲介であるため、売買や建築紹介に対する姿勢は受け身になりがちです。
 忙しさや困難さを承知の上で積極的に引き受けた上での成果なら、上乗せ分としてある程度還元されても良いと考えます。 

 系列の不動産会社があればそこで家を探し、系列の飲食店があればそこで飲み食いし、系列の印刷会社があればそこでコピーする・・・「こんなことは当然だ」という声も少なくありません。
 ただこれも、個々人の考え方によって様々です。
 我々の力足らずもあり、社内需要を100%拾えているかというと違います。

 私が、かつて居た会社も、多くのグループ会社や事業を抱えていました。
 建築、不動産、分譲マンション管理、広告代理店、設計事務所、温浴施設、ヨガ教室、ショッピングモール・・・。
 650名社員の総力を結集せんと呼び掛けた、全社員営業の声掛けも虚しく2年前、破綻に至るのです。
 結果、本丸の親会社は民事再生法申請、グループ各社は破産もしくは身売り、社員の8割は解雇もしくは退職を余儀なくされました。

 企業と社員は、とかく労使対立の構図で見られがちです。
 現実には、会社が沈めば社員も沈み、会社が儲かれば賞与が増え、昇給も実現します。
 グループ企業も同様に、すべての会社が潤えば、成長も発展も還元も意のままです。
 A社だけが良くても、B社C社D社の業績が振るわなければ、還元する原資が食い潰(つぶ)されてしまいます。
 
 更に噛み砕けば、あなたの子供が成人してコンビニを出したとして、わざわざ他所の店にお金を落とすでしょうか?
 多少、遠くても、駐車場が停め難くても、そこで買う筈ですし、知人には口コミの紹介をするに違いありません。

 紹介料は、鼻先にぶら下げる人参とは違います。
 グループのためにと思って動いてくれた愛社精神に対する、せめてもの感謝の気持ちの表れです。
 1億円の売買物件の情報を得て成約できた場合、仲介手数料は300万円、その5%は15万円。
 決して小さい金額ではありませんが、遠慮は無用です。
 あの社員も、この社員も、と紹介料がばら撒かれる状況であれば、会社も笑いが止まりません。
 
 営業で一番難しいのは、情報を拾ってくることです。
 非営業社員の方であっても、人脈から情報を振るまではできます。
 「One for all. All for one.」~ 一人は皆のために 皆は一人のために ~
 全社員、情報のアンテナを拡げて頂き、自らの会社を自らの力で盛り立てていきましょう。

時は孤独の妙薬

 瀬戸内寂聴さんは、若かりし頃、夫の教え子との禁断の恋に落ち、夫も娘も捨てた経歴を持ちます。
 その後、作家「瀬戸内晴美」として、次々とベストセラーを世に出す一方、過去を省(かえり)み天台宗で得度し、今は法名「寂聴」として、迷える人々に勇気を与える日々です。
 著書「孤独を生ききる」の中で、不遇な女性からの相談を受けた際の様子が描かれています。

【 結婚式の直前に、最愛の婚約者を、突然の交通事故で亡くしてしまう。
 悲しみ、苦しみが止め処なく襲い、打ちひしがれる様子を見て、「後を追うのではないか」と心配した家族が、行動を見張る日々。
 そんな苦難が続いたある日、新たな出会いが訪れ、やっと立ち直るきっかけを得る。
 機が熟し、いよいよ結婚しようという気になった時、親友にその人を取られ、別れを余儀なくされた。 
 孤独感と人間不信感が益々募り絶望し、今は出家することを考えている。】

 同様の経験は無くても、この女性の気持ちには誰しも共感できるものです。 
 寂聴さんは、こうアドバイスします。

【 出家というのは、そういう現実的な、形而(けいじ)的なことでは出来ないのです。
 考えてもごらんなさい。
 フィアンセが事故死された時、あなたはその悲しみから立ち直る日があるなどと、想像できたでしょうか?
 どんな苦しみも悲しみも、人間は生きて耐えていたら、いつの間にか「時」が薬になって、少しずつ癒(いや)してくれるものなのです。
 
 忘却という能力が人間に与えられているのは、神仏の劫罰(ごうばつ)なのか、恩寵(おんちょう)なのかと、私は今でも判りかねます。
 でも、どんな苦しい経験も、辛い想い出も、その時に受けたと同じ強さを保って、人の中に住み続けるということは決してないのです。

 不幸の峰をいくつも乗り越えて、歩み続けるのが人間の生き方だと思います。
 「日にち薬」という特効薬だけが、今のあなたの孤独の淵を必ず攀(よ)じ登らせてくれます。 】

 何と見事に、心洗われる説法でしょう。
 いかに孤独でも、時だけは味方してくれます。
 そして、苦しみも悲しみも、時の経過が癒してくれます。
 

プロの自覚と責任と誇り

 日経新聞最終頁の人気コーナー「私の履歴書」に連載中なのは、RC(鉄筋コンクリート造)打ちっ放しの魅力を引き出す建築家「安藤忠雄」さんです。
 建築・建設・不動産という、住まいに関わる仕事をしている我々は、その生き様を当然に注目すべきでしょう。

【 私の仕事を見て、「好きなことをやってお金をもらえるからいいですね」などと言う人がいる。
 他人のカネで自分のつくりたいものをつくる、うらやましい仕事にみえるらしい。
 しかし実際は、常に「現実」と渡り合う、一に調整、二にも三にも調整という地味で過酷な仕事である。
 最初にぶつかるのが予算である。

 どんなに挑戦してみたいアイデアがあったとしても、予算の範囲を超えてしまえば依頼主は納得してくれない。
 困ったことに、大きな夢をもった依頼主ほど、たいていは予算が少ない。

 「リビングは広く」「天井は高く」「風呂場から景色を楽しみたい」・・・
 要望を聞けばどんな豪邸を建てるのかと思ってしまうが、予算を聞くとその半分でも実現が難しいケースがほとんどだ。
 
 夢と現実の隔たりを依頼主はなかなか理解してくれない。
 建設費を抑えなければならないのに、打ち合わせを重ねるほど逆に要求が増えてくる。
 様々な問題をクリアしてやっと計画が固まりだしたら、今度は施工会社と工事費をめぐってぎりぎりまで折衝に次ぐ折衝。
 
 そして建物が完成したら、待っているのは依頼主からのクレームだ。
 「リビングが思ったより狭い」「天井が低い」、アイデアを重ね、苦心して到達した、夢と現実の折り合った「空間」。
 が、出来上がって初めて知る夢との相違に、思わず不平を洩らす依頼主もいる。 】
 
 長い引用になりましたが、日本を代表する世界的な建築家の生身の声だけに迫力があります。
 前職でも、設計志望の若者を沢山受入れました。
 残念ながら、その多くが建築を芸術と取り違え、建築家ではなくアーティストだと勘違いしています。
 そして、お客様よりも先に、自分自身がイメージとのギャップに悩み、「自分のやりたいことができない」という、訳の判らない理由で頓挫してしまうのです。
 当たり前ですが、住まいの主役は、そこに住まう住人でしょう。

【 建築家の仕事は、日々苦難の連続といってもよいが、それでも人の命を安全に守り、安心して過ごせるようにするのがこの仕事の意義であり、そこに自分の誇りがある。 】

 我々も、建築家と同じく、マイホームの斡旋という仕事に携わっています。
 プロとしての自覚と、責任と、誇りを持って仕事に当たって下さい。 
 

誠実さこそが王道

 我が社が某店でリプレイスした、某物件の某オーナーの元に、現管理会社である某社の某担当者から連絡がありました。
 某オーナーの本業に対して、圧力・脅しをかける内容です。
 大義名分はともかくとして、幼稚な報復措置に間違いありません。

 我々が身を置く、賃貸管理・仲介業は、開かれた世界です。
 管理物件の入居率を高めるべく、空室状況をガラス張りにして開示し、ライバルである競合他社に協力を乞います。
 協力を求められた側も、「困った時にはお互い様です」とテーブル上では笑顔で握手しながら、アンダーテーブルでは蹴り合い、虎視眈々(こしたんたん)とリプレイスの機会を伺うのが常識です。
 
 オーナー様の元へ足繁く通い、手紙をしたため、入居付けの実績をアピール・・・といったフェアな営業によって解約通知書の印鑑を貰い受けます。
 力及ばずリプレイスされた側も、「いやあ、うちも入居斡旋でお役立ちできなかったので仕方ありません。今後ともご紹介はさせて頂きます。」と爽やかにブレークするのが大人の対応でしょう。

 かつて、アメリカのフィギュアスケート界に、「トーニャ・ハーディング」という選手がいました。
 どうしても金メダルが欲しかった彼女は、リレハンメル冬季五輪選考会を兼ねた全米選手権の会場で、元夫にライバル「ナンシー・ケリガン」を襲撃させるという愚かな計画を企てるのです。

 膝を殴打され負傷したナンシーは、泣く泣く欠場を余儀なくされます。
 一方、加害者であるトーニャは、この大会で優勝しました。

 しかし、肝心のリレハンメル五輪では、復活を果たしたナンシー・ケリガンが見事銀メダルに輝くのです。
 そしてトーニャは、トリプルアクセルに失敗した揚句、演技を中断し、「靴紐が切れた」と涙ながらに審判に訴え、ごね得で再演技を許されたにも関わらず精彩を欠き、8位に沈みました。

 負けた相手は、ナンシーでも、他のライバルでもありません。
 自らの邪悪な行為が、心身の強さを蝕(むしば)んだのです。
 その後トーニャは、襲撃事件の首謀者として訴追され、かつての全米選手権優勝記録剥奪ばかりか、事実上選手生命を断たれてしまいます。

 「手段を選ばず勝てば良い」という輩(やから)もいますが、スポーツもビジネスも、誠実さこそが王道です。
 邪(よこしま)な手段によって短期的に成果を得られたとしても、その栄華が永続きすることはありません。
 我々は信じた道を、正々堂々と歩んでいきましょう。
 最終的に生き残るのは、お客様から必要とされる会社だけです。  
 
 
 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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