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幸不幸を分ける考え方

 デールカーネギーの格言です。
 
 「幸不幸は、財産・地位・或いは職業によって決まるものではない。
  何を幸福と考え、何を不幸と考えるか、その考え方が幸不幸の分かれ目なのである。
  例えば、同じ職場で仕事をしている人が二人がいるとする。
  この二人は、ほぼ同じ地位と財産を持っているにも関わらず、一人は幸福に感謝し、一人は不幸を嘆く。
  それは何故か?・・・気の持ち方が違うだけだ。」

 確かに、同じ職場で働く社員の気持ちも様々です。
 手に入らないものに目を向けて嘆くか、今有るものに目を向けて感謝するか・・・ものの見方で大きく変わります。

 「与えられない」「貰えない」という受け身か、「自ら変える」「自ら掴む」という前向きな考えか・・・こうした主体性の有無でも取り組み方は違ってくるでしょう。

 「給料が安い」「賞与が少ない」・・・こうした待遇面での不平不満は珍しくありません。
 会社の利益は、お客様へのサービス提供の対価として、お役立ちに比例して頂くものです。
 お役立ちが増え、利益が積み上がれば、会社としては算盤が許す限り、社員に還元したいと考えています。
 平等では無く、貢献した社員には相応に、貢献しない社員にはそれなりに配分するのが公正でしょう。

 今は創業間もない中小零細ですが、やがて社会的にも認められる立派な企業に成長させます。
 そうなれば必然的に、役員や部長や課長といったポストが誕生するでしょう。
 そのポストを埋めるに相応しい社員は誰でしょう?
 仕組みも体制も未整備な中で愚直に会社を支え、苦楽を共にして会社の礎を築いたあなたです。
 
 理想の職場や天職は、白馬に乗った王子様の様に、ドラマチックに巡り合う訳ではありません。
 日々一所懸命取り組むことで今の仕事が天職となり、自らの提案でより良い方向に導こうとする姿勢が理想の職場を作るのです。
 前向きな改善提案に対しては、常にドアを開けています。

 前職時代からの同志は、既にお気付きでしょう。
 完成された大きな会社の歯車の一つとして働くよりも、小さな会社の創業メンバーとして、会社を大きくしていく方が遥かに楽しく、やりがいに満ちています。
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二人三脚の運命共同体

 採用に向けて面接を進めています。
 昨今は、企業側が採用の枠を狭めており、求職活動はままならないというのが一般的な見方です。
 しかし、実際に面接させて頂く中で、求職する方々にも問題があることを痛感します。
 新卒採用された会社を、約一年で退職した方のエントリーシートには、次の様に退職理由が記されていました。

 「急な配置転換や労働条件の悪化のため、同社で働き続けることに不安を感じ、退職を決意した」

 配置転換とは、製造4課から製造2課への異動です。
 労働条件の悪化とは、残業4時間が1~2ヶ月続いたことを指します。
 ちなみに、その間の残業手当は、しっかりと支給されているそうです。

 今後彼が、何社の面接を受けるか判りませんが、この理由を聞いて同情する人事担当者は皆無でしょう。
 どんな会社でも、配置転換はあります。
 我が社のスタッフも、大半が未経験部署からの配置転換組です。
 私自身も前職の会社で、菓子販売店店長→賃貸仲介・管理→分譲マンション販売と、常に新規事業をゼロから立ち上げ開拓してきました。
 そうした環境変化を、前向きに受け止められる逞しい人材でなければ、これからの時代生き残れません。

 別の面接者は、SE(システムエンジニア)として勤めた会社に朝8時に出勤し、帰宅はほぼ毎日午前様。
 時として、徹夜が二日も三日も続いたので体力がついていかなかった・・・と語っています。
 ここまできますと、流石に限度を超えているとも思いますが、先述の様な一過性の4時間残業をもって、「労働条件の悪化」と捉える感覚は、甘さ以外のなにものでもないでしょう。

 社会人としての経験が浅いと、当たり前の基準が曖昧(あいまい)なまま、雰囲気に流されてしまいがちです。
 未熟なメンバーだけで話し合い、結果的に「会社が悪い」という、短絡的な結論を導く可能性もあります。
 彼にとっては、会社の中で冷静に諭してくれる、良い先輩に恵まれなかったのが、最大の不幸かもしれません。

 会社の成長を社員は生き甲斐に感じ、社員の成長によって会社の業績が向上し、会社の業績があがることで社員の待遇に還元される・・・労使の関係は決して加害者と被害者ではなく、二人三脚の運命共同体なのですから。
 
 
 
 

 

ドラフト外の大投手

 昨日、江川を取り上げたとなれば今日、この人に触れない訳にはいきません。
 我が愛媛が生んだ、孤高の大投手「西本聖」です。
 球史に残る超法規措置で、華々しく巨人入りした江川とは違い、松山商業からドラフト外での入団でした。
 天高く足を突き上げる、星飛雄馬ばりの独特の投球フォームは、見ているだけで心躍ったものです。
 通算165勝は目立ちませんが、ドラフト外入団の最多勝記録でもあります。

 かつて、野村克也氏が現役当時、「長嶋が向日葵(ひまわり)ならば、俺は月見草」と自虐的に語りました。
 江川が華麗に咲き誇るハイビスカスならば、西本は踏まれても踏まれても健気に花を咲かせるタンポポでしょう。
 その西本が、現役時代に語った言葉です。

 「プロで頼りになるのは、自分ひとりの力である。
  それには、練習する以外にない。
  他人の二倍三倍、練習するのは当然。
  それだけでは、他人の上にはいけない。
  他人が遊んでいる時まで練習して、初めて一人前に成れる。」

 決して天才肌ではなく、努力と忍耐によって一流の称号を勝ち取った方だけに、非常に説得力があります。
 勿論この教えは、野球だけに限りません。
 不動産業を始めとした、ビジネスにおいても共通です。 

 西本の引退試合は、雑草人生に相応しく、多摩川グランドで行われました。
 主催したのは、同期入団のドラフト一位、定岡正二氏です。
 そのひっそりとした舞台における、最後の打席、定岡監督が平光主審に告げます。
 「代打、長嶋茂雄!」
 3,000人の大歓声に包まれながら、西本の花道は飾られました。
  
 
 

結果以上に大切な何か

 天下の読売巨人軍が、空白の一日を突いて電撃入団発表を行い、異例のコミッショナー裁定によって、故小林繁投手との三角トレードで決着した、前代未聞の事件の主役は、御存じ「江川卓」投手です。
 全盛期は、150㎞を超える伸びのあるストレートと落差の大きいカーブで、バッターの付け入る隙を与えませんでした。
 オールスター戦で先発し、8者連続三振に切って取った快刀乱麻の圧巻劇は、今でも語り草です。

 さて、掟破りゴリ押しの入団によって、ダーティーなイメージの付きまとう江川氏ですが、彼の人間性を感じさせるエピソードが残されています。
 作新学院のエースとして、高校時代から怪物くんと評され、スカウト陣やマスコミから注目されていた彼は、華やかなスポットとは裏腹に、心の孤独を感じていました。

 当時の作新学院は打てないチームで、エースで4番である江川のワンマンチームと言っても過言ではありません。
 江川一人が注目されるために、必然的にチームメイトとの溝が生まれます。
 昼食を取る際も、迷惑がかからないようにと、常に一人ぼっちでした。
 彼は、周囲からのプレッシャーに苛(さいな)まれつつ、孤独と闘いながら剛球を投げ続けたのです。

 1973年8月16日 甲子園大会2回戦 銚子商戦。
 常に優勝候補の一角と目されながら、これが彼にとって高校生活最後の試合となりました。
 球史に残る、0対0の延長12回裏1死満塁ツ­ースリーの場面。
 雨中のマウンド上に、次々とチームメイトが駆け寄ります。

 一人が、江川に対してこう言いました。
 「ここまで来られたのは、おまえのお陰だ。
  フォアボールでも良い。
  最後の一球、おまえの好きな球を投げろ。」
 その言葉を受けて投じた渾身のストレートは、高めに浮いてフォアボール、押し出しのサヨナラ負けでした。

 後日、この場面を振り返って、江川はこう語っています。
 「実に清々しい敗戦だった。あの試合のあの一球によって、チームが一体になったと感じることができたから。」 
 勝利にこだわることも、結果も大切ですが、時として結果以上に大切な何かがあることを、怪物江川の言葉は教えてくれます。

有難い休日の電話

 昨日は水曜定休日でしたが、共同で進めている案件のパートナーからの電話で起こされました。
 「取引のスキームが変わったので、買主の方の了解をとって貰いたい。」
 すぐさま買主の会社に連絡を入れ、「今から書類を作って伺うので、押印頂きたい。」と告げます。
 大洲の事務所に行き、書類を作成し、その足でお客様の所へと向かいました。
 これまでも八割方固まっていた取引ですが、今日の流れで鉄板です。

 午前中、体調回復の兆しか、声はガラガラでした。
 昼からも、お客様からの電話が続きます。

 まずは先日、娘さんの単身マンションをお世話した同級生からです。
 「娘と同じ専門学校に入学する友達が、同じマンションに住みたいと言っている。」
 本日、空室状況を確認した上で、連絡することにしました。

 次も、同級生です。
 二年前、故郷の内子町に飲食店を開店しました。
 毎月一回、同級生の食事会を開催しています。
 これまでは松山からの通いでしたが、お子さんの小学校卒業を機に、内子定住を決めたようです。 
 そこで、松山の自宅を賃貸で貸す相談でした。
 本日、15:00にお店に出向いて話を詰めます。

 次は、大洲で管理させて頂いているマンションオーナー様です。
 管理物件では無い松山のマンションの、配管工事の見積依頼を頂きました。
 
 若い頃は、休日に仕事の電話がかかると憂鬱な気持ちになったものですが、今は心から有難いと思います。
 
 自らの給料を捻出するには、利益を稼がないといけない。
 利益を稼ぐためには、売上を上げなければならない。
 売上を上げるためには、契約を締結しなければならない。
 契約を締結するためには、商談をしなければならない。
 商談をするためには、集客しなければならない・・・。

 会社経営で最も難しいのは、お客様の創造です。
 待っていて来ないのであれば、こちらから訪ねてでも営業する必要があります。
 個人的には、そこそこ忙しく仕事をこなしていますが、その殆どがリピートや紹介や来店や電話によって、お客様の方からアプローチして下さる仕事ばかりです。
 営業の王道である、軍隊式の飛び込み訪問や夜討ち朝駆けを否定するつもりはありませんが、紹介やリピートにつながる人的財産がストックされていれば、そうした根性論など無用になります。
 
  

正の扇動と負の扇動

 スイスの心理学者「ユング」は、孤独についてこう語っています。

 「孤独とは、自分の周りに人がいないために生じるものではなく、自分にとって重要だと思っていることを他者に伝えられないことや、自分自身が他人に許容することのできない、何らかの観点をもつことにより生まれるものだ。」

 つまり、「自分の考えを理解して貰えない」「周囲の人達の考えが理解できない」そんなパラダイムに陥った時に孤独を感じます。
 即ち孤独は、自からの心の内面から生まれるものといえるでしょう。

 人は孤独を嫌い、同調者と群れることを好む生き物です。
 仲の良い友達同士で食事を共にする小学校の遠足、大学のサークル、政界の派閥に至るまで、世の中には多種多様な集まりが存在します。
 会社や店舗も一つの集まりですが、根源的には経済的な関係を持って結びついているために、必ずしも同調者だけとは限りません。
 
 こうした集まりを束ねるのが、学級委員・党首・店長・社長といったリーダーです。
 リーダーシップには、「正の扇動」と「負の扇動」があります。
 何かしら敵対する対象を見つけ出し、その批判をテコにして誤った方向に導くのが「負の扇動」です。

 仕事を終え、居酒屋に気の合う仲間で集まったとします。
 誰かが口火を切り、「今日の部長の態度ったら無いよな?」「そうだ、そうだ。」と上司の悪口を肴にして酒を飲んでいる姿がそれです。
 人の悪口ほど、酒を美味くする妙薬は無いと言われます。
 賛同者だけで不平不満や愚痴を言い合えば、楽しくもあり、気持ちはスッとするでしょう。
 ある意味、「負の扇動」ほど、まとめ易い組織運営の手法はありません。
 
 しかし、それを本来のリーダーシップと思ったら大間違いです。
 国会での答弁を見ても明らかな様に、単なる批判家について行く人はいません。
  
 一方、正しいヴィジョンを指し示し、組織をより良い方向に導こうとするのが「正の扇動」です。
 そのためには、自分の考え方を相手に伝え、相手の考え方を理解しようと努力する必要があります。
 上司から、一見理不尽な指示が出されたとしても、その真意を汲み取り、自分の中で咀嚼した上で、判り易く末端まで行き渡らせることがリーダーのあるべき姿です。
 それを億劫がったり面倒臭がったりする様では、リーダーは務まりません。
 社長や店長だけに限らず、自分自身をモチベートする上で、「負の扇動」に惑わされないことは重要なファクターの一つと言えるでしょう。
 

大穴の前の小穴

 体調管理が、ビジネスマンの基本であることは、今更言うまでもないでしょう。
 特に、少数精鋭で運営する賃貸仲介店舗では、一人の穴を埋めるのも至難の業です。
 体調が悪いことに同情しながらも、100%優しい気持ちではいられなくなります。
 また、役職が上になればなるほど、責任が重くなり、おちおち風邪も引いていられないのも事実です。

 某コンサルタント会社の社長は、社内に「風邪引き禁止令」を布告。
 「風邪を引くなら休日前。」という条件を付け、休み中に養生し、休み明けには元気に出社するのがビジネスマンのあるべき姿と説きます。

 古くからお付き合いのある某社長は、こう言って笑わせていました。
 「昨夜から咳が止まらず、寒気がして、頭がズキズキして、熱を計ったら38℃超。熱い風呂に入って汗を流して、一晩寝たら何ともなかったんですが、いやあ、もうちょっとで風邪引くとこでした。」

 かくいう私も、自己管理の至らなさで、ここ数日間、体調が優れません。
 一昨日などは、運転して帰るのがやっと。
 昨日は、午前中にどうしても外せない商談がありましたので、午後から早帰りさせて頂きました。
 業務が立て込んでいますので、有難いことに電話は次々と入ります。
 それでも、10時間近く睡眠をととりましたので、明朝は復調している筈です。
 実は今の時刻は19:00で、元気な自分をイメージしつつ、回復宣言の予告投稿しています。
 風邪を直すのに有効なのは、投薬よりも点滴よりも睡眠と気力だそうですから。

 ONとOFFのメリハリは、人生を楽しむために不可欠でしょう。
 しかし、朝まで騒いで睡眠不足とか、深酒して二日酔いということに成りますと、少なからず仕事にも影響を及ぼします。
 社会人として、節度ある行動を心がけて頂きたいものです。

 いずれにしても、体調が悪いにも関わらず無理をすれば、長引いて、より迷惑がかかります。
 大穴を空ける前に予兆に気付き、小穴を空けて自己管理することが肝要です。
 
 
  

明日のメシの種

 繁忙期の前哨戦に差しかかったこの時期、紹介情報が多く、心から感謝しています。
 紹介者は、既存のお客様、社員の友人・知人、経営者仲間、グループ企業の社員と、多種多様です。

 ・ 知人から住宅建築の相談を受け、お薦めした建築会社で決めて頂いた
 ・ かつてマンションを買って頂いたお客様から、売却の依頼があった
 ・ 友人の御子様が、専門学校に就学するに当たり、お部屋探しのご用命を受けた
 ・ 知人の勤務先で、県外から異動する社員の転居先を依頼して貰った
 ・ グループ企業に入社する社員に、総務担当者からお声掛け頂いた
 ・ エリア外のエイブルネットワーク店から、ご紹介を受けた
 ・ 以前、売買でお取引のあったお客様が、孫のお部屋探しのために来店頂いた
 ・ 前職の同僚からオーナー様をご紹介頂き、管理契約を後押し頂いた
 ・ 取引先の金融機関の支店長から、収益物件購入のお客様を紹介頂いた
 ・ テナントを契約したお客様から、知人のお部屋探しに薦めて頂いた
 ・ 某社の会長から、お膳立ての整っている取引に入らせて頂いた・・・

 まさに枚挙に暇が無く、売上に占める割合も、無視できないほどのボリュームに成りました。
 本当に、ありがたい限りです。
 
 さて営業マンの、賞与・昇給・昇格といった評価をする際、幾つかの指標があります。
 契約件数・契約金額・粗利額・成約率・・・これらは単純比較が容易な「数字」です。 
 一方で、「お客様満足度」という定性的な指標は、定量的な置き換えが難しく、前職でも苦労しました。
 すべてのお客様を対象にアンケートを実施して、満足度のパーセンテージを指標としたこともあります。

 契約等の「数字」は「今日のメシ」、「お客様満足度」は「明日のメシの種」です。
 当然に、契約や売上が上がらなければ給料も出せず「今日のメシ」にありつけません。
 しかし、強引な売り方をお客様が不快に感じたとしたら、次のリピートも紹介も無いでしょう。
 その人だけに留まらず、「あの店はダメだ」という悪い評判を、友人・知人に口コミで拡げられる可能性もあります。
 そうした営業マンは「今日のメシ」を稼ぐ半面、「明日のメシの種」を潰しているとも言えるのです。
 一方で、「お客様満足度」が高ければ、対応したお客様自身が営業マンとして、貴方に成り替わって紹介の輪を拡げてくれます。
 
 「数字」と「お客様満足度」は、決して逆行するものではありません。
 過去の誠実な対応は、貯金の如くストックされ、将来必ず利息を付してリターンするのです。
  


 
 

 

消極的な不遜

 日本マクドナルドのCEO「原田永幸」氏は、著書「とことんやれば、必ずできる」の中で、次の様に語っています。

【 とかく人は、自分が素晴らしい成果をあげたり、成功を収めたりすると、「すべては自分の実力の成せる業だ」と思い込む傾向があります。
 がんばった自分を誉めてあげるのは悪いことではありませんが、そこに至るまでには多くの人がさまざまな形で協力・支援してくれた筈です。
 そこを忘れてはいけません。
 とりわけ若い時代は、自分のことで精一杯。
 周囲を見渡す余裕がないために、人に対する感謝の気持ちを忘れてしまいがちなのです。
 私も実に多くの人から、いろいろな教えを受け、どれだけの温かい心遣いと支援をいただいてきたことか。
 社会人になって三十年余りを経た今、振り返ると感謝の気持ちでいっぱいになります。 】

 「マックからマックへ」
 アップルコンピュータから、まったくの異業種である外食産業へトップハンティングによって転身し、当時低迷していたマクドナルドを短期間の内に立て直し、トップ企業へと押し上げた剛腕であるにも関わらず、その言葉には、不遜さの欠片もありません。

 古今東西、成功者と言われる人は沢山いらっしゃいます。
 その栄華は、必ずしも永続する訳ではなく、時として一過性で終わる場合もあるでしょう。
 そこを分ける重要なファクターは、謙虚さや感謝の念を持ち続けられるか否かです。

 謙虚の対義語としての不遜さとは、胸を張ったり、自慢したりする、積極的な態度だけに限りません。
 ・自らの過ちを認め素直に「ごめんなさい」が言えない
 ・フォローや協力に心からの「ありがとう」が言えない
 そうした、消極的な不遜さがあることを、自覚する必要があります。
 
 

邪心を洗い流す再来

 我が社の初契約はというと、実は賃貸借契約ではありません。
 土地の売買契約、しかも売り買い両直の取引でした。
 その仲介手数料総額は、なんと5万円・・・です。

 グループ企業の方から紹介されたお客様は、高齢の未亡人でした。
 進入口の橋を、隣家と共有している都合上、その一部を年間千数百円という、低廉な価格で賃貸しています。
 契約書はいにしえに、当事者間で交わした曖昧な内容です。
 ご主人が他界した後、「軒がはみ出している」とか、「車が置きっ放し」といったトラブルが絶えません。
 そこで「何とかして下さい」という、NHKお昼の番組で上沼恵美子に寄せられる様な内容の相談でした。

 双方の家を訪ね、経緯をヒアリングしますと、案の定言い分は食い違います。
 ある程度、根回しをした後に両家顔合わせしても、感情が昂ぶり、一触即発の状態です。
 何度も足を運び、何とか取りなし、賃貸している土地を売買することでまとまりました。
 土地面積は僅か数坪、取引金額は50万円、従って役所調査も重要事項説明も契約書面もすべてこなした上での報酬は、双方から2.5万円ずつしか頂けません。

 更に契約後、新たな問題が噴出します。
 この土地は宅地ではなく農地、建物は未登記、周囲の家との境界は未確定、名義も故人のままです。
 従って、農地転用、登記、相続、境界確定、合筆、分筆、所有権移転を、すべて行う必要がありました。
 結果的に決済は、契約の三ヶ月後です。

 あれだけ仲の悪かった隣り同士の両家は、決済当日、一緒の車に同乗し、笑顔で事務所に来られました。
◇ お客様「おかげさまで境界も明示されて、すっきりしました。ありがとうございます。」
◆ 松岡「多少費用はかかったかもしれませんが、毎日顔を合わせる隣人との関係が、些細な境界のことでもめることが回避できて何よりです。これから先、孫子の代に継承する上でも、ここでけじめがついて良かったと思います。」

 言葉では綺麗にまとめたものの正直心中は、「これだけ手間がかかって5万円か・・・」と、少し邪(よこしま)な想いも過ったものです。
 それから1年以上経った先日、この取引のお客様が、ご家族を連れて来店頂きました。
 お孫さんが、大学に進学するためのお部屋探しです。
 「あの時は、本当に良くして貰いました。」
 お客様の真っ直ぐな言葉を受け、一年前の自らの邪心を恥じると共に、袖振り合う縁の大切さと感謝の念を再認識した次第です。 
  
 
 
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン

・経歴 
 雄新中卒業 → 新田高校中退
 大工・石工と約十年職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業
 令和2年 ㈱南洋建設 代表兼任
 令和4年 ㈱たんぽぽ不動産起業

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