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忙しくとも心亡くさず

 しつこい様ですが、7月は決算月です。

 目標達成に向け、最後の追い込みに勤しむ人。
 既に達成を見届けていて、来期の繰り越しを積み上げようとしている人。
 各社各様でしょう。

 併せて7月は、来期経営計画策定も大詰め。
 多くの時間も、膨大なエネルギーも費やす、大変と云えば大変な作業です。

 しかし、十年前を振り返るにつけ、改めて思います。
 良い数字と向き合えることが、未来に希望の灯を灯せることが、どれだけ幸せなことか。
 
 損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー・・・。
 どんなに目を凝らしても、変わり得ない絶望的な数字。
 今をギリギリ凌いでも、来週、来月と、波状的に訪れる資金繰りの危機。

 会社では心ここに在らず、家で居ても心穏やか為らず。
 悪戦苦闘の末、矢尽き刀折れ、前職の会社は民事再生法を申請しました。

 初心忘れるべからず。
 忙しいとは、求められていることの証しです。
 文字の通りに、心を亡くしてはいけません。
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経営計画とは

 経営計画書の初稿が、各社から上がってきました。
 事前の通知や、研修や、説明会を通して、しつこい位に説明してきたつもりです。
 それでも成果物にはバラつきがあります。

 一例を挙げてみますと・・・。

 ・ 「十年後の我が社」 
  今の業務の延長線上の超現実的な言葉の羅列。
  若い社員が、心ときめく、夢と希望に満ちた内容であって欲しいものです。

・ 「中長期五ヶ年計画」
  売上は微増、販管費は向こう五年間横這い。
  ということは、社員の数は増えない、昇給も期待できないということになります。
  誰がそんな会社で働きたいと思うでしょうか?

・ 「経営理念・経営方針」
 ジャック・ウェルチ曰く、「そこらの市販のリストから抜き出したような、誠実・品質・卓越・サービス、なんてバリューが並んでしまったというのはよくある話だ。」
 
 実際、その言葉通りの理念も散見されます。
 首だけ挿(す)げ替えても成立するような理念では意味が無いでしょう。
 
 我が社の存在意義は何か。
 私たちは、どのビジネスで、どうやって勝とうとしているのか。
 
 そこを明確にせずして、経営計画は成り立ちません。

脱カリスマの決断

 つい先日、沖縄に初進出して、47都道府県を制覇した「セブンイレブン」。
 7月15日付の日経新聞に、「セブン カリスマ後の憂鬱」と題した記事が掲載されています。
 
 『24時間営業へのオーナーの反乱、「セブンペイ」の不正利用など失態が相次ぐ「セブン&アイ・ホールディングス」。
 現経営陣が一番云われたくない批判は、「セブンイレブン・ジャパン」を立ち上げたカリスマ経営者の鈴木敏文氏が3年前に引退し、求心力が落ちた」との一言だろう。』

 文字通り、「セブンイレブン」はコンビニ界のキング。
 その強さは、日販を比較すれば一目瞭然です。

 ローソンとファミリーマートが約53万円であるのに対し、ファミマは65.6万円。
 年商にすると、1億9345万円に対して2億3980万円と、20%以上の開きがあります。

 ・ 顧客に飽きられない様、定期的に変化させるコーヒーの味
 ・ より新鮮なものを供給するための、一日三便配送体制
 ・ 天気や気温や催事によってフレキシブルに変更するレイアウトや品揃え
 ・ 「金のシリーズ」を始めとした、プライベートブランドの開発力・・・

 これら、セブンの強みは総て、カリスマ鈴木敏文氏が作り上げてきたものです。
 しかし、人はいつか亡くなります。
 属人性に依存し、カリスマが居なくなった途端に業績を落とすことは許されません。

 ゴーイングコンサーンの要諦は、カリスマの居る間に属人性から脱却し、カリスマの思考性や行動パターンを企業文化とすることでしょう。
 まさに今が、脱カリスマ決断の時です。

理念と言動の一貫性

 またまた、レオパレス21の施工不良問題が噴出しました。
 今度は、消防法違反の疑いです。
 次々と問題が明るみに出て、沈静化の目途が立ちません。

 ことの発端は、界壁の不備でした。
 界壁とは、共同住宅など各住戸の間を区切る壁のことを言います。
界壁は、「防火」「遮音」について建築基準法等、関係法令の技術的基準に基づく性能を満たし、小屋裏・天井裏まで達するように設ける必要がありますが、それが無かった訳です。
 界壁が無ければ、当然遮音性が悪くなりますし、万が一火災が起きた場合には小屋裏伝いに延焼スピードが速まります。

 施工不良が露見した物件は、6月末時点で約1万9000棟。
 改修工事は進められているものの、完了したアパートは僅か839棟で、全体の4%程度に過ぎません。
 
 また今回新たに、267棟が消防法もしくは火災予防条例の基準に適合しない恐れがあると発表。
 更に約4,000棟の物件について、確認の必要があるとのことです。

 同社が全国に展開している物件は39,085棟。
 即ち、約半数の物件が、法的基準を満たしていません。 
 半世紀にも及ぶ会社の経営の殆どが、嘘とまやかしで塗りつぶされていた訳です。

 信用失墜を受け、建築受注は昨年の五分の一に激減。
 サブリース会社の生命線とも言える入居率は下降の一途。
 6月末の入居率は81.4%と、前年同期比10ポイント以上下げ、存亡の危機を迎えています。

 同社のホームページを見れば、立派な企業理念や倫理憲章が定められており、当然に法令順守を謳っています。
 本件を他山の石として、理念と言動の一貫性を見直したいものです。
 

もの言える現場力

 いかなる会社も創業者が居ます。
 優秀な創業者が居たからこそ、今日がある。
 それは紛れもない事実です。

 情熱的で、創造性に満ち、こだわりも人一倍。
 そこが二代目にも、三代目にも、ましてや雇われ社長は及ばないところでもあります。

 一方で、世の中には数百年永続する、偉大な企業が存在します。
 偉大な企業に限って、創業者が二百年、三百年と長生きしたからではありません。
 創業者の精神を文化とし、判断力を仕組みとして、代々受け継いだからこその永続です。

 そのためには、どこかのタイミングで権限と責任を委譲させる必要があるでしょう。
 最初はなかなか、任せるに足る確信を持てなかったりします。
 
 それでも、任せない限り人は育ちません。
 人を育てる最大の方法は、任せること。
 極論すれば、会社が繁栄しようと、衰退しようと、片目をつぶって任せる以外に無いのです。
 
 性悪説から性善説へ。
 中央集権から現場主導へ。
 トップダウンから、ボトムアップへ。

 来期の自分のテーマは、現場力の最大化。
 もの言える現場力の創造こそが、未来を切り開く鍵です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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