変化を嫌う生き物

 人間はすべからく、現状維持を心地良く思い、変化を嫌う保守的な生き物です。
 
 引越、異動、転籍、合併、統合・・・。
 こうした変化を、前向きに捉える人は余り居ません。

 前職の会社は、鹿児島から東京まで拠点がありました。
 学生を面接する際、転勤の可能性について言及すると、待ってましたとばかりにこう答えます。
 「自分は、新しい環境を開拓していくのが持ち味です。
 仮に東京でも、どこでも、転勤は問題ありません。」

 この言葉を受け、「そうですか。頼もしい。では、宮崎でも良いんですね。」と投げかけると、思わず絶句。
 判り易い二枚舌・・・、それが現実です。
 
 部下の異動について相談する際、「ビジネスマンのルールですから」と威勢の良かった上司に、自身の転勤を申し渡すと、できない理由を次々と説明し始める。
 総論賛成・各論反対の極みです。

 常識的に考えて、転勤や異動を断る以上は、退職覚悟でしょう。
 「自分は必要とされている人材だから、我儘も認められる」
 そう高を括っているとすれば、余りにも不遜です。
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不動産業の商品

 不動産業に関わって、四半世紀が経過します。
 当然のことながら、最初はずぶの素人です。
 それが今や、宅建協会の理事を務め、無料相談員として消費者の皆様にレクチャーする立場にあります。

 着任した当初、常駐する上司はいません。
 指示は二つだけ。
 
 ① 不動産業者を訪ねてコーヒーを飲め!
 ② 空き物件をみつけて看板をつけろ!

 当初は、その意味すら判りませんでした。
 今になって、その粗削りな指示も、あながち間違いではないことが判ります。

 ここで問題です。
 「不動産業が売っている商品はなんでしょう?」
 A 土地
 B 建物

 いいえ、不動産業者の商品は「情報」です。
 ・ 土地を売りたいという情報
 ・ 住宅を買いたいという情報
 ・ アパートを貸したいという情報
 ・ 貸家を借りたいという情報
 ・ 住宅を建築したいという情報

 また、この情報は「生物」です。
 つまり、情報は新鮮でなければ価値がありません。
 また、他社に先駆けて、先鞭をつけなければ意味がありません。

 業者を訪ねて世間話をしながらコーヒーを飲む。
 傍目には遊んでいる様に取られるかもしれませんが、そうする内に情報が舞い込んできます。

 実際、コーヒーを飲みに行った先の不動産業者から紹介された土地を買い取り、施主までご紹介頂いたのが、私の一番最初の住宅のお客様でした。
 原点回帰。
 不動産業の商品は「情報」です。

組織としての判断

 会社を動かすのは人。
 社員個々の意見を尊重し、経営に反映するのは大事なプロセスだと思います。
 建設的で、前向きで、自由闊達な意見は大歓迎です。

 しかし、例えば会社が赤字転落し、重篤な状況にあるとしたら、緊急手術を行い、一刻も早く出血を止めなければ命に関わります。
 社員個々に相談して、意見を聞いて・・・そんな悠長なことを言っている場合ではありません。

 また、組織の判断は、事案の性質によって段階があります。
 ① 社員と相談しながら合意形成する事案
 ② 幹部の意見を基に協議する事案
 ③ 経営トップが決断すべき事案
 ④ グループ最適を鑑みて資本家が判断する事案

 原則、大企業ならば、組織再編や転籍や異動は紙切れ一枚。
 そうした原則を踏まえつつ、納得性を高めるための根回しは欠かせません。
 
 国政の野党の様に、批判するだけなら簡単。
 納得できないのであれば、裏付けをもって、それ以上の代替案を上げるべきです。
 
 さて、緊急手術を終え、一旦着地をみたら、直ちに取り掛かるのが「経営計画書」の策定。
 経営トップと幹部と社員とが、侃々諤々議論し、十年後の未来を描き、5年後、1年後とブレークダウンします。
 これはまさに、① 社員と相談しながら合意形成する事案 でしょう。

 責任ある立場の人が、責任を持って、相応しい時期に下す。
 それが、組織としての判断です。

景気の水先案内人

 大洲宅建協会地区代表を拝命してから、早いもので二期四年に成ります。

 その間、残念ながら廃業される方、また志半ばで他界される方も、少なからずいらっしゃいました。
 これは大洲だけに限らず、地方全般の傾向として、会員数は減少の一途を辿っています。
 地域経済の落ち込みにより、地価は毎年数%ずつ、確実に下落しています。
 少子高齢化は加速し、人口は減少し、空家も増え続けています。 

 さて、少し目線を上げて見ますと、そうした暗いニュースばかりでもございません。
 この春、久々に新規入会の申込がありました。
 また、もう一方、申込の準備をされているとの情報も聞き及んでおります。
 本日には間に合いませんでしたが、近々お仲間に加わって頂ける筈です。

 また、大洲市とタイアップして、昨春から取り組んでおります「空家バンク」も、徐々に浸透しつつあります。
 手間と責任に見合わないため、手控えられていた低額取引も、400万円以下の場合は18万円まで認められる様に法改正されました。
 これにより、100万円の売買で、売主から18万円の報酬を貰うことも可能です。
 更に、「空家バンク」登録物件の特典として、仲介手数料、リフォーム費用、残置物処分費用等々、補助金制度も充実しています。

 こうした制度を上手く活用して頂くことで、会員の皆様の商売につながり、UターンやIターン等の移住が促進され、人口減少に歯止めがかかり、地域経済が活性化する。
 その一翼を担う我々不動産業者は、まさに景気の水先案内人です。 
 
 失くしたものを嘆くのではなく、今あるものに感謝して活かす。
 動かしようの無い過去ではなく、希望に満ちた未来を見て、共に頑張って行きましょう。

最も大切な価値観

 ビジネスで最も大切な価値観は、誠実さです。
 そして、誠実さが最も問われるのは、クレーム応対時です。

 先般、その意味を痛感する出来事がありました。
 「許認可に際し確認を怠った」というのが、トラブルの原因。
 些細なミスながら、損害は多額に及びます。

 担当者が持参した顛末書に、上記の失態は書かれていません。
 まるで不可抗力であったかのような表現です。
 
 言葉も同様に、核心部分はサラリと流して論点を逸らす。
 「誤魔化せるものなら誤魔化してやろう」という雰囲気が、ありありと伺えます。
 自分も嘗められたものです。

 サラリと流された核心部分を強引に引き戻し、真因を追求すると初めて、観念したかの様に非を認める最悪の展開。
 この担当者との信頼関係は、完全に瓦解しました。
 
 本来であれば・・・。
 ① まず謝罪
 ② 想定される最大損失額の説明
 ③ 代替案の提示

 今回は、順番が真逆です。
 金輪際、彼に用命することは無いでしょう。
 お金は、いつでも取り戻せます。
 信用を積み上げるには時間がかかるけれど、失うのは一瞬です。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

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