業績連動:前編

 前職の会社の賃金管理は、かなり明確でした。

1. 売上 - 原価 - 外注費 = 粗付加価値 (要は人材が生み出した価値)

2. 粗付加価値 × 35% = 人件費総額

3. 人件費総額 - 固定給 = 賞与原資

4. 賞与原資 ÷ 2(夏冬) = 半期賞与原資

 つまり、会社の業績が良く成れば成るほど、賞与原資が増える訳です。
 ここからは、各部門、各拠点、各人による賞与原資の争奪戦になります。

 横軸に等級、部長級の6等級から、新入社員の1等級まで。
 縦軸に評価、卓越した実績のSクラスから、ABC、辞めたらレベルのDまで。
 それぞれのポイントを決めた、縦横マトリクスの表があります。
 
 例えば〇さんは、6等級のSクラスだから600P (240万円)
 例えば△さんは、4等級のBクラスだから200P ( 80万円)
 例えば◇さんは、2等級のDクラスだから 40P ( 16万円)

 全社の管理職が集まる評価会の場で、数百名社員全員の評価を一人ずつ決定します。
 朝一から始めて、夜中の10時過ぎまでかかることもありました。

5. 各々の獲得点を合計 = 総点数

6. 半期評価額 ÷ 総点数 = 1点単価

7. 個々人獲得点数 × 1点単価 = 賞与額  

 リアルに最も高かった一点単価は4,000円。
 この場合、支給は上記の()内のように、メリハリの効いた金額になります。

 会社が利益を上げれば一点単価が上がり、部門や拠点や個人の業績を上げれば獲得ポイント数が多い。
 実に明快な、上手いやり方に見えるでしょう。
 ところが、実はこの制度には大きな落とし穴があったのです。     つづく      
スポンサーサイト

キャンバスに画を描く

 事業計画策定は、文字通り画を描くようなものです。

 明るい色調か、暗い色調か。
 写実的か、抽象的か。 
 大きなキャンバスか、小さなキャンバスか・・・。 

① 「過去」を引き摺らない
② 「現在」を嘆かない
③ 「未来」に希望の灯を灯す

 事業計画策定に当たって、TOPが過去を引き摺り、現在を嘆いてばかりだとしたらどうでしょう。
 どんよりとした色調の画を見せられた社員は、未来に希望を持つどころか、失望と絶望と落胆に埋め尽くされます。
 
 どれだけ振り返っても、抗っても、過去は一ミリも変らない。
 今は、未来へと続く階段の現在地点に過ぎません。
 社員がワクワクするような、希望に満ちた、明るい画図を示すために事業計画はあります。

 TOP自身の夢・浪漫・情熱・心意気は必要です。
 しかし、夢や心意気だけでは食えません。

 そうした熱き想いを、戦略や戦術に置き換えて描くのが事業計画です。
 小さなキャンバスには小さな画しか描けません。
 また、抽象画ではなかなか伝わり難いものです。
  
 写実的で、具体的で、精緻であればあるほど、社員も納得し、行動にも移し易い。
 各社、各部門から挙がってきた、事業計画をチェックする観点はそこにあります。

ふるさと創生事業回顧録

 1988年、時の竹下登首相(今やDAIGOのお爺ちゃんといった方が判り易いかもしれません)が、「ふるさと創生事業」を実施しました。
 人口370万人の横浜市も、1,300人の河辺村(当時)も、一律に1億円を交付し、使途は自治体の自由。
 例えば、先の河辺村であれば、村民一人77,000円をばら撒くこともできた訳です。

 最も多かったのは、預金による運用。
 15年間で6000万円の利息が得られたようです。
 とはいえ、「自ら考え自ら行う地域づくり」という狙いとはかけ離れ、創意工夫の欠片もありませんが・・・。

 旧五十崎町は、凧合戦が名物とあって、世界の凧を集めた「凧博物館」を建設しました。
 入館料は大人300円、子供150円。
 年間入館者数公称3,000人ということは、一日約10人。
 平均200円として年商600,000円。
 当然に職員を雇用している訳で、赤字の垂れ流しは確実です。

 実は、この一角に「山茶花」という「うどん屋」がテナント入店しています。
 こちらのテナント家賃収入は、足しになっているかもしれません。
 というか、この「うどん屋」の来店数の方が多いことが問題です。

 まあ、行政の箱物事業について、全て黒字という訳にはいかないでしょうけれど・・・。
 ところが、調べてみるともっと酷い自治体もあるようで・・・。

・ 山梨県 北都留郡丹波山村 - 日本一長いすべり台を作成。 完成3日後に日本一の座を奪われた
・ 高知県 高岡郡中土佐町 - 純金のカツオ像。のちに県に売却後、盗まれて溶かされた 
・ 秋田県 仙北郡仙南村(現美郷町) - 村営キャバレー。 後に赤字がかさみ閉鎖・・・

 改めて、政治家を選ぶのは我々の一票であることを肝に銘じましょう(笑)。

三つの判らない

 何度も触れている通り、7月は期末。
 最後の追い込みの月です。

 と同時に、組織改編した会社や、新規グループ入りした会社にとってみますと、事業計画策定の月でもあります。
 ある方から、こう言われました。

 「追い込みの月に計画提出を求めたら現場はたまらない。
 計画は来月でも良いのではないか?」

 「なるほど、そういう考え方もあるのか」・・・とは全く思いません。
 マラソンの号砲が鳴ってから、戦略や戦術を考えるのでしょうか?
 新しい期をスタートしてから計画を立てるなど愚の骨頂です。

 旅行に行く時には、事前に予算を組み、行き先を決め、予定を立てます。
 A港からフェリーに乗り、Bサービスエリアで食事をし、Cホテルにチェックイン・・・。
 行程は分刻みです。
 
 予算も、行き先も、交通手段も定まらないまま、行き当たりばったりで、取るものも取り合えず、着の身着のままで、出発する人は居ないでしょう。
 それは旅行ではなくて、徘徊か放浪です。 

 1. 今どこに居るのか判らない
 2. これから何処に行くのか判らない
 3. そこまでどうやって行くのかが判らない

  社員が路頭に迷う、「三つの判らない」を明確にするのが事業計画です。

綺麗事の経営

 会社は営利を追求する団体です。
 売上利益は、お客様から必要とされていることの証。
 売上が伴ってこそ、ビジネスパートナーに仕事が与えられ、
 利益が伴ってこそ、社員や株主に還元できます。

 ステークホルダー(利害関係者)に対し、継続的に責任を果たし続けるために、売上利益は必要条件です。
 しかし、売上利益は結果であって、目的ではありません。
 
 ・ お客様を騙してでも契約する
 ・ 下請業者に対し赤字工事を強いる 

 目的を取り違えてしまうと、こうした過ちも起こり得ます。
 先日の全社朝礼で、次の様なお話をしました。

 「今期最後の全社朝礼ということで、先ほど唱和した経営理念の意味を噛み締めています。
 世の中には、沢山の会社があります。(ちなみに170万社)
 その中で、毎朝朝礼を行っている会社がどれだけあるでしょう。
 また、朝礼の中で経営理念を唱和している会社となれば、ほんの一握りです。
 単なる御題目と思う方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし、改めて振り返りますと、8年間毎日唱和してきた理念に近付きつつあることを実感します。
 紆余曲折はありましたが、これからも理念に忠実な経営をしていくことで、更に良い会社になるものと確信しています。」
 
 綺麗事と笑われるかもしれません。
 それでも最後は、綺麗事の経営が勝ち残ります。
プロフィール

Hideo Matsuoka

Author:Hideo Matsuoka
・生年月日 昭和37年10月30日

・好きな言葉 
今日は残された人生の最初の一日

・信条「先憂後楽」

・尊敬する人 
稲盛和夫 西川広一 松下幸之助

・資格 ①宅地建物取引士
    ②建築2級施工管理技士
    ③マンション管理業務主任者
    ④防火管理者
    ⑤少額短期保険募集人
    ⑥損害保険募集人
    ⑦損害保険商品専門総合
    ⑧不動産キャリアパーソン
・趣味
 劇団AUGAHANCE初代代表
 主に脚本・演出を担当

・経歴 
 中卒後、大工・石工と職人道を歩む
 平成2年 
 ㈱中岡組 (ジョーコーポレーション)入社
 マンション担当役員→常務執行役→管理会社代表を歴任
 平成21年 ㈱NYホーム起業

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR